秋も終わるころに花梨(カリン)の実が熟れてきた。山茶花(サザンカ)の花が咲き、満天星躑躅(ドウダンツツジ)は紅葉に染まり、寒風のなかにバラと皇帝ダリアが咲いている。
花梨(カリン)の実が熟れる 花梨の実は堅くて酸味が強いため生食には適さない。果実酒やジャムにするのが一般的だと思うが、今回はジャムにして食べてみた。花梨の実をぶつ切りにして30分ほど煮て、それを濾した汁に3割ほどの砂糖を加えて煮詰めて、ジャムが出来上がる。甘酸っぱい中に、何とも言えぬ渋みがあって好い花梨ジャムが出来た。これをもっと煮詰めるとかりん飴となり、昔から咳止めの民間薬として重宝されてきたという。そういえば、かりん飴はのど飴として市販されている。
一つ一つ榠樝(かりん)は癒(いや)すもののかたち 川崎展宏
花梨(かりん)の実 榠樝(かりん)の実 甘い優雅な芳香を放つ
かりんの実しばらくかぎて手に返す 細見綾子
山茶花(サザンカ)
山茶花のこぼれつぐなり夜も見ゆ 加藤楸邨
山茶花
山茶花のここを書斎と定めたり 正岡子規
満天星躑躅(ドウダンツツジ)
満天星に隠りし母をいつ見むや 石田波郷
薔薇(バラ)
坂急になりて抱きし薔薇香る 大高 翔
皇帝ダリア 別名木立ダリア
皇帝ダリア 別名木立ダリア
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