できるだけごまかさないで考えてみる-try to think as accurately as possible

さまざまなことを「流さずに」考えてみよう。"slow-thinking"から"steady-thinking"へ

あきれてものが言えない 2 <「うねり」 中国政府によって強制閉鎖

2005-04-22 14:41:39 | Weblog
 ここでもブックマークさせて頂いている「うねり」が、中国政府によって強制閉鎖された。クリックしても中国語のメッセージが出る。http://www.unery.com/Error.htmlこのブログは、ブックマーク欄にも書いたように、中国で仕事をしてらっしゃるブログ主氏が、中国での生のニュースを翻訳しながら知らせていただけるという、「マスコミを通さない情報源」という意味で、大変貴重なものであった。

 詳しくは、goo版の「うねり」を参照して頂きたい。

 閉鎖の理由は、
「抗日デモ 敏感な問題 に触れているため(中国語による表示メッセージ)」
「抗日デモの報道は新華社と解放日報以外に許可されてない(ホスティング会社のマネージャー)」
とのこと。このブログは、抗日デモを煽るどころか、むしろ厳しく批判してきたブログであったのだが、抗日デモに「触れて」いさえすれば徹底的に削除対象にするということか。中国での言論統制がいかにあきれたものであるか、中国が、「自由」や「民主主義」とはいかにかけ離れた国家であるかが、こんなに身近な場所で思い知らされることになるとは。

 ご本人はお元気そうだが、あえて今後しばらくはおとなしくする旨の書き込みをなさっているところから、逆に中国当局から目をつけられ続けていることさえ感じる。本業に支障を来さなければ良いが…。

 この件だけでなく、今回の反日デモをめぐる中国政府の対応によって、中国に住んでいる中国人の発言や感情は、「自由」で「相互検証を経た」「事実」に基づく、いわゆる「客観的」なものとは180度異なっているものであることがよくわかる。中国人が「一国民、一市民」として何を言おうとも、それらは結局このような、政府による情報統制とプロパガンダ(意図的政治宣伝)によって極めてうまくコントロールされた発言や感情に過ぎないのだ。これが、今回の反日デモ(報道)を通して得た最も大きな収穫である。今後、中国人が何を言おうとも、「政府によってコントロールされているんだな」という前提で、かなりの割合は切り捨てて考えざるを得まい。

 とすると…。今回の反日デモによる日本領事館および日本大使館への攻撃も…中国政府による責任の部分が、日本人の常識で考える以上にはるかに大きいということになるな。

 統制された言論は、洗脳国家を生むことがよくわかった。その洗脳国家の末路も、国民をコントロールしきれない中国の様子を見てよくわかった。そして、洗脳国家が日本の周りには少なくとも3つあることもよくわかった。

 「隣人とは仲良く」と脳天気に言える状況では決してないのだなあ。勉強になるわ。


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんなことが近くで起こるとは・・・ (ヤマテレ)
2005-04-22 22:26:42
中国の情報のコントロール術には驚きますね。

デモの始めの頃は中国政府が反日感情を焚きつけてデモを起こさせたと、冗談で思ってましたが、本当にそうだったりしてなんて思ってます。



ただ、うねりの中のホスティング会社のマネージャーとのやりとりを見た感じでは、

そのホスティング会社が自分たちの反日感情でもって「うねり」を閉鎖したようにも思えます。

その可能性はないんですかね?





遅くまでお仕事ご苦労様です!

新学期シーズン、頑張ってください☆
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。