企画展「孤高の新聞『日本』-羯南、子規らの格闘」は、開幕から1週間がたちました。この間、何度かお問い合わせいただいたご質問。新聞「日本」の読み方は「にっぽん」ですか?「にほん」ですか?
「日本」という漢字表記をどう読むかは、いろいろな議論がある難しい問題です。新聞「日本」についても、題号の「日本」、会社名の「日本新聞社」をどう読むかが分かる直接的な資料は、見つかっていません。
数少ない傍証となるのは、正岡子規が編集主任を務めた家庭向け絵入り日刊紙「小日本」。発行停止の多い「日本」の代替紙として創刊された「小日本」の発行予告ビラ、創刊の辞には「せうにつぽん」というルビが出てきます。そのため、本体の「日本」も「にっぽん」だったのではないか、と推察されます。
「小日本」の発行予告ビラと創刊号は、今回の企画展でも展示しています。