夜10時ころ、電話のベルが鳴った。
私は、電話の近くにいたので、即座に受話器を取った。
懐かしい元気な声が聞こえてきた。
39年ほど前の大変世話になった上司からの電話だった。
とても嬉しい電話だった。
82歳になったという上司だが、張りのある声で話している。
かつて社会教育の論客として、北海道各地を公演して歩いていた人だ。
私の人生で、最も影響を受けた人である。
その上司が語った。
テレビ番組を見ていたら、「ふっ」と私のことが脳裏に浮かんだとのことである。
そして当時随分世話になったと、感謝の言葉を述べていたが、
世話になったのは私の方で、恐縮してしまった。
人生の中で、こんな素晴らしい上司と仕事をしてきた古き思い出が甦ってきた。
尊敬と敬愛、そして感謝。
そんな信頼関係の中で仕事をしてきたことに感謝した。