スズキ社長のインタビュー第3話の抜粋です。
参考過去記事 「スズキ 1 」
1回目の「今は最悪なんです」では経済のお話、前回の「産業革命が起きるんです」では自動車産業全体のお話、そして今回はスズキのマネジメントについてです。
>それで、僕が、つい言ってしまうんだよ。 「おい、ちょっとみんな。君たちは、言葉遣い、正しい日本語を知らないのではないか。ちゃんと直しなさい」
なぜ、販売は「クルマが売れません」と正直に言わないんですか。生産も「厳しい」ではないでしょ。「販売部門がちゃんと売らないから、生産能力が余っている。だから困っています」と素直に言ったらどうだ、と。
大事なのは、売れているのか、売れてないのか。売れてないなら、前年比何パーセントで売れてないかでしょう。
もう、弁解はいいから、「素直に言ってください」と。どうも、最近、会議での声が大きくなって困る(笑)。
こんな社長の下で仕事したい!(笑)
時代背景や景気、何が問題でそれをどうしなければならないか、
そんな当たり前の会議や会話が出来る会社は田舎の中小には少ない。
>この時期、製造現場とか取引先だけに犠牲を強いてはいけません。減産が続いている時期にはコスト削減の要求だけでは意味がない。
自分たちがまず変わらないといけません。
でね、俺も幹部たちに素直に言えと怒っている以上、「タオルがずぶずぶに濡れている」と抽象論だけを言ったらダメなんです。従業員1万6000人にいっぺんに分かってもらう証拠を見せないといけない。
それでやったのが文房具。
>そこで、この1月、本社の連中に、「おい、みんなの机にある文房具を出せ」と言ったんだ。みんな貴重な文房具を無駄に使っているんでね。埋もれている文房具を一堂に集めて、そのうえで、今後の購入の中止をした。
目先だけでも、全従業員1万6000人一人ひとりが数千万円、百万円単位の規模で、新しい利益を生み出すか、削減するアイデアを出さないと間に合わないのです。しかし、それもいきなりは無理です。
まずは、自分たち自身が何を削れるのか。例えば、残業はどうか、国内出張はどうなのか。カラーコピーやカラープリントはどうか。資料の配布はどうか・・・などなど。
ともあれ、社長が先頭を切って牽引しなければ、社員の意識改革や潜在意識改革など出来るはずがありませんね。
社員はトップを見ています。
<スズキ社長の言葉>
「トップダウンはコストダウン」です。大企業ではありませんよ。「俺は、中小企業のおやじ」なんです。
企業はトップで決まる・・・。
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