ぷらすわんの子供たち ~ホワイトスイスシェパードと暮らす~

ホワイトスイスシェパードのヴァルターを中心に日常や競技会などを綴った雑記帳。

お盆企画その1

2006年08月12日 | こわ~いハナシ
と言えばやっぱり恐い話でしょう。
ひとつ話すごとに蝋燭吹き消してくらさい。
あ、それは百物語か。

今日は初回ですからやんわりと。

今はもう人魂が出た~っなんて話、
ちっとも聞かなくなりましたねえ。
私が子どもの頃はよく両親から人魂の話を
聞かされたもんですけど。

母方の実家はよく出るところだったらしくて。
いや人魂がね。

田舎のそらもう昔の家なんで、
台所は土間にあって、風呂も母屋から離れて
裸電球が細々と灯った五右衛門風呂。
離れの部屋の後ろは田んぼが広がっていて
虫の声はすれども真っ暗闇ですよ。
その田んぼの一角に鎮守の森みたいなのがあって
近くはお墓。

夏祭りで泊まりに行くと必ず離れの部屋で
寝かされたもんです。
大人達は遅くまで母屋で起きているので
子ども達だけが離れの部屋で寝るんですよ。
蚊取り線香に豆電球、開け放たれた窓の外は
恐ろしいほどの暗闇。
いやいや、最高のロケーションでした。

その田んぼにはよくフラフラ~っとね。
自転車の灯りみたいなのがよく飛んでたそうで。
チャリかなって思うと、突然消えたりしてね。
わ~人魂だったって解るそうです。
まぁ昔は土葬だったし、お墓も家の裏とかに
あった時代ですからね。
近所のお寺なんてしょっちゅう浮かんでたらしいです。

我が家の川向こうに松の木があったんですが
これによく人魂が出たそうでしてね。
出ると必ずその家の方が亡くなるだそうです。
で、結局家が死に絶えてしまったという。
そのせいかいつの間にか、その松も切られてました。

私も母の実家で見ましたよ、人魂。
出る時ってなんとな~く違うんですよ。
虫の知らせって言うのか、出るぞ~って
雰囲気があってですね。
そういう時は夜中にふと目覚めるもんなんです。
なぜか。

その時はそんなに小さくなかったし、
二階で一人で寝てました。
その二階の窓をふんわりふんわり横切られりゃ、
もう自転車とかじゃないですわな。
さすがに体が硬直しましたけど。

その昔母方の祖父が夜中離れのトイレに行く途中に
台所の土間で幾つもぼう~っと青白く光るモノを見て、
一体なんだろうと確かめにそれをつかんでみたと言う、
肝っ玉の太い話がありますけどね。
そんなわけにはいかんです、子どもだし。

今は土葬なんてしなくなっちゃったから
人魂も見ることなくなっちゃったのでしょねえ。