残念ながら、当時大旋風を巻き起こしたということが信じられない。見せ場作りなど、映画の技術としてはすばらしい部分もあったが、『ナウシカ』の舞台を日本に置きかえただけという印象をぬぐえなかった。
そもそも、(もう名前も忘れたが)男が女を助けたのも「美しかったから」という理由しか出てこない。男が繰り返し言っていた「森と人間が共存することはできないのか」というテーマは最後までこの映画なりの答が提示されない。「答が提示されないところがいいところだ」という反論が考えられるが、この映画からそのテーマを外すと、単なる若者の恋愛モノに過ぎなくなる。自然や人間に対する見方も、ナウシカやトトロ以外のものがあったかというと…少なくとも私には見つからなかった。
失礼かも知れないが、宮崎映画は「人間と自然」を描きたいのではなく、単に彼の考える「純愛」を描きたいだけなのではないかとふと思った。そういう見方で見れば、カリオストロの城に始まり、ナウシカやトトロ、ラピュタなどへの流れはけっこう納得がいく。ナウシカやトトロにも、淡い男女関係みたいなものがきっちり差し込まれていたとも言えるし、彼にとっては家族愛も純愛も同系列みたいなものかも知れない。
そんなわけで、自然と人間について考えさせられる映画では全くなかったという感想を明確にここに残しておく。映画技術的には勉強になった部分もあった。イノシシ族の代表としては面白かった(笑)。ハウルの動く城は…まだまだ見るつもりナシ。
そもそも、(もう名前も忘れたが)男が女を助けたのも「美しかったから」という理由しか出てこない。男が繰り返し言っていた「森と人間が共存することはできないのか」というテーマは最後までこの映画なりの答が提示されない。「答が提示されないところがいいところだ」という反論が考えられるが、この映画からそのテーマを外すと、単なる若者の恋愛モノに過ぎなくなる。自然や人間に対する見方も、ナウシカやトトロ以外のものがあったかというと…少なくとも私には見つからなかった。
失礼かも知れないが、宮崎映画は「人間と自然」を描きたいのではなく、単に彼の考える「純愛」を描きたいだけなのではないかとふと思った。そういう見方で見れば、カリオストロの城に始まり、ナウシカやトトロ、ラピュタなどへの流れはけっこう納得がいく。ナウシカやトトロにも、淡い男女関係みたいなものがきっちり差し込まれていたとも言えるし、彼にとっては家族愛も純愛も同系列みたいなものかも知れない。
そんなわけで、自然と人間について考えさせられる映画では全くなかったという感想を明確にここに残しておく。映画技術的には勉強になった部分もあった。イノシシ族の代表としては面白かった(笑)。ハウルの動く城は…まだまだ見るつもりナシ。
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