小泉首相のやり方を「ワンフレーズ・ポリティックス(ワンフレーズ政治)」と批判したのは、民主党の岡田代表であったか。それにしても、今テレビや新聞をワンフレーズの連打で飾り立て、空虚な煽りを展開しているのはマスゴミである。「造反」やら「刺客」やら…強烈な言葉さえ繰り返せば、国民は政治をまじめに考えるであろうというタテマエで、実際は単に視聴率を上げることしか考えていないのであろう、マスゴミは。
そもそも、今回の郵政民営化法案の件で、「造反」という言葉を不適切に使い始めたのが、マスゴミが(ますます)図に乗り始めたきっかけであった。
法案に反対する与党議員と、採決に欠席や棄権をする与党議員をまとめて表現する言葉がなかったために、両者を併せて「造反議員」と表現することにしたので
あろう。衆議院での採決からこの「造反」という言葉が使われ始め、参議院での採決では、さも当たり前であるかのように「造反議員」という言葉が各マスゴミ
で連呼された。
「造反」とは、広辞苑によると、中国で「謀反」の意味であり、文化大革命以降日本でも多用されるようになったのこと。「体制・権威にたてつき、反 逆すること」とある。与党でありながら、郵政民営化法案に反対する側にも、彼らなりの「理」があったはずなのだが、そういう「理」を最初から「反逆者」と して踏みつぶすようなこの言葉遣い。まるで小泉内閣応援団の最右翼のような見方ではないか。このような言葉 使いのせいで、あたかも郵政民営化に賛成することが「当然の正義」であるかのような印象を多くの国民に植え付けたマスゴミの罪深さは、件(くだん)のJR 脱線事故で、「単にJR叩きさえすれば正義なのだ」などという感情的な反応を煽り立てた時と全く変わっていない。
ちなみに私は郵政民営化賛成なのだが、だからと言って、意見が違うことだけを理由に、今回の法案に反対したり棄権・欠席をした議員に対して感情的 な嫌悪感を持つことはない(別の理由で感情的嫌悪感は持つのだが)。意見の違いを感情的嫌悪感に安易に転換することの愚かさは、ライブドア問題や電車脱線 事故問題、あるいは隣国の愚かな反日運動の連続で日本人も学んでいるとは思いたいが…これからの展開次第ではまた「ケンカ祭り」になりかねない。例えば、 ここ数日大人気の、以下のページにTBやコメントしている意見を見ても…。
やはりマスコミがひた隠しにする郵政解散の理由と争点(個人のブログ)
郵政民営化に賛否両論があるのだが、賛成派も反対派も意見が噛み合っているようには見えない。賛成派は、「改革賛成なら小泉に投票しろよ」とでも言わんばかりである。
話を元に戻して、図に乗ったマスゴミが使い始めた次の言葉が「刺客」である。これも広辞苑によれば「暗殺を行う人」である。冷静に言え
ば単なる「対立候補」に過ぎないものを、「暗殺」とは…選挙という、公明正大なプロセスで戦うことを「暗殺」というイメージで報道するマスゴミ、頭を抱え
ざるを得ない。
こういう、「ワンフレーズ報道」で図に乗ったのが当の小泉政権である。
(引用ここから)
「自民党の上戸彩だからな」。閣議の席上、村上誠一郎行革担当相から、女刺客が活躍する映画「あずみ」の主人公を演じた女優にたとえられた小池 氏。閣議後、記者団に「(地元兵庫6区の)後継も決まり、退路を断った状況だ」と語り、郵政法案反対派の急先鋒(ぽう)、小林興起氏とガチンコ勝負する姿 勢を鮮明にした。
(引用ここまで)
閣僚自ら、対立候補を「刺客」扱いするとは…小泉内閣&マスゴミ劇場、ここに極まりである。行政を司る内閣の、一閣僚の言動がこんなにも「軽い」とは、情けない限りである。
小泉政権は、自らの政権に勢い以上の正当性があると信じているのであれば、勢いではなくその言論で徹底的に勝負をかけるべきであろう。野党にも、言論で勝負をかけている政党が見あたらないのが残念である。