Mのミステリー研究所

古今東西の面白いミステリーを紹介します。
まだ読んでいないアナタにとっておきの一冊をご紹介。

『致死量未満の殺人』三沢陽一のミステリ。

2014-07-27 10:02:24 | ミステリ小説
                                           

悪天候に閉じ込められた山荘。集まったゼミ仲間は女3人男2人の5人。一人の女性に対し4人全員が殺意を持っていた。クローズド・サークルの定番シチュエーション。
ミステリ好きの心をくすぐるストーリー。さて誰がどのようにして犯行を? 15年の時効まで残りわずかの日、一人のゼミ仲間だった男が現れ告白する。あの時の真犯人は俺だ。
あの時山荘にいたゼミ仲間の女の店であるカフェに現れた彼は当事を振り返り話し始める。二人のディスカッションで警察の捜査でも見えなかった部分が見えてくる。
殺意を固め毒薬を用意した彼。しかし、どのように彼女に飲ませるかが問題。そして彼女は死んだ。あの日あの山荘で何があったのか。

後半はドンデン返しの連続で読むものを魅了する。このトリックに先例があるかどうか分からないけれど、アイディアというか良く考えられたストーリーです。
ただ残念なのは文章が少し大仰だということ。もっと易しい言葉でリーダビリティを発揮して欲しい。 でも手垢の付いたシチュエーションに挑戦する精神には拍手を送りたい。
サラリと読めるミステリとして夏の夜にはお勧めです。

             以下の写真は試行錯誤の末にやっと撮れた星の軌跡写真です。初めての星の軌跡写真。嬉しい。
              


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