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白老の自然情報

☆北海道にある白老町の自然情報を写真でお届けします。&私の”知る楽しみ”にお付合い下さい。☆

ウヨロ川にサケが遡上

2018-09-12 08:03:27 | サケの観察

ウヨロ川にサケが遡上しました。

サケの遡上は、雨が降って川が増水するのをきっかけに始まるといいます。

8月16日に74.5㎜の雨が降っています。

この時はまだ「ウライ(ふ化放流事業用の捕獲施設)」は設置されていません。(例年お盆過ぎから設置工事を始めます。)

この頃既に海岸にはサケを狙った釣棹が林立していました。

この雨の時にかなりの数のサケが遡上したと思います。

 8月31日 ふ化場下で数匹確認していました。

 

産卵行動も見られます。まだ産卵を終えて死んだサケは見られません。産卵時期を迎えていないサケが大半なので、しばらくは観察できます。

  

 

白老の8月の雨

https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/daily_a1.php?prec_no=21&block_no=0130&year=2018&month=8&day=&view=


9月にはウヨロ川の水位がウライを越えるような雨はありません。

https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/daily_a1.php?prec_no=21&block_no=0130&year=2018&month=9&day=&view=

 

 

 

 

 

 

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今年はどうなる? 秋鮭

2018-06-28 19:53:39 | サケの観察

北海道新聞(6/23朝刊)秋サケ昨年比1・8倍予測 さけます水試 3136万匹、依然低水準

によると、道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場(恵庭)は22日、道内に今秋来遊するサケが昨年実績比80・6%増の3136万7千匹になるとの予測を発表した。胆振を含む「えりも以西」は、昨年の2.3倍ほどとれるいう。

不漁の主な原因は、稚魚が海に出る春先の海水温が低く、育たなかったからだと言う。

ふ化場からの放流時期はさだかではないが、5月末迄に終了するようだ。

2013年の5月下旬の胆振地方沿岸の海面水温は6~9℃ほどだ。

サケの幼魚は水温14℃までは採餌活動が活性化すると言われる。

 

単純に考えると、海水温がもう少し上昇してから放流した方が良いのかもしれない。

因みに、6月中旬の胆振地方沿岸の海面水温は、12~15℃程度だ。

 

一方、川で自然産卵したサケの稚魚はどうなのだろう。

2013年にウヨロ川で行った調査結果から考えてみる。

ウヨロ川のサケの産卵床の水温調査結果の報告

の産卵時期と浮上時期(推定)の関係(図29)によると、

11月以降に産み落された卵は、5~6月末頃に川の砂利から浮上し、川で採餌し成長しながら、海水温が上昇する頃海に下る。

 

 

ウヨロ川のウライは毎年12月の初めにならないと撤去されないが、人工ふ化に必要な親サケの数を捕獲した時点で撤去してはどうだろう。

因みに、1013年のウヨロ川のウライでの捕獲数は、ふ化放流事業に必要な数の251.8%となっている。

 

人工ふ化放流河川におけるサケ野生魚の割合推定」(水産研究・教育機構 北海道区水産研究所)

によると、放流がおこなわれている河川で、ウライで捕獲されたサケに占める野生魚の割合は、調査年や河川により大きく変動するが、0~50%であったという。

又、札幌市を流れる豊平川では、回帰する親ザケのうち、野生魚の割合は60~75%で、豊平川に遡上するサケの大部分は豊平川で自然産卵によって生まれたサケだという。

 

 

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ウヨロにサケの稚魚が浮上(2018/02/16)

2018-02-26 13:17:41 | サケの観察

なにかと忙しくUpが遅れました。

2月18日久しぶりにウヨロ川を訪れました。

この日の1週間程前にNHKの朝のローカルニュースの時、ウヨロ川でサケの稚魚が浮上して泳いでいる映像が10秒ほど?ながれました。

不漁続くサケ 自然産卵で資源回復なるか

秋サケ食べたい! キーワードは野性サケ?

などでも紹介しましたが、秋サケ不漁の原因などについて、新聞などでも度々報道されています。

ウヨロ川では「ウライが強固なものに改修」されたため、親ザケが殆んど遡上できません。

昨年は9月18日の台風による増水でわずかに遡上できただけでした。

この時の親ザケの子どもが浮上する時期にあたるので、観察に出かけました。

 0℃に近い流木によりできた小さな二次流路でもみられました。

 

 

 今年もサケの稚魚が泳ぎ始めました2018 02 16ウヨロ川-1

こちらは大群です。 なかなか太陽がでないので苦労しました。

 今年も野生のサケの稚魚元気に!2018 02 16ウヨロ川-2

 小さな「ワンド」といわれる所です。

このすぐ上流の川底の砂利の中は今頃でも6~7℃ほどあるはずです。ここも少し水温が高いので多くの稚魚が集まるのではないだろうか。

 

 

かつて、雪の下で冷凍状態のホッチャレを食べるタヌキやキツネの足跡がいっぱいあった河原はこんな感じです。

 

 

サケ卵確保、計画下回る 平成以降初 道東で特に深刻(北海道新聞 2/20)

 沿岸の海水温が高まる夏前に稚魚が回遊できるようにと、一部の漁協では放流開始を例年の4月下旬から上旬への前倒しを検討しているという。

主群4、5年魚が極度の来遊不振(Yahooニュース)

一方、 今年の来遊について道総研・さけます内水面水産試験場 2013年、14年春ごろの海水温が平年より2~3度低いなどの厳しい海洋環境で減耗率が高かった可能性があるという。

 

 

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秋サケ食べたい! キーワードは野性サケ?

2018-01-30 09:38:16 | サケの観察

最近秋サケが不漁続きで、庶民の魚秋サケの価格も上がり、ロシア産ベニザケや、宮城県産ギンザケ(養殖)が多く売り場に並ぶようになりました。お歳暮の時期にはノルウェー産サケも売り場に復活です。

 

最近の秋サケ不漁の原因について二つの見解があるようです。

一つは、近年、4月期から5月期には極めて冷たく、放流時期に近海の水温が低く海に出たばかりの幼魚が死んでしまう割合が高かった。

https://mainichi.jp/articles/20171030/k00/00e/040/134000c (毎日新聞)

もう一つは、

知床北部沖で夏の海水温が上昇している影響で、道内の河川で生まれた秋サケ(シロザケ)の幼魚が、オホーツク海沖合に移動しにくくなっていることが原因だという。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/156586 (北海道新聞)

 

「近海の海水温が適水温の8~12度になってから放流」した方が良いのか、「ふ化場で稚魚を早く放流するなど、適水温を超える前にオホーツク海の沖合へ移動できる手法」を確立すれば良いのだろうか?

 

冬場に産卵のサケを資源に(NHK 北海道 NEWS WEB)から抜粋

http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180129/4588331.html

森田主任研究員は「後期群という冬のサケが、沿岸漁業資源に貢献している可能性というものは、これまで想定されているよりは意外と高いのではないか。
早い時期から漁業資源として貢献している可能性があるのと考えている」と話しています。
どのようにすれば数を増やせるのか、手がかりを探すために千歳川でも詳しい生態を調べています。
森田主任研究員は「生態の調査を進め、冬のサケの本来の姿が分かれば増殖事業にも生かせるのではないかと思っている。
冬のサケも含めて長期的に資源を保全していくということは、漁獲の安定化にも大切なことだと思う」と話していました。

 

札幌ワイルドサーモンプロジェクト

https://www.sapporo-wild-salmon-project.com/

川で産まれたサケ(野性サケ)を増やす取り組みも行われています。

 

ウヨロ川のサケの産卵床の水温調査結果の報告から

http://blog.goo.ne.jp/shiroikumo_2004/e/af81edc656d00944da0877e4a019c033

 

水温の差(川の水温と産卵床内の水温の差)と産卵時期と浮上時期の関係(図29 データラベルは産卵床№)

 

同じ時期に遡上・産卵しても、産卵した場所により水温やその変化の傾向が異なる事から、浮上時期もかなり異なる結果となった。河口近くに捕獲施設があることから遡上数は変化するが、9月から12月にかけて3つのタイプの湧昇水がある場所で、継続的に産卵が行われ、12月から6月にかけて、次々と稚魚が浮上していると考えられる。知見に乏しい素人としては新鮮に感じた。この中に温暖化などの環境の変化を生き抜くサケがいるのではないだろうか。

 

 

 

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不漁続くサケ 自然産卵で資源回復なるか 

2018-01-04 16:27:13 | サケの観察

NHK WEBNEWS 不漁続くサケ 自然産卵で資源回復なるか

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20171229/k10011275091000.html

 から一部を転載

記録的な不漁となっているサケについて、日本では人工授精で生まれた稚魚を放流することでしか漁獲が保てないと考えられ、国を挙げて「ふ化放流」が続けられてきました。ところが、高齢化で放流が減っている川などの8割余りでサケが自然に産卵していることが研究機関の調査で分かり、「ふ化放流」のみに頼らない資源回復の可能性を示す形となっています。

日本ではサケを養殖並みに増やすため人工授精させて稚魚を川に放流する「ふ化放流事業」が国の制度として続けられていて、治水工事などで産卵できる川が少ないことからこの取り組みがなければ漁獲が保てないと考えられてきました。

しかし本州では高齢化などからふ化場の閉鎖が相次ぎ放流が減り始めている場所もあるため、サケが減ってしまうと懸念する声があがっています。

このため国の水産研究・教育機構が秋田県から富山県にかけての全長が5キロ以上ある94の川すべてでサケの生態を初めて調べた結果、8割を超える川で海から戻ったサケが自然に産卵していたほか、ふ化放流事業が行われていない小規模な川でも7割余りで産卵が確認されました。

この結果は「ふ化放流事業」のみに頼らずに資源を維持できる可能性を示す一方、今回の調査では、川に「せき」などがあるためにサケが川を上れずに産卵場所を奪い合い卵が死んでしまう現象も確認され、自然産卵の課題も浮かび上がっています。

水産研究・教育機構の飯田真也主任研究員は、「放流していない川にこれだけのサケが上ってくることに率直に驚いた。自然産卵を妨げる要因を取り除くことで、サケを増やす方策を検討したい」と話しています。

自然産卵への期待と課題
サケの漁獲量が減り続ける中、従来からの「ふ化放流」に加えて「自然産卵」を増やすことで、サケの数を2倍に増やせる可能性があるという試算もあります。

産卵のため日本に戻ってきたサケは8割から9割が沿岸で食用として捕らえられ、残ったサケも川を上る途中で「ふ化放流事業」のために多くが捕獲されるため、日本では自然産卵で生まれたサケはほとんどいないと考えられていました。

ところが、水産研究・教育機構の森田健太郎主任研究員が北海道の8つの川で「耳石」と呼ばれるサケの頭の組織から自然産卵で生まれたかふ化放流されたかを調べた結果、平均すると川に上ってくるサケの5尾中の1尾は自然産卵で生まれたものとわかりました。捕獲を免れたサケが自然に産卵したと見られています。

森田研究員の試算では、現状でふ化放流をやめると稚魚の数が減り、日本に帰ってくるサケが数十年で絶滅してしまう一方、自然産卵とふ化放流を同時に行えばサケの数を2倍に増やせる可能性があるということです。

その一方、北海道ではふ化放流事業に必要なサケの数が「計画数」としてあらかじめ決められていますが、実際にはこの10年で計画数の2倍余りが捕獲され、繁殖に利用されずに加工品などに回されています。

森田研究員は、「ふ化放流に使わないサケを自然産卵させれば稚魚の放流を1.5倍に増やすのと同じ程度の効果が見込まれる。稚魚だけでなく親も放すことが大切だ」と指摘しています。

自然産卵を増やす試みも
サケの自然産卵を促そうと、北海道南部の日高地方では5年ほど前から上ってきたサケを捕獲する「ウライ」と呼ばれる仕掛けを7つの川のうち4つで撤去し、サケが自由に川を上れるようにしています。

当初は漁業者などからサケが減るのではないかと不安の声も上がりましたが、仕掛けを撤去した川の1つでことし行われた調査では、ふ化場で生まれた稚魚と同じだけの稚魚が自然産卵で生まれたと見られることがわかりました。

効果の検証ができるようになるまでには時間がかかるということですが、資源の増加が期待されています。

「日高管内さけ・ます増殖事業協会」の清水勝専務理事は、「自然の力を生かして資源を安定化させられることはすばらしい」と話しています。

調査を行った水産研究・教育機構の森田健太郎主任研究員は、「ふ化放流と自然産卵とを車の両輪のようにとらえることが大切だ」と話しています。
サケ この10年で激減
ことしは北海道でサケの記録的な不漁となっていて、今月20日現在の漁獲はおよそ1570万尾と去年の3分の2にとどまっています。

このため年末年始に需要が高まるイクラも値上がりしていて、イクラを狙った密漁が相次ぐなど社会問題ともなっています。

日本沿岸でのサケの漁獲量は昭和30年代には年間300万尾から500万尾でしたが、昭和50年代から「ふ化放流事業」の技術の進歩とともに急増し、平成16年のピーク時には6000万尾を超えました。

ところがその後、サケの漁獲量は減り続けていて、北海道ではこの10年で半分ほどに激減したほか、本州でも減少傾向にあります。

このうち北海道ではほぼ同じ数の稚魚を放流し続けていますが、サケが減った原因はわかっていません。

ふ化させる設備の制約から放流する稚魚を増やすことは難しく、どうやって資源を回復させるかが大きな課題となっています。

転載部は以上

 森田さんご指摘の「赤字」標記にした部分のデータ(サケマス増殖事業協会HPから胆振の部分を抜粋)

私は、上の表を見る数年前までは、ウライはあくまで「孵化放流事業に必要な親ザケ」を捕獲しているだと思っていました。

必要な親ザケを捕獲した後もウライを撤去することなく「加工品」(多分イクラ)に回されているという事が判りました。

「イクラ」を採る為に捕獲を続けているらしいのです。

「ウライ」については、ウヨロ川サケ遡上情報(2017/9/9)

http://blog.goo.ne.jp/shiroikumo_2004/e/04477e38b2bc33cc4012d6d16534c5a8

をご覧ください。

 ウヨロ川の野生の稚魚(2013年撮影)

 メスの腹には約3000粒の卵が入っています。 

ウライで捕獲せず川で産卵して、3000粒の卵の1%が数年後に再び川に帰ってくるとすると、30匹です。

今3000粒のイクラを獲るのか、数年後に30匹のサケを採るのか?ということになります。


本当に「川はだれのもの」なのでしょうね。

 

 

 

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ウヨロ川サケ情報 フットパス情報 2017/9/26 

2017-09-26 15:02:23 | サケの観察

ウヨロ川は水の濁りが少なくなり、少ないが遡上がはっきり確認できるようになってきました。一部が産卵を始めました。

イレスナイ川の手前で、どちらが生まれた川なのか慎重に判断しているようです。

本流の上流でも産卵が始まりました。

他にもいるようです。

 

 

産卵を終えると死にますので、再びウライを水没させるような雨がなければ、サケは減る一方なので、今が見頃かもしれません。 

行きはカメラマン2名、

帰りは20分程「ボランティアガイド」を。サケをバックにシャッターを押してあげました。

「ネットで見たのより少ないけど、見れて良かったと」喜んでいました。

 

馬がいないので残念がっていましたが、帰りは牧場の端を。ホロホロ山が良く見えました。

 

小さな雌に雄3匹。大きな雄が後で8の字を書くように泳いだり、体を摺り寄せ産卵を促がしますが、雌はそのタイミングではないようです。

 

 

昨日、ウヨロ環境トラストにより、ふ化場から流れるイレスナイ川合流点より上流も含めて、流木が最低限処理され、草刈りも済みました。

 

 

 

 

ただ、トラストの森の小川が橋の手前で流れが二つになりました。

フットパスを一巡するには長靴が必要です。

 

 

 

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ウヨロ川サケ情報 2017/9/21

2017-09-22 14:29:03 | サケの観察

先日の台風の大雨でも、わずかのサケしか遡上していないようです。

まだ、水が濁っておりサケが一休みする「淵」の川底が見えないので確かではありませんが、

ふ化場からの「イレスナイ川」合流点に、2匹、孵化場の下に15匹程度でした。

ウヨロ川本流では、イレスナイ川より上流の近年新たに護岸工事された場所の手前まで見てきました。

産卵行動中の4匹、「淵」で、たまたま水面に顔を出した2匹のみでした。

ウヨロ橋、新ウヨロ橋の上から見ても、遡上途中のサケの姿は見当りませんでした。

今まで経験したことがない状況です。

河川敷内は流木等が散乱していますので、注意をして歩く必要があります。

 

近年新たに護岸工事された場所より上流の状況は確認していません。

先日の台風18号通過時の、ウヨロ川の水位のグラフです。

12時間程度はサケが「ウライ」を乗り越える事が可能な状態になっていたはずです。

なぜこれ程遡上が少ないのかは、わかりません。

スーパーでは、生秋鮭の切り身一枚が150円を超えて販売されています。

丸吾水産の土日の夕市でも、例年は体少し傷がついた雄サケを中小各一匹まとめて1500円程度で

販売されますが、今年はありません。

大きな「ブリ」が、2500円/1匹で売られています。

 

 

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ウヨロ川サケ情報 2017/9/14

2017-09-14 15:54:00 | サケの観察

相変わらずウヨロ川にサケの姿がありません。

 

9月12日に、かなりまとまった雨が降りました。

短時間でしたがウヨロ川の水位は1mほど上昇しました。

一次的にウライは水没したはずですが、サケは遡上しなかったようです。

ウライの下流に大量のサケが溜まっている状況ではないようです。

 

秋サケの定置網に大量のブリ 北海道の漁業者に戸惑い

 

 

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ウヨロ川サケ遡上情報(2017/9/9)

2017-09-09 11:32:16 | サケの観察

観光協会、萩の里自然公園などにも問い合わせがあるようですのでお知らせします。

サケのシーズン到来で海岸には棹が林立しているようですが、ウヨロ川にはサケは遡上していません。

「普通に遡上している」という偽情報もあるようですので、証拠写真を撮ってきました。

 

 

 

可能な限り正しい情報をお知らせ致します。

 ******

なぜ遡上していないのか、知る限りの情報で推定します。参考にしてください。

 

ウヨロ川に遡上するサケは、遡上した親サケが川で産卵して生まれた野生のサケと、孵化放流事業によるサケが混ざっています。

海岸の近くに、孵化放流事業用の親サケの捕獲施設(ウライ)があります。

2012年に、その「ウライ」が大雨による増水で一部が流される事があり、ウライが改修されたようです。

2011年迄のウライ

 

増水すると河川敷内の草や木や小枝などが流れてきます。

まともにウライに引っ掛るとウライが水圧で流されてしまいます。

除去しきれない場合は、対岸側の柵が倒れるような構造になっていました。

だから、ある程度増水するとサケが遡上できました。

2016年のウライ

 

川底にコンクリートの塊を埋めるなどして、簡単には流されないように、改造、改修されたと思われます。

流されて来たものを除去作業も容易に行えるようになっています。

 

ウヨロ川の水位とサケの遡上の関係については、下記を参考にしてください。

「ウヨロ川中流部における2013年度サケ調査報告書」(2014年3月 ウヨロ環境トラスト)-未公表

 

 

ウヨロ川の水位は下で知る事ができます。↓ 今の水位は、4.4mです。

ウヨロ川にあるウヨロ橋水位観測所のデータ


 

北海道感動の瞬間(とき)100選 は,観光協会やガイドが正しい情報提供が出来ないのであれば、

 ウヨヨ川は取り下げてもらった方が良いのではないかと思います。

 


 

 

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冬のウヨロ川 静寂の川にサケの稚魚 

2017-01-07 12:08:57 | サケの観察

久しぶりにウヨロ川へ。

新ウヨロ橋の袂で車から降りると、クワックワッと一声かん高く聞こえてきた。

「今年も来たのにどうしてアンタは来なかったのか!」と言っているようだった。

2羽のオジロワシのシルエットが遠くに見えた。

川は実に静かだった。

 

キタキツネも食べ物を探しには来ているらしいが、河原の雪原には、ホッチャレの姿は無かった。

サケのその後」のような光景は見られなかった。

 

食べ物を求めてさまようキツネの姿が目に浮かびます。

河原から離れた雪原の方が足跡が多くあるので、河畔林でネズミを探しているのかもしれません。

オジロワシもネズミ、或いはキツネを狙っているのかもしれません。

下流域には10年ほど毎年来ていたオオワシの姿は無かったが、近くにオジロが1羽と飛翔するオジロが1羽見られた。

 

 

昨年は9月にまとまった雨が一度あっただけで、それ以降の川への遡上は極めて少なかった。

期待はしなかったが、この時期に稚魚の姿を何度か見た、湧き水だけによる小さな川を覗いてみた。

今年も稚魚が浮上していました。

 

 

この場所は、2010年10月9日に産卵しようとするサケの姿を撮影した場所の3mほどしか離れていません。

2010年10月9日撮影の動画

今泳いでいる稚魚達は、このカップルの子孫かもしれません。

 

良く見るとウヨロ川本流でも稚魚の姿を確認できました。少し安心しました。

ウヨロ川本流のサケの稚魚

 

昨年ウヨロ川へのサケの遡上が少なかったのは、河口近くに設置されたウライを乗り越えるような増水は、9月の一回だけだった事が主たる要因だろうと思います。

海での漁獲も1昨年の半分ほどしかなかったそうなので、回帰したサケそのものが少なかった事もあるでしょう。

もう一つの要因はウライではないかと思います。

2011年のウライ(少ない増水でも枯草や小枝が流れてくると、柵が下がりサケが遡上できる)

 

 

昨年のウライ(最近雨の降り方の変化に対応したものと思われます。)

 

 

敷生川でのウライの設置を取り止めた事もあり、その分の孵化事業の卵の数を確保する必要もあるようです。

 

天気が良かったので楽しくウォーキングできました。

 

 

河原のヨシ

 

 

雲のベールをかぶったホロホロ山とオロフレ山

 

 

オニグルミとその愉快な冬芽 

 

 

大きくなって写すのが難しくなってきた、イレスナイ川のふちのキハダの冬芽

 

 

カツラの雌木の冬芽、去年の果苞が目立ちます。

 

 春はしばらく先ですね。

 

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野生のサケ稚魚 3月22日 ウヨロ川

2016-03-22 19:33:22 | サケの観察

2月10以来、久しぶりにウヨロ川へ行った。雪解けと雨による、増水もおさまっていた。

ウヨロ川ではサケの稚魚が川底の砂利の中から次々と浮上しています。

8カ所で見る事が­できました。

ふ化場ではまだ放流していませんので、すべて去年親ザケが産んだ卵から育­ったものです。

 

 

 

カモメが何かを食べていました。近づくと肉の塊りのように見えました。動物の死骸であることがわかった。

さらに近づいても、口をすすいでまた食べる! 食べ方もすごい!

食べられている動物は、後ろ足を紐で縛られていた。

あまり見たくないモノを見てしまった。

【視聴注意】どう猛なカモメ

 

 

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サケの命のリレー 冬のウヨロ川

2016-03-03 21:36:38 | サケの観察

12月初め、河口近くに設置された捕獲施設が撤去され、新たなさけが遡上して産卵を始めていた頃、湧き水の小さな支流では、すでに稚魚が砂利の中から浮上して泳ぎ始めていました。

卵があった川底の砂利の中の水温は10℃余りあり、9月中頃産み落とされた卵が孵化、成長して浮上したものと考えられます。

 

♂は「♀の後ろで8の字形に泳ぎまわり、体を震わせ♀に近づく」求愛行動を繰り返しています。♀は無視するかのように、尾ビレで砂利を掘り続けています。残念ながらデジカメの電池切れで産卵は撮影できなかった。

 

これは2010年に、この小川で撮影したカップルです。

翌2011年、稚魚が生まれ海へ下った。それから5年、北太平洋で大きく育ったサケが2015年9月ウヨロ川へ遡上、この小さな川の水を嗅ぎ分けて帰ってきた。そして、「2010年」と同じようにカップルが産卵して、再び稚魚が生まれた。

今年ここで生まれた稚魚達は、2010年撮影したサケの孫達なのではないだろうか?

冬のウヨロ川では、サケの命のリレーが、人知れず繰り広げられています。

ウヨロ川では6月まで、次々と稚魚が浮上して海へ下ります。

水中を良く見ながら川岸を歩くと、彼らの姿を見る事ができます。

2月10日 上空を旋回する一羽のオジロワシを見かけた。厳しい冬を過ごしていることだろう。

そして、稚魚を狙う、カワセミ・ダイサギも姿をみせていました。

 

 

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ウヨロ川のサケ2015年

2016-03-02 22:00:43 | サケの観察

しばらくぶりで投稿します。

2012年、ウヨロ川にサケが遡上9/9)

川中いたるところにサケの姿 大量のサケが遡上しているウヨロ川10/16)

産卵たけなわ ウヨロ川のサケ(10/17)

「川のいたるところにサケの姿が見られる。2012年を越える遡上数かもしれない。」と書いた。

しかし、終わってみると、ウライを乗り越えサケが遡上できる雨は、9月2日一度しかなかった。

 

11月23日 二つのエリアでわずかに産卵していただけだ。

 

 

カモメの姿は見られたが、手持無沙汰なようすだ。

 

 

12月22日の様子 

 

 

 

例年12月初めにはウライが撤去されるが、新たに遡上したサケは僅かだった。

海での漁獲量も後半(11月以降)は少なかったと報道された。

 

そして、12月30日 今シーズンのサケ(親さけ)はこれで終わり。

川に遡上したサケも11月中旬以降k次々と産卵を終え、ホッチャレも分解されて姿を消した。

2016年1月22日、動物の足跡が一面にあるはずの河原は、食べ物を探し彷徨うキタキツネの足跡が目につく程度だった。

 

NHK さわやか自然百景 北海道ウヨロ川 の撮影スタッフはかなり苦労したと思われる。

 

 

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サケは産卵場所をどう決めるのだろうか?  温度・匂い・圧力センサー

2016-01-28 18:04:34 | サケの観察

 

サケの母川回帰 子孫を残す事への執念 排水溝に産卵したサケ で、

サケは、自分が生まれた極小さな支流にまで正確に戻り、その川に子供達の命を托しているのだろうと考えられた。

サケは、嗅覚機能を用いて各河川水に溶解している河川固有なアミノ酸組成を識別していると言われる。

では、自分が生まれた川まで戻ってきたサケは、産卵場所をどのようにして決めるのだろうか。

 

鼻先を川底につける、試し掘りをするなどして産卵場所を決めるという。

 

サケが産卵するのに適した場所としてよく言われている場所

  1. 水深10~40㎝程度
  2. 流速0~40㎝程度
  3. 川底は、サイズが15㎝までの砂泥を含まない砂利等、適度な通水性が確保される組成である。
  4. 川底からの湧昇流(すなわち伏流水あるいは湧水)があること。
  5. 逆に川の水が川底に浸透する場所でも産卵している。

 

水深や流速、川底の様子は、視覚や水の抵抗などで判断するかもしれない事は想像できる。

では、「湧昇流や浸透する水の流れ」をどのように検知するのだろうか。

 

シロザケ個体群の多様性維持における河床間隙水および河川地形の役割(卜部浩一・下田和孝(北海道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場))によると、

湧昇しているか浸透しているかを調べる方法として、数㎝程度の水頭差(圧力差)を測定している。

産卵床内の水温は、川底からの湧昇流がある所では河川水より高く、川の水が川底に浸透する場所では、河川水と一致していたという。

 

川の水が川底に沈み込む所でも産んでいるとされるので、「匂い」でも「水温差」だけでも無い事になる。

微小な圧力差を検知するセンサーをもっているのだろうか。

 

 

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サケの母川回帰 子孫を残す事への執念 排水溝に産卵したサケ

2016-01-06 17:51:46 | サケの観察

先月ある方から、ここでサケが産卵していたという情報をいただいた。

場所は、ウヨロ川のすぐ近くの道路の傍の雨水の排水溝だ。

後日その写真をいただいた。11月5日の写真だ。サケが道路脇の雨水の排水溝に熱心に産卵している様子だ。

 

もう一枚は、近くの道端にあるサケの死骸だ。産卵が終らないうちに、一足早く力尽きたオスかもしれない。

 

なんでこんな所に生むのだろう。

大雨でどこが川かわからなくなるほど増水して、排水溝にとり残されたなら、分らないでもないが、2~30mも下ればイサカナイ川へ戻れるし、更に200mほど下ればウヨロ川本流に戻る事ができる。なぜ戻らなかったのだろう。どこで生まれたサケなのだろう。

どうしても納得できないので、年末に現地を調べてみた。

しばらく雨が降っていないのに、産卵していた「排水溝」には、水が流れていた。

流れを辿ると、何かの作業の為に使われていたと思われる道を横切り、イサカナイ川の小さな支流につながっていた。放置された簡易トイレも見える。

 

かつての流れの痕跡がおぼろげながら残っている。

昨年(2014年9月)の大雨で流れが変わったのだ。

流れに沿って遡ってみた。

数百m先まで行くと、サケが産卵しそうな場所が20mほどの長さであり、これより先は浅すぎて遡上は無理だろう。川の水は3℃、礫の内部の水温は7℃ほどあった。

 

 

あのサケは、この川で産まれた可能性がある。

いや、数年前に間違いなくこの辺りで生まれたのだろう。

北太平洋から遥々、この小さな川のこのあたりを目指して帰ってきた。

しかし、川の流れが変わってしまい、ここまでしか遡上できなかった。間違いないだろう。

では、なぜこんなに生まれた川に帰ろうとするのだろう。

自分が生まれて育った川だ。そこに生めば自分と同じように、子供も間違いなく育つ。

そんなプログラムが親から子へと受け継がれているのだろう。

では、どうして生まれた川を知り帰る事ができるのだろう。

北海道大学 北方生物圏フィールド科学センター 上田 宏 教授が、その一部を科学的に明らかにしている。

サケの感覚機能と母川回帰(バイオメカニズム学会誌)

 

生まれた川へ帰ろうとする執念、子孫を残す事への執念 そのすさまじさに圧倒される。

ますます、生き物としてのサケの魅力に取りつかれそうだ。

笹薮に、ヒロハノヘビノボラズの実がまだ残っていた。

 

 

 

 

 

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