決選投票になっても「全体としては反小沢」という流れを止めることができない。ここに、小沢一派の影響力の低下が決定的であることがにじみ出ている。
<投票1回目>
<決選投票>
決選投票でも34票しか上積みできなかった海江田氏。ただの「小沢派の受け皿」にしかなりえず、なおかつ落ちてしまったという事実は大きい。
投票人が国会議員だけなのだから、「国民を相手にした政策論議を」などと新聞がいくら叫んでも無意味だ。まだ、各国会議員が、「私はこの人に入れる」と明言することで、次期選挙でその選択の是非を自ら問おうとしていれば別だが、そう明言したらしたで、その発言が他者に影響するというアナウンス効果が出てくるので、そうしなかった民主党議員を責めるのもあまり意味がない。
野田氏が次期代表、すなわち次期総理になることで(本当か?)、ふたたび増税が既定路線になるのかどうか。そして、参議院ではねじれ状態が続く。大連立に踏み切るのかどうか。
野田氏、当選後の演説で「もうノーサイドにしましょう」との発言。その後、渡部最高顧問も、NHKの質問に対し「もう(小沢云々の話は)やめましょう」と答える。
オイオイ、投票するまでは「党内力学」のみで決めたのに、決まった後は「党内力学は忘れましょう」とは、有権者を舐めきった発言だ。こういう発言が平気でできると思わせているところに、有権者がトコトン舐められている点が浮き出ている。そして、当の有権者は、トコトン舐められていることに全く気づいていない。まさに「衆愚」である(笑)。