ここ数日は、橋下徹関係でかなり私も口汚くなってしまったので、この記事くらいは静かな口調で書こう(苦笑)。いや、あまりにも橋下&そのトリマキ連中の頭が低レベルなクセにドヤ顔だったもので。
よく、
1 原発のコストの方が化石燃料より安いのは、原発を設置する地域に政府が多額の「迷惑料」である「原発交付金」を計算から除外しているからだ。
という主旨の発言を耳にする。そして、こういう前提が正しいとなれば、すぐさま
2 だから、原発のコストは化石燃料より高いのだ。
という「結論」を持ち出し、
3 そもそも、火力発電も原子力発電も、お湯を沸かすことでエネルギーを取り出すプロセス。そんなことに原子力などという「恐ろしい」エネルギーを使うという方針自体が間違っている。
と付け加えることで、いわゆる「エコ」的な観点から言っても、原発は間違っていると主張するパターンを見かける。(当ブログの)有名どころで言えば竹田恒泰あたりである。
というわけで、原発関係の交付金をネットで調べてみると、こういう図があった。こちらのサイトから。
「よくわかる原子力 原子力教育を考える会 持続可能な社会をめざして・・・」
ソースが資源エネルギー庁ということで、信頼してもいいと思うが、ここに挙げられている「電源立地交付金」は、2004年で、総額2606億円。これが、311前の2010年で倍になるなど、大きく増えているとは考えにくいので、2010年度で、多くても3000億円としていいだろう。ちなみにこの数字は「日本全国規模で」ということである。東電管内だけではない。
その一方で、今日のニュース7で出ていた映像。
「東京電力管内だけで、2011年度の火力発電所の燃料費だけで、8000億円程度増加の見込み」ということだ。
あとは簡単な比較だ。
① 日本全国で、3000億円
② 東電管内だけで、8000億円
さて、金額が高いのはどちら?
というわけで、「原発交付金をなくせば、電気料金など上げなくてもすむはず」などという「市民感覚」なるものは、何の根拠もないデタラメに過ぎないことがよーくおわかりいただけたと思う。
私もこう言わせてもらおう。
・お湯を沸かすだけで年間8000億円もコストが増えるのが「火力発電」なのですよ。石油も天然ガスも、今後の価格が上がりこそすれ、下がる見込みはありませんよ。シェールガス、シェールオイルも、採掘に伴うデメリットが全く改善されていませんし。それより、お湯を沸かすだけだからこそ、E=mc2という、「質量欠損に伴う莫大なエネルギー発生原理」を利用した原子力発電の方が、地球の資源をはるかに有効に使う、地球に優しいエネルギーなんですよ。
と。
「でも原発は事故が起こったらあーだらこーだら!」
と付け加えたい人は、以下の本の第1章だけでも読むと良かろう。ただし冷静にね。
原発「危険神話」の崩壊 (PHP新書) | |
池田 信夫 | |
PHP研究所 |
また、
「原発はトイレのないマンションだからあーだらこーだら!」
と付け加えたい人は、以前も紹介したこの本のp.199-206だけでも立ち読みすると良かろう。
放射能と理性 なぜ「100ミリシーベルト」なのか | |
ウェード・アリソン | |
徳間書店 |
というわけで、竹田オミヤスやウソツキ隆、小出万年助教、武田手のひら返し邦彦、ハヤカワ青プリン、大江逆ギレ健三郎、坂本原発大国アメリカに住んでいる龍一あたりの「根拠のないマッチポンプ」にだまされないことが、原発に関する最低限のリテラシー(読み書き能力)であろう。
さて今晩は朝生。沖縄で、沖縄問題や日米安保を議論するとのこと。ウソツキ隆は出てこないが、ふたたびケビン・メアと、「沖縄社会大衆党委員長」なのになぜか公式ページでは「無所属」になっている糸数慶子が出てくる。あとは諸方面でフルボッコになっている福山哲郎が久しぶりに朝生に。