金谷武洋の『日本語に主語はいらない』

英文法の安易な移植により生まれた日本語文法の「主語」信仰を論破する

第45回 「左と右」

2007-04-01 01:15:25 | 日本語ものがたり
 当地のコミュニティ紙「モントリオール・ブレテン」1月号に東京国立博物館の望月幹生夫氏の「日本古代展を終えて」という記事が掲載されている。「埴輪で見ると、古墳時代は(着物を)左前に着るのが普通だったようです」と書いておられるが、もし横に埴輪の写真も添えられていたら、「あれ?」と思われる人がいたに違いない。なぜなら、「左前」とは、着ている本人から見て、「右の襟(えり)が前に来る(=上になる)」ことを . . . 本文を読む