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パウルス・モーゼス

2009年01月05日 | ボクシング

W世界戦TV観戦記
(と言っても、リアルタイムには観れないので、翌日の深夜(つまり昨夜)に録画でチェック)



WBCスーパーバンタム級タイトルマッチ
C 西岡利晃 VS 7位 ヘナロ・ガルシア 12回戦


西岡、12RTKOで初防衛

突進型の挑戦者を西岡は巧くさばきながら左アッパーを的確に当て、最終12Rでレフリーストップに持ち込んでの快勝。

西岡選手は、辰吉選手を2度破りわれらが長谷川選手に敗れた前WBCバンタム級チャンピオンのウィラポンと戦った頃のスピードはハッキリ言ってない。

右グローブでのストッピングを多用していたが、距離をつめられない為やバッティング対策にはそれも有効だが、そうやる間があれば、右フックなり右アッパーなりを騙しでも打っておいた方が得策だと感じた。

スピードスターと呼ばれた時もある西岡選手、かつてのスピードはないが、年齢を重ね、冷静にどんな相手とも戦える器用さとスタミナをロスしない老獪さを身につけて欲しい。

右フックを打った後の立ち位置に気をつけないと、不用意に正面に立ってしまっている時が多々あった。優れた選手なら必ずそれは狙われるので注意して欲しい。

でも、まだ32歳、まだまだ頑張る姿を期待します。

初防衛おめでとうございます。


 

もう一つのWBAライト級タイトルマッチ12回戦
C 小堀佑介 VS 1位 パウルス・モーゼス


小堀わずか8カ月で陥落…引退も視野(スポーツニッポン) - goo ニュース

これは見ごたえありました。

素人も玄人も楽しめる好試合だったですね。

 

一応久々に採点してみました。

●採点

     小堀    モーゼス

1R           10

モーゼス選手がどういう選手か事前情報を得てなかったので、正直スピードに驚いた。 ジャブにキレがある。これは苦戦を強いられる予感。


2R    10       

モーゼス選手、不用意に打ち合うと危険を感じたのか、1Rでパンチ力を確認し、このラウンドで小堀選手の距離感を計ろうとしたのか、若干消極気味に下がる。


3R           10

モーゼス選手が距離を取ったままだが、いいコンビネーションが当たる。


4R    10       

モーゼス選手、依然速いジャブを見せるが、小堀選手もいい打ち合いを演じる。


5R           10

小堀選手もいい左フックを当てるが、モーゼス選手とのスピード差を埋めれない。


6R           10

モーゼス選手がとにかく速い。


7R           10

後半に入り、さらにモーゼス選手のスピードが上がる。


8R           10

モーゼス選手、とにかく速く鋭いキレのあるジャブやコンビ。小堀選手は右クロスのタイミングを掴んだか?に見えた。


9R    10       

結果はスリップにとられたが、あれは結構効いていた筈。惜しい判定。


10R          10

ここからがアマ45戦無敗の本領発揮。前後左右の動き、速さ、私の理想のスタイル。


11R          10

スピードがさらに上がって素晴らしい動き。小堀選手もいい右をかぶせるが決定的なダメージにはいたらない。


12R          10

モーゼス選手、完全にアウトで逃げ切るが、「逃げ切る」という感じではなく、素晴らしい動きを「披露している」様にも見える。


●集計  111     117 (6P差でモーゼス選手の圧勝)


●公式  113     115 (2P差)
       113     115 (2P差)
       109     119 (10P差)

ジャッジ    0  -    3 でモーゼス選手の判定勝利。

 

●総評

公式ジャッジの中間程の採点になったが(10P差は開きすぎだよ)完敗には変わりない。

モーゼス選手、スピード、テクニック、ステップワーク、コンビネーション、打たれ強さ、度胸、どれをとっても1級品だ!

特にジャブやステップインの鋭さには正直、驚いた。
(畑山でもボロボロにやられてしまうに違いない)

小堀選手は運が悪かった・・・。

モーゼス選手は、いずれ世界に名を残す名チャンピオンに成るに違いない。

この選手にそうそう勝てる選手はいない。

 

そんな相手とそこそこ戦えた小堀選手も本当に素晴らしい選手だと改めて思った。

打ち合いの度胸、スタミナは充分。

引退も示唆しているようだが、こちらはまだ27歳。

協栄の坂田選手と違って、素質も沢山の魅力もあるボクサー。

諦めず、もっともっとやり続けて欲しいと思う。

 

頑張れ!小堀選手!

 

しかし、モーゼス選手は凄い!あれが私の理想型のボクシングだ!

 

 


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4 コメント

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おめでとうございます。 (つぼです。)
2009-01-05 21:10:16
ボクシング書き込みは相変わらず熱いですね。

2試合とも見ましたけど
素人的に2試合ともボクシングの
面白さが味わえた試合だったですよ。



返信する
つぼさん (TK)
2009-01-06 09:57:04
毎度!おめでとうございます。
今年も宜しくお願いです。

観ましたか!
小堀戦はいい試合だったですね。
久々にボクシングの醍醐味を味わえた試合でした。
返信する
今年も宜しくおねがいします (こーじ)
2009-01-07 10:41:12
 先日はコメントありがとうございました。
 今年も宜しくお願いします。

 小堀がモーゼスの左で翻弄され大差の判定負けか、
終盤のストップ負けという最悪の結果をよそうしてましたが意外に2ポイント差とは競ってましたね。
 
 小堀は案外アメリカに進出して戦えば面白いかも
しれませんね。
 日本国内では彼の才能は持ち腐れになる可能性がありますから。
 海外は(特にライト級から上は)30を越えてからが
華という感じですので、もはや打たれなければそれが
当たり前と思うのです。
 早まって引退などという最悪の選択だけは、やめて
欲しいですね。
返信する
円熟期 (TK)
2009-01-07 13:50:09
☆こーじさん

さすが、こーじさんの見解は正しいと思います。

>日本国内では彼の才能は持ち腐れになる可能性がありますから。
海外は(特にライト級から上は)30を越えてからが
華という感じですので、もはや打たれなければそれが
当たり前と思うのです。

全く同感です。
日本ではこれまでの背景か、30代になるとすぐ引退の文字がちらつきますが、
ボクシングというのは単純なだけに「奥の深い格闘技」です。
その奥深さを充分に知り尽くし、それを具現化するにはかなりの時間が必要です。

そう考えるとアメリカの様に30代からが本人の目指す本来のスタイルが確立される円熟期に入ると思います。

30代になっても充分に戦えるだけの打たれ強さ(もしくは打たれない技術)が日本の選手には必要で、日本の現状ではそこら当たりをもっと重要視した指導に切り替えないと日本ボクシング界の発展は難しいと考えています。

とにかく、小堀選手は引退なんて考えないで欲しいですね。

コメントにこんなに長々と書いてしまいましたが、こーじさんとは、ゆっくりボクシング談義をしたいです(笑)
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