少し前のこと。
その真夜中過ぎ、ぼくはアルバム制作作業のささやかな気分転換がてら近所のコンビニに行った。小腹を満たすものどもを適当に買い漁り、住宅街を抜ける道を自宅へと戻る。この地域はこの時間(24時過ぎ)でもしんと静まりかえり、夜中にコンビニに行くことが悪いことであるかのような雰囲気だ。その日もそんな静かな、なんということのない夜だった。
エンジン音に気付いてふと前を見ると、200mくらい先に原付らしきバイクのライトが見えた。新聞配達だろうか。道路を逆走し右側を走っていたので、頭の端でなんとなくそう思った。それにしてはどの家にも止まらないし結構飛ばすな…そう思った矢先、バイクは大きくS字を描き、道路の反対側を歩くぼくに真っ直ぐ向かってきた。
!?
止まる?
いや、そんなスピードじゃない。
このままだとぶつかる。
よけないと。
意外と冷静に意外とゆっくりそんなことを頭に巡らし、ぼくはバイクを避けた。バイクはぼくがいたところをびゅんと走り、風と排気ガスを残してそのまま去っていった。
恐怖とか怒りとかそういうものが訪れるはるか前の、一瞬のできごとだった。
バイクはせいぜい40km/hくらいだったし、はねられたところで死にはしなかったろう。しかし、よけなければ絶対に当たる角度とスピードだった。そして、ぼくが避けなかったらバイクの運転者も無事ではなかったろう。下手すりゃ転倒して、ぼくより酷く怪我したかもしれない。
わけがわからない。
財布や荷物を盗ろうとしたのか?
ちょっとからかおうとしたのか?
いずれにせよ、なんだか下手すぎる。
どうしようもないやつだ。
こんなどうしようもないやつのこんな迂闊な行動に少しでも人生を損なわれるのなんてまっぴらごめんだ。
でも、人生って実はけっこうこういうものかもしれない。
ぼくはつい人生を一編の物語であるかのように思いがちだし、すべてのことに意味があるように思いたがるけれど、こんな風に徹底的に無意味な何かが急にバイクのように突っ込んでくるのもまた、人生だ。
今はまだ、死にたくない。
今はまだ、自分の人生を自分でコントロールしたい。
あのバイクにそんなことを改めて確認させてもらったということで、まぁ今回は良しとしよう。バイクの彼(彼女?)も、まともに生きてくれればいいけれど。
☆ 2017/04/21(金)宇都宮 マツガミネコーヒービルヂング
■ OPEN 19:00 | START 19:30
■ TICKET ¥3,000+1Drink \500
■ 栃木県宇都宮市松が峰2丁目8−3
■ 028-634-5202
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☆ 2017/04/23(日)高崎 CM2 CAFE
■ time 18:00-21:00
■ ticket ¥2500(1drink)
■ live 椎名純平、MASSAN & 岩崎有季
■ 〒370-1203 群馬県高崎市矢中町315−6
■ 027-388-9135
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☆ 2017/05/20(土)鴻巣オードヴィー
☆ 2017/05/24(水)magic number
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☆ 2017/06/03(土)小豆島 あずき男とすいか男のオリーブフェス
☆ 2017/06/04(日)呉 ル・ポール青山
☆ 2017/06/06(火)益田 マルフク
☆ 2017/06/07(水)出雲 味巣亭
☆ 2017/06/09(金)福山 MUSIC FACTORY
☆ 2017/06/10(土)新居浜 サンジェルマン
☆ 2017/06/11(日)岡山 スタジオバース
☆ 2017/06/13(火)神戸 Kobe SLOPE
☆ 2017/06/15(木)大阪 ミスターケリーズ
☆ 2017/06/16(金)和歌山 OLD TIME
☆ 2017/06/17(土)加古川 花茶茶花
☆ 2017/06/18(日)津山 FELICE SQUARE
☆ 2017/06/20(火)下関 Live & Bar RedLine
☆ 2017/06/21(水)大分 ブリックブロック
☆ 2017/06/22(木)熊本 CIB
☆ 2017/06/24(土)佐賀 LIVE HOUSE GEILS
☆ 2017/06/25(日)指宿 鳥越屋