志穂 つぶやかないで、いってみよう。

日々の出来事を書いていきます。

東京のお菓子たち

2009-01-23 23:34:50 | Weblog
両親が、前実家(東京・世田谷区)の売却本契約のために、福島から上京しました。
(福島は故郷ではなくて、去年の9月に両親&弟たちが
引っ越して住んでいるだけなので、
私自身は福島とは縁もゆかりも無いです。まだ行ったことも無いし…)

福島といっても福島県の北側の宮城寄りで常磐線か、
特急「スーパービューひたち」しか停まらないところなので、
電車で行くと上野から4時間ちょっと
(さうちから上野までが更に40分くらい)。
えらい遠いです・・・
(東京駅から新幹線で仙台までいって、常磐線で戻ってくる、
という路線もありますが、所要時間は同じくらい。)

今回は、父親が腰痛を患っているため、車で来ました。
こっちに住んでた頃、母親は、高速と環状線は、
周囲の車が怖くて走れませんでしたが、
腰痛を患ってる父親に5時間近く運転させるわけにもいかず、
高速でも常磐自動車道で一車線のところや、交通量の少ないところは母親が運転、
首都高は交通量が多い上に複雑なので父親が運転で、交替で往復しました。
(切羽詰まられたとはいえ、高速デビューした母親(笑))

片道5時間近いので、不動産の契約が終われば即、
トンボ返りなんですが、とりあえず私とはちょっとだけ会うことに。
当初、私の家(アパート)に来る予定だったんですが、
今日は夫が体調を崩してお休み。
うちのすぐ近くの、和菓子屋さんの喫茶で軽くお茶をすることに。

喫茶でお茶してた時間、約20分ちょっと(笑)
ホントに、大急ぎで帰って行きました。

そこの和菓子屋さんは「亀屋万年堂のナボナ」に似た感じのお菓子とか、
和栗饅頭とか、クリームと小豆が入ったどら焼とか、
割と上品で見た目も奇麗な感じの和菓子を置いているお店なんですが
(お土産用として買っていく人が多いです)
食べながら父親がボソッと
 「うち(福島)の近くに、和菓子はたくさんあるし、
  原材料も現地でとれるからおいしいんだけど、こういう感じの、
  上品な和菓子っていうか、洗礼された感じの和菓子が
  無いんだよね・・・」
と。なんか、ちょっと寂しそう。
(※「亀屋万年堂」は、東京と神奈川にしか店舗が無いんですが、
ナボナは、王貞治が「ナボナはお菓子のホームラン王!」って
宣伝してたので、東京以外でも有名かも)

ず~っと昔から「ナボナ」が大好きだった父親。
川崎に住んでた時は、駅前に「亀屋万年堂」があったので、
大量に買っていくと一気に5個くらい食べてました(←一気に食いすぎ!!)
母親もかなり好きで、一気に2個くらいは食べてました(笑)

生まれてから61歳の誕生日を過ぎるまで、ずっと東京、
しかも生まれてから40年間は、ずっと東京・原宿or渋谷に住んでた父親。
(40歳すぎからの20年間は世田谷に在住)

原宿や渋谷が今みたいな「おしゃれな街」になったのは
東京オリンピック以降ですが、家から歩いて5分もかからないところに、
コロンバンやユーハイム、その他「有名菓子店」みたいなのがあって、
銀座で仕事をすることも多かったので、それこそ
 『洗礼された洋菓子・和菓子』
には、事欠きませんでした。
世田谷に引っ越したといっても、前に住んでいた原宿は近くですし、
銀座での仕事も多かったので、状況はあまり変わらず。

東京で、文明開化の明治から、昭和、現代と、時間をかけて洗礼されてきたお菓子たち。

今じゃ「有名パティシエが作るスィーツ」って雑誌に特集が出たり、
洋菓子も和菓子も、どこそこの店が有名とか、
昔住んでた家の近くの菓子店も雑誌に出たりしますが、
 『洗礼された洋菓子・和菓子』
とか雑誌に書かれていたとしても、父親にとっては
 『昔から何十年も食べてきた、馴染み深い味』
なんだと思います。

今度、実家に和菓子を送ろうかなあ、と思いました。
1週間くらいしか持たないので、一度にたくさんは送れませんが…
洋菓子も、うちの近くのお店で、おいしいところが
「お取り寄せ」をやってるので、それで送ろうかなあ、と。
やっぱり、長年記憶してる「味覚」は、残るものだと思います。

地方から都会に出てきた人たちが
 「故郷の料理はやっぱり懐かしくていいなあ~」
と言っていたりしますが、それと同じだと思います。

東京には「東京特融の故郷の料理」っていうのは殆どありませんから、
老舗のお菓子類などが「故郷の味」になり勝ちなのかもしれませんね。

余談ですが「東京銘菓・ひよこ」は、福岡のお菓子です(笑)
ついでに、東京駅や羽田空港あたりで売ってるお土産は、
大抵、日本全国どこでも買えます(笑)