九州万葉散歩(角川新書161 筑紫 豊著)に掲載された昭和30年代(1955年代)の写真
当時は福岡県筑紫郡大野町山田といっていた。一面の田畑の中に御笠の森(杜)が見える。現在は福岡県大野城市山田となり、住宅地のただなかにある。
御笠の森のすぐ側を通る道路建設工事に先立って遺跡発掘調査が大野城市教育委員会の手によって行われた。小生は大規模灌漑用設備とその付帯設備の跡とみたが・・・。(2003.2.12写す)
最近この御笠の森の側に片道2車線の県道60号線が新規開通した。古代、春日の大王が治め眠るという春日の丘から陸上自衛隊第4師団前を通り、雑餉隈の桜街道を経て御笠の森の側を一直線に突きぬけ大野山の麓を通って神功皇后と応神天皇を祀る宇美八幡神社のある宇美町に至る幹線道路である。筑紫平野の福岡市と春日市、大野城市が接する境界を略一直線に通る片道2車線の約5キロメートルにおよぶ基幹道路が完成したことになる。この道路は水城の堰堤の約2キロメートル下流側(博多側)にあり、水城と平行して筑紫平野をほぼ東西に貫いている。そう、この道はかっての官道だったのではないかと思えてくる。