できるだけごまかさないで考えてみる-try to think as accurately as possible

さまざまなことを「流さずに」考えてみよう。"slow-thinking"から"steady-thinking"へ

女の「負け犬」理論

2004-11-15 23:57:49 | Weblog
珍しく朝日新聞の「アエラ」を買って読んでいたら、「30になっても未婚で子ナシは『女の負け犬』なのだ」という「負け犬理論」が、30代以降の未婚の女性にとっては常識なのだそうだ。少なくともこの「アエラ」では、40代の東大卒の女性に「負け犬論争どう思う?」などというぶしつけな質問をしているし、負け犬論争がどのようなものかも全く説明がない(私、インターネットで一生懸命勉強しました)。このような姿勢を取るマスコミも、正面切って答える一般女性もアホというか何というか…情けないです。

何が情けないかって?「負け犬」という言葉を使っている時点で、「勝ち負けは他人との比較で決まる」とう前提を受け入れていることに気づかず、ただどこぞのエッセイストが作り出した言葉や主張を、いかにも「時代を象徴するキーワード」であるかのようにあがめ奉る、広告代理店的なハイエナ根性の罠にずっぽりはまってしまっているからです。

仮に、負け犬という言葉が他人との比較で決めている言葉でないのであれば、そこに「30代以上の女性、未婚、子ナシ」などという条件などつくわけなかろうに。この言葉遣いの裏には「30代になれば『既婚>>未婚』という序列ができるのだ」という「他人との比較」という視点が色濃く反映されていると考えざるを得ないのです。

しかも、インタビューに出てくる女性の何人かは、負け犬の反対語として「勝ち犬」という言葉を使っている… お前は人間ではないのか? 犬か? 犬か? 犬か! … アホ犬かぁ…。

日本人として、母国語の日本語を正確に使いこなす、すなわち、言葉に振り回されないようにするには、すくなくともそういう言葉遣いの裏にある「前提」には敏感にならなければなるまい。ゆえに、アエラのアンケートで、このように答えたたった一人の女性を褒め称えたい。すばらしきかな!

(「負け犬論争どう思う?」という質問に対し)
「大きなお世話。めんどりや牛じゃあるまいし。(出版社パート・42歳)」
でも、これはすばらしいと言うより、「普通の」答だね。

「究極の勝ち犬は専業主婦」などと答えた40歳会社員は、自分のことを人間とさえ思っていないのだろう。哀れな犬だ。



(ちなみに、私は男です)

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2 コメント

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ふむ (wowow_turk)
2005-01-07 17:39:37
>「究極の勝ち犬は専業主婦」などと答えた40歳会社員は、自分のことを人間とさえ思っていないのだろう。哀れな犬だ。



というのはよくわかりません。
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Unknown (白河)
2005-01-08 00:03:39
はぁそうですか、としか言いようのないコメントですが…



「自分のことを『犬』と言っているのだから、自分のことを『犬』と思っているのだろう」という論理がご理解頂けないようです。残念ながら。

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