毎日新聞 7月27日(土)11時40分配信
福島第1原発=福島県大熊町で、本社ヘリから矢頭智剛撮影
福島第1原発の敷地内から海へ放射性物質を含む地下水が流出している問題で、東京電力は27日、汚染水の漏えい源とみられる敷地海側のトレンチ(地下の配管用トンネル)にたまっている水から、1リットル当たり23億5000万ベクレルの高濃度で放射性セシウムを検出したと発表した。
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同原発2号機で原発事故直後の2011年4月に、取水口付近などで高濃度汚染水が漏れ、その際1リットル当たり36億ベクレルの放射性セシウムが検出されている。トレンチには、その際の汚染水が滞留しており、海への漏えい源の疑いがあるため、東電が調査した。
東電はトレンチ内の汚染水について、9月から放射性物質の濃度を下げる浄化作業を始める予定としている。
放射性セシウムの内訳は、放射性物質の量が半分になる「半減期」が約2年のセシウム134が1リットル当たり7億5000万ベクレル、約30年のセシウム137が同16億ベクレルだった。またストロンチウムなどが出す放射線の一種のベータ線測定から算出した放射性物質は、同7億5000万ベクレルだった。【野田武】
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