福岡万葉散歩

街の様子や木々や草花を眺め乍ら、先人の俳句や和歌を織り込んで、今の季節を楽しみたい。たまには万葉散歩も楽しみたい。

2019.5.1(水) 新元号「令和」始動す

2019-05-02 | 万葉紀行

元号「令和」が始まった。徳仁皇太子殿下が新天皇として即位された。令和の時代が良い時代であることを願いたい。令和へのカウントダウンフィーバーや婚姻届けの急増が報じられている。生活と心が豊かになるような、令和フィーバーが起こることを期待したい。

「令和」の出典は万葉集巻五にある大伴旅人が、太宰府市の都府楼址付近にあったとされる旅人邸で主催した、梅花の宴で詠まれた32首の序文からとられた。日本の万葉集という文書から採用された新元号であり、誠に喜ばしい。

大伴旅人邸は福岡県太宰府市の都府楼址付近にあったとされるが、まだ特定されていない。でも、たぶんそうだっただろうと思わせる、都府楼址付近の坂本八幡宮が令和観光で大変な人気となっている。

福岡県太宰府市の都府楼址

福岡県太宰府市の都府楼址の万葉歌碑   坂本八幡宮のすぐ傍

天平2年(730)正月13日、大宰府の帥・大伴旅人(当時66歳)は自邸において、府管および管下諸国の国史から沙弥の滿誓までを招き、盛大な梅花の宴を催した。この時の梅花の歌32首が万葉集に載せられている。そのトップを飾る歌が、この万葉歌碑に刻まれた歌である。

  正月(むつき)立ち 春の来(きた)らば 斯(か)くしこそ

    梅を招(を)きつつ 楽(たの)しき終へめ     大弐紀卿

                        (万葉集巻五-815)

  大意:正月になって、春が来たらば、このように、梅の花を招き寄せて

       楽しいことの極みを尽そう

  大弐紀卿:当時、大宰大弐であった紀氏の人。名は未詳。

 



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