郡工労働者が防護服を着て作業を貫徹!

 7月18日、JR水戸支社は交検を偽装したK544を郡山総合車両センター(郡工)へ強行的に回送した。しかし、動労水戸の被曝労働拒否の闘いは、職場や地域、組合の枠を越えて、郡工の労働者が引き継いで闘い抜かれた。
 国労郡山工場支部の仲間を先頭に郡工の労働者は、K544の問題で内部被曝の危険性と労働者を守る方策について会社を追及した。福島労組交流センターはじめ多くの地域の労働者が門前ビラまきを行い、動労水戸の闘いを郡工の労働者に伝えた。

 さらに、職場での討論を通して、「問題の本質は線量が高いか低いかではない。追及すべきはJRの無責任な姿勢だ」という立場を明確にして闘い抜かれた。
 その結果、車両全般検査の際には放射能防護服を着て作業することを会社に認めさせ、さらに、青年労働者のK544の作業動員を阻止するという画期的な勝利を勝ち取った。


発事故被災者の帰還強制と常磐線竜田延伸

 「被曝労働阻止」を掲げて動労水戸と郡工の労働者が共に闘う中で明らかになったことは、JR東日本という企業が、労働者の命と安全に対する責任を投げ捨てているということだ。震災と原発事故以降、放射能問題に対して、会社は労働者を守るという立場に立ったことは一度もない。団交でも現場の説明でも繰り返す「国の基準に照らし合わせて問題ない」という言葉にそれは表れている。
 政府・東京電力によるその場しのぎの原発事故収束作業の結果、大量の汚染水を海に流出させ、深刻な放射能汚染を引き起こしている。さらに国の「除染」計画のデタラメ性とその破産が全面的に明らかになっているのに、政府は、「年間20㍉シーベル以下なら住んでも安全」と原発10キロ圏への住民の帰還を強制しようとしている。これは国家による「棄民」そのものだ。絶対に許せない。
 この国の住民帰還を推し進めるために、JR東日本は、来春ダイヤ改正で、福島第一原発から20キロ圏内の警戒区域のなかにある常磐線竜田駅まで延伸を計画している。
 それは利用者の被曝だけでなく、JRの労働者に更なる被曝労働を強制することになる。
 動労水戸は、竜田駅延伸阻止に向けさらに闘いを強める方針だ。一方、東労組水戸地本は「竜田延伸計画に大筋合意」を発表している。絶対に許せない。
 動労水戸と国労郡山工場支部の闘いは、被災地の鉄道労働者としての誇りにかけた闘いであり、それは福島圧殺攻撃と対決する最先頭の闘いだ。

動労千葉を支援する会より

JR常磐線 竜田駅周辺の線量報告 2013/02/16 の画像

竜田駅(駐車場)の測定値