どうぶつのこころ

動物の心について。サルとか類人猿とかにかたよる。個人的にフサオマキザルびいき。

野生クモザルが棒で身体を掻く

2009-07-27 01:40:14 | 思考・問題解決
A51 Lindshield, S. M., & Rodrigues, M. A. (2009).
Tool use in wild spider monkeys (Ateles geoffroyi).
Primates, 50, 269-272. (DOI:10.1007/s10329-009-0144-3)

野生クモザルの道具使用
道具使用は、新世界ザルでも旧世界ザルでも、さまざまな霊長類種で観察されてきた。しかし、そのような報告は、おもにもっとも優れた道具使用者〔チンパンジー(Pan troglodytes)、オランウータン(Pongo pygmaeus)、オマキザル(Cebus sp.)〕にとりくんでおり、その道具使用にかんする考察も、採食の枠ぐみに限定されていることが多かった。ここでわれわれが示すのは、野生のジョフロワクモザル(black-handed spider monkeys, Ateles geoffroyi)で、新奇かつ自発的な道具使用が観察されたということである。そこでは、メスのクモザルが自己指向的な方法で遊離した棒を使用していた。われわれは、いくつかの要因を導入することで、Atelesが道具使用をおこなえることや、それでもその道具使用がかぎられたものであることを説明する。また、関連研究の総合を進めることで、クモザルの認知能力や霊長類の道具使用行動の進化にたいして洞察を得る。
キーワード:道具使用(Tool use)・Ateles geoffroyi・認知(Cognition)


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著者はステイシー・マリー・リンドシールド(Stacy Marie Lindshield)(アイオワ州立大学 Iowa State University)、ミシェル・A・ロドリゲス(Michelle A. Rodrigues)(オハイオ州立大学 Ohio State University)。

この記事でジョフロワクモザル(アカクモザル、チュウベイクモザル、Ateles geoffroyi)の実験的研究を紹介し、この記事この記事で野生霊長類の道具使用を紹介した。今回は、野生ジョフロワクモザルの道具使用の事例報告である。クモザルの道具使用はこれまで報告されていない。

要旨では「自己指向的な方法で遊離した棒を使用していた」とあってわかりづらいが、実際におこなっていたのはわかりやすいことで、棒で自分の身体を掻いていた。また、系統的に観察はしていないとのことだが、観察者に向かって枝を落とすという道具使用もみられた。

この論文で初めて知ったのだが、ここで引用されている諸論文によると、ジョフロワクモザルの新皮質の割合は、フサオマキザル(Cebus apella)やボンネットモンキー(Macaca radiata)に類似しているとのことである。加えて、脳化指数(encephalization quotient)は、チンパンジー(Pan troglodytes)に匹敵するらしい。前の記事でもジョフロワクモザルの離合集散社会に触れられていたが、ここでは、群れの離合集散ダイナミクスが認知を強める可能性を指摘している。これらは、常習的な道具使用のような柔軟な知性の発揮がジョフロワクモザルにもありうることを支持している。

一方で、クモザルに道具使用がみられない理由として、次のことがあげられている。道具を使用するには、道具で環境から食べものをとりだす必要性に迫らなければならないが、クモザルはそういった採食をおこなっていない。また、親指が退化しているため、手の操作能力が制限されている。後者の点は、非常に手先が器用なチンパンジーやオマキザルとは対照的である。

道具使用はなかなか難しいかもしれませんが、前の記事でとりあげたように、クモザルが今後、社会的知性研究で活躍するとおもしろいですね。

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野生ニホンザルのデンタルフロス

2009-07-27 00:56:58 | 思考・問題解決
A50 Leca, J.-B., Gunst, N., & Huffman, M. A. (2009).
The first case of dental flossing by a Japanese macaque (Macaca fuscata): Implications for the determinants of behavioral innovation and the constraints on social transmission.
Primates. (DOI:10.1007/s10329-009-0159-9)

ニホンザル(Macaca fuscata)によるデンタルフロスの最初の事例:行動の導入の決定因と社会的伝達の制約にかんする含意
ニホンザルによるデンタルフロス行動の事例をはじめて報告する。横断データを用い、この新奇の道具使用行動が集団水準で生じているのか評価した。この行動は、中央〔の群れ〕にいる中程度の順位と年齢のメスが、毛づくろいの相互行為をおこなっているあいだに頻繁におこなっており、それが少なくとも4年前には現われていた。しかし、それはこの導入に独特のままにとどまり、現在にいたるまで群れのほかの成員に広がっていない。この導入を促した要因として、環境的文脈やこの導入者の個体特性、その行動の構造的および機能的な面といったものを調べた。群れの大きさと血縁、順位は、ほかの群れの成員がその導入者を観察する機会を制限すると考えられる社会人口統計学的な要因である。そのため、その行動は新しい行動的な伝統となりうる潜在的な候補であるものの、それらの要因のために拡散に制約が課せられている。これは、自然条件下にて霊長類で道具使用行動が自発的にあらわれたのを記録した稀有な研究のひとつである。ヒト以外の霊長類の社会的な群れのなかで〔新奇の行動の〕導入が起こる決定因とその拡散に課せられた制約を明らかにすることは、文化進化を理解するうえでとくに興味のもたれることである。
キーワード:行動の異型(Behavioral variant)・制約(Constraint)・導入(Innovation)・伝統(Tradition)・道具使用(Tool-use)


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著者は、ジャン=バティスト・レカ(Jean-Batiste Leca)(京都大学)、ノエル・ガンスト(Noëlle Gunst)(ジョージア大学 University of Georgia)、マイケル・アラン・ハフマン(Michael Alan Huffman)(京都大学)。

今回の記事は、前回の記事の続きで書いている。前回触れたとおり、カニクイザルは、ヒト(観光客)の髪の毛をデンタルフロス(歯に挟まったものをとる細い糸)として使用することが報告されている [Watanabe et al 2007]。

これと同じ行動がニホンザルにもみられた。場所は京都嵐山モンキーパークいわたやま。こちらは毛づくろいで得たものであり、しかもおこなっているのが1個体のみであるので、観光客は心配しなくてよい。その個体は嵐山E群のメスで、こちらに写真の載っているチョンペ-69-85-94。

渡邊邦夫らのカニクイザルの研究では群れのなかにこの行動が広がっているのにたいし、このニホンザルの研究では1個体しかこの行動を用いていないという点がおもしろい。論文でも広がらない要因について考察している。

興味のある人は嵐山に行ってみてはどうでしょうか。

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野生カニクイザルの2種類の石器使用

2009-07-27 00:54:03 | 思考・問題解決
A49 Gumert, M. D., Kluck, M., & Malaivijitnond, S. (2009).
The physical characteristics and usage patterns of stone axe and pounding hammers used by long-tailed macaques in the Andaman Sea region of Thailand.
American Journal of Primatology, 71, 594-608. (DOI:10.1002/ajp.20694)

タイのアンダマン海地域のカニクイザルの使用している掻きとりハンマーと叩き割りハンマーの物理的特徴と使用様式
自然条件で石ハンマーを使用することは、チンパンジー(chimpanzees)〔Pan troglodytes〕やクロスジオマキザル(bearded capuchins)〔Cebus libidinosus〕で広く調べられている。対照的に、野生旧世界ザルの石器使用についての知識は、逸話的報告に限られている。ただ、120年以上前から知られているように、Macaca fascicularis aurea〔ビルマカニクイザル、Burmese long-tailed macaque〕は、アンダマン海の島々で石器を使用し、潮間帯にある殻に覆われた食物を得ようとそれを処理している。われわれの報告は、これらのマカクが石器を使用するところを見た最初の科学的調査である。われわれは、道具使用に熟練していて、毎日石器を使用するのを観察した。食物項目によって質の異なる道具を選択しており、少なくとも2つの型の石器を使用していると考えられた。叩き割りハンマーは、甲殻類とナッツを台石の上で押しつぶすために用いられ、掻きとりハンマーは、巨岩や樹木に密着しているカキをほじりとったり削りとったりするために用いられた。これらの2つの道具のあいだには、物理的な有意差があった。カキ床のところにあった道具のほうが小さく、それについた傷の様式も点に集中していることが多かった。一方、台石のところにあった道具のほうが大きく、それについた傷も表面に広がっているものが多かった。われわれはまた、2つの道具の型のあいだで握り方にちがいがあるのを観察した。最後に、マカクは、掻きとりハンマーを使って目標を叩くときのほうが、叩き割りハンマーを使うときに比べ、速くて動きが大きかった。われわれの行動的データと石のデータが支持しているのは、掻きとりハンマーを使うには、叩き割りハンマーを使う場合に比べて、より優れた制御と正確さが必要だろうということである。手の大きさの掻きとりハンマーは、密着したカキを割ろうと、よく制御したほじりとりのために使用された。また、それより大きな叩き割りハンマーは、ナッツや遊離した甲殻類を台石の上で押しつぶすために使用された。石に加えて、手の大きさのキリガイダマシ(auger shells, Turritella attenuata)をほじりとる道具として用い、密着したカキを掻きとった。叩き割りハンマー使用は、チンパンジーやオマキザルの使用する石器に類似したものであると考えられるが、掻きとりハンマー使用は、自然条件のもとではほかのヒト以外の霊長類ではいまだ記録されていないものである。
キーワード:カニクイザル(long-tailed macaque);石器使用(stone tool use);石ハンマー(stone hammer);タイ(Thailand);アンダマン海(Andaman Sea)


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この記事の続報。

著者は、マイケル・デイヴィド・ガマート(Michael David Gumert)(南洋理工大学 Nanyang Technological University、シンガポール)、マリウス・クルック(Marius Kluck)(チュラーロンコーン大学 Chulalongkorn University、タイ)、スチンダ・マライヴィイトノン(Suchinda Malaivijitnond)(チュラーロンコーン大学)。

継続的な道具使用は、ヒトをふくむ類人猿を除けば、オマキザルだけかと思えば、カニクイザルもそうだったという研究。道具使用のうち石器使用については、チンパンジーやオマキザルではおもに実などを叩き割る行動にかぎられているのにたいし、注目すべきことに、カニクイザルでは岩などに密着したカキを掻きとる行動にも適用されている。この論文でも引用されているが、フサオマキザル(Cebus apella apella)でも類似の行動はみられるものの、逸話的な事例報告である [Fernandes 1991]。

また、カニクイザルは、ヒトの髪の毛をデンタルフロス(歯に挟まったものをとる細い糸)として使用することが報告されている [Watanabe et al 2007]。観光客の頭に乗って毛をむしるというとんでもないサルたちである。

マカク属(ニホンザルの仲間)のなかで、カニクイザルだけが野生で道具使用をおこなっているというのは、マカク属のサルがたがいに非常に近縁であることを考えると、じつに不思議である。とくに、掻きとりハンマーの日常的な使用は、上で述べたとおり、道具使用者として有名なチンパンジーにもオマキザルにもみられないという点で驚きである。これは、カニクイザルに特有の能力があるからなのか、掻きとりを可能にした生態学的要因があるからなのか、特定されていくことだろう。

……なんてことをブログに書こうと思いながらこの論文を読んでいたのですが……→こちら

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情報秘匿を3種のサルで比較する

2009-07-26 21:03:09 | 社会的知性
A48 Amici, F., Call, J., & Aureli, F. (2009).
Variation in withholding of information in three monkey species.
Proceedings of the Royal Society of London, Series B: Biological Sciences. (DOI:10.1098/rspb.2009.0759)

サル3種における情報秘匿の変異
これまでの戦術的欺きに関する研究により、情報をもった劣位個体がそれを知らない優位個体から情報を秘匿することは報告されてきたものの、直接に種どうしで遂行を比較するものはなかった。ここでわれわれが比較するのは、2つの情報秘匿課題において示されたサル3種の遂行である。その3種のサルは、どれほど優劣順位制が厳しいのか、また離合集散ダイナミクスがどの程度なのかで異なっている。その3種とは、クモザル、オマキザル、カニクイザルである。食物を、〔劣位個体は見えるが〕優位個体の見えないところで、不透明な箱もしくは透明な箱に隠した。透明な箱は、やり方を知っている劣位個体だけが開けられた。どの種も情報を秘匿でき、被験者は優位個体のいるときには箱と作用しあうことをしなかった。クモザルは、優位個体が箱から離れているときに時宜を得ることで、もっとも能率的に食物を回収した。オマキザルも、箱のところにひとりでいる〔優位個体が箱から離れている〕ときには、じつに能率よくおこなったが、優位個体が近くにいるときにも箱を操作してしまって食物の多くを失った。その結果はわれわれの予測を支持していた。その予測は、優劣順位制の厳しさや離合集散ダイナミクスの程度が種間でどれほど異なっているのかにもとづいている。被験者が箱に近づいていく傾向は、前者〔優劣順位制の厳しさの差異〕があるために、〔種間で〕対照的なものになっているのだろう。被験者が食物を回収するのにふさわしい状況を待つ傾向は、後者〔離合集散ダイナミクスの差異〕から影響を受けているのだろう。
キーワード:戦術的欺き(tactical deception);比較認知(comparative cognition);抑制(inhibition);クモザル(spider monkeys);オマキザル(capuchin monkeys);カニクイザル(long-tailed macaques)


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著者は、フェデリカ・アミーチ(Federica Amici)(リヴァプール・ジョン・ムーアズ大学 Liverpool John Moores University、マックス=プランク進化人類学研究所 Max-Planck-Institut für Evolutionäre Anthropologie、イタリア国立学術会議認知科学技術研究所 Istituto di Scienze e Tecnologie della Cognizione, Consiglio Nazionale delle Ricerche、ユートレヘト大学 Universiteit Utrecht)、ジョゼップ・コール(Josep Call)(マックス=プランク進化人類学研究所)、フィリッポ・アウレーリ(Filippo Aureli)(リヴァプール・ジョン・ムーアズ大学)。

情報秘匿(withholding of information)の研究。自分だけが情報を得ていて、それを優位個体から秘匿した状態で目的を達成できるかどうかというものである。霊長類における情報秘匿の研究は、京都大学でもおこなわれている(この論文でも引用されている)。チンパンジーについては、平田聡と松沢哲郎 [Hirata & Matsuzawa 2001]、フサオマキザルについては、藤田和生と黒島妃香、増田露香 [Fujita, Kuroshima, & Masuda 2002]。

被験者は、9個体のジョフロワクモザル(アカクモザル、チュウベイクモザル、Ateles geoffroyi)、7個体のフサオマキザルCebus apella)、10個体のカニクイザルMacaca fascicularis)。

課題や条件は、上の要旨のとおり。

情報秘匿の実験は、これまでにもおこなわれてきたが、直接的な種比較は初めて。社会の寛容さや群れの仕くみに応じて仮説をたて、そのとおりに結果が得られているのがおもしろい。

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ワタボウシタマリンが示す文法の前駆

2009-07-12 00:46:29 | 言語・コミュニケーション
A47 Endress, A. D., Cahill, D., Block, S., Watumull, J., & Hauser, M. D. (2009).
Evidence of an evolutionary precursor to human language affixation in a non-human primate.
Biology Letters, online, DOI:10.1098/rsbl.2009.0445

ヒト以外の霊長類にヒトの言語の接辞化の進化的前駆があるという証拠
ヒトの言語、とくに文法能力は、まるごとほかの動物にはみられない一式の計算操作に依存している。そのような独自性があっても、われわれ〔ヒト〕の言語能力の構成要素が、非言語的な機能のために進化していて、ほかの動物と共有されているという可能性は残っている。ここでわれわれは比較論的な観点からこの問題を探索し、ワタボウシタマリン(Saguinus oedipus)が自発的に接辞化規則(affixation rule)を獲得できるのかを問うた。ここで用いた接辞化規則は、われわれ〔ヒト〕の屈折形態論(inflectional morphology)(例。過去時制をつくるとき、walkwalkedに変形するように、-edを付加するという規則)と重要な特性を共有している。録音再生実験を用いてわれわれが示しているのは、タマリンが、特定の「接頭辞(prefix)」音節ではじまる2音節の項目と、それと同じ音節を「接尾辞(suffix)」にして終わっている2音節の項目を弁別しているということである。これらの結果から示唆されるように、さまざまな言語のなかで接辞化に役だっている計算メカニズムのいくつかは、ほかの動物と共有されていて、非言語的な機能のために進化した基本的な原始的知覚ないし記憶に依存しているのだろう。〔太字、斜体は原文の斜体〕
キーワード:動物認知(Animal cognition);言語の進化(evolution of language);形態論(morphology);言語獲得(language acquisition)


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数日前にニュースになっていた論文(Discovery News, New Scientist, National Geographic News, ナショナルジオグラフィックニュース)。著者は、ハーヴァード大学心理学部門(Department of Psychology, Harvard University)のアンスガル・D・エンドレス(Ansgar D. Endress)、ドナル・ケイヒル(Donal Cahill)、ステファニー・ブロック(Stefanie Block)、ジェフリー・ワトゥマル(Jeffrey Watumull)、マーク・D・ハウザー(Marc D. Hauser)。所属は心理学部門であるが、National Geographic Newsにはエンドレスが言語学者であると書いてあった。アンスガルは北ゲルマン系の男性名だが、エンドレスのウェブサイトにあるCVをみると、ドイツ出身のようだ。論文にドイツ語の過去分詞のつくり方が引きあいに出されていたのは、エンドレスの母語がドイツ語だからだったようだ。大学院時代の指導教員がジャック・メレール(Jacques Mehler)なので、経歴的には心理言語学者といえるだろう。以前から、言語獲得における知覚や記憶の制約がテーマだったとのこと。

実験参加者はワタボウシタマリン(Saguinus oedipus)14個体。2個体を除き、2条件ともテストされている。

手続きは、次のとおり、まず2条件に分かれる。
1) 接頭辞化条件。shoy-bi, shoy-ka, shoy-na, ... に熟知化させる。
2) 接尾辞化条件。bi-shoy, ka-shoy, na-shoy, ... に熟知化させる。
およそ30分間。テストはこの熟知化の翌日である。

テストでは、どちらの条件についても、shoy-brain, shoy-wasp, brain-shoy, wasp-shoy, ... を聞かせる。すると、次の結果が得られた。指標は、刺激(音声)の聞こえてきた方向を向くという行動である。
1) 接頭辞化条件。規則どおりのshoy-brain, ... よりも、規則に違反しているbrain-shoy, .... のときに、よく刺激のほうを向いた。
2) 接尾辞化条件。規則どおりのbrain-shoy, ... よりも、規則に違反しているshoy-brain, ... のときに、よく刺激のほうを向いた。
ただし、項目型(規則どおりか規則に違反しているか)と条件(接頭辞化か接尾辞化か)についての被験者内要因の分散分析により、項目型の主効果は統計的に有意だったが、条件の主効果と交互作用は統計的に有意でなかったため、項目型間の統計的な差異をみるときに、両条件をまとめたうえで検定をおこなっている。

ヒトの言語の形態論の基礎となる構成要素として、音声から接辞化規則を引きだすことは、屈折(語形変化)にとって重要である。この実験からいえるのは、この接辞化規則の計算が、ヒト以外の霊長類にも共有されている可能性があるということである。

人工的な言語を使ってヒト以外の霊長類でテストをおこなうことに、どういう意味があるのか疑問に思う人がいるかもしれない。実際の言語がもっている屈折は、かなり複雑である。実際のヒトの言語については、詳しく構成素を分析することで形態素が得られるが、今回は乱暴に人工的な「形態素」をもちこんでいる。一方で、タマリンはただ今まで聞いたのと異なるパタンに反応しただけであるのに、それにどういう意味があるのかと思う人もいるかもしれない。

比較となるのは、成人の言語使用というよりは、子どもの言語獲得である。たとえば、過去形をつくる屈折形態素-edを獲得するには、聞いた音声から-edを抽出しなければならない。このように、特定の音声からではなく、任意の音声からのパタン抽出が、言語を使うヒトにおいてその言語に特有なのか(領域固有的)、それともほかの動物にもひろくみられる知覚能力にもとづいているのか(領域一般的)、実際にヒト以外の動物を調べるまではわからない。それで、実際にタマリンを調べてみて、肯定的な結果を得たというわけである。

領域固有性や領域一般性といったことは、ハウザーが以前より取り組んできたことである。

調べていたら、このような本が出版されると知った。著者アンドリュー・カーステアズ=マカーシー(Andrew Carstairs-McCarthy)は言語学者で、言語進化に興味をもつ屈折形態論の専門家であるようだ。
Carstairs-McCarthy, A. (2010). The Evolution of Morphology. Oxford, England: Oxford University Press.
ISBN0199299781 [paperback]

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2009-07-15追記。
下コメント欄の蒼龍さんの助言で訂正。ありがとうございました。

クロオマキザルが嘘の警戒声で仲間を欺く

2009-07-11 01:59:40 | 社会的知性
A46 Wheeler, B. C. (2009).
Monkeys crying wolf? Tufted capuchin monkeys use anti-predator calls to usurp resources from conspecifics.
Proceedings of the Royal Society of London, Series B: Biological Sciences, online, DOI:10.1098/rspb.2009.0544

サルはオオカミが来たぞと叫ぶか。フサオマキザルは同種個体から資源を横領するために対捕食者音声を使用する
「戦術的欺き」の使用は、霊長目の認知進化において重要だったと論じられているが、野生のヒト以外の霊長類の能動的な欺きにかんして、系統的な研究は乏しい。この研究は、野生のフサオマキザル(Cebus apella nigritus)〔クロオマキザル(Cebus nigritus)〕が、食物資源を横領するため、機能的に欺くように警戒声を使用するかどうかをテストしている。もしオマキザルが「欺くように」警戒声を使用するなら、発せられる誤警戒〔誤報〕が次のようであることが予測された:(i) 劣位個体が優位個体よりも用いる、(ii) 食物の競争が激しい場合ほど頻発する、(iii) 利用できる食物が少ない場合ほど頻発する、(iv) 発声者のいる空間位置は、同種個体がその音声に反応すれば採食成功が増すような位置である。これらの予測が、実験的な文脈で被験者を観察することによりテストされた。そこでは、高価値の資源(バナナ片)の量や分布を、木の枝に吊るされた木製の台を使って操作した。誤警戒は、〔統計的に〕有意ではなかったものの、利用できる食物が多いときほど頻発していた〔上の仮説 (iii) は支持されなかった〕。一方、残り3つの予測〔(i), (ii), (iv)〕は支持された。これらの結果が全般的に支持する仮説は、警戒声はオマキザルが食物競合の作用を抑えるために用いるというものである。これが発声者にとって意図的であるかどうかは、さらなる調査を必要としている。
キーワード:警戒声(alarm calls);採食競合(feeding competition);欺き(deception);コミュニケーション(communication);霊長類(primates);Cebus apella nigritus


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1ヶ月ほどまえにニュースでも話題になっていた論文(e.g., [ScienceNOW Daily News][ナショナルジオグラフィックニュース])。著者は、ニューヨーク州立大学ストーニブルック校(Stony Brook University)のブランドン・C・ウィーラー(Brandon C. Wheeler)。

実験をおこなった場所は、アルゼンチンのイグアスー国立公園である。ここに実験者が餌場を設けることで、野生個体の調査でありながら、実験的に食物資源の量や場所を統制することができた。ここにいるのは、クロオマキザル(black capuchin, Cebus nigritus)である。論文ではフサオマキザル(tufted capuchin, Cebus apella nigritus)と書かれているが、これは、クロオマキザルがフサオマキザル(tufted capuchin, Cebus apella)の亜種だったかつての分類にしたがっている(本ブログの過去の記事「オマキザル属の分類」を参照)。このイグアスー国立公園は、アレハーンドロ・D・ブラウン(Alejandro D. Brown)、マリオ・S・ディ・ビテッティ(Mario S. Di Bitetti)、チャールズ・H・ジャンソン(Charles H. Janson)らが研究をおこなってきた有名なオマキザル研究拠点である。

警戒声(alarm call)とは捕食者が現われたときに発せられる音声で、それを合図に本人や周囲の同種個体が逃げる行動に移る。これを濫用して、捕食者がいないのに警戒声を発することで、食物資源を奪うかどうかが、今回の論文の話題である。表題に「オオカミ」とあるが、これはもちろん「オオカミ少年」からの連想であって、実際の捕食者は、猛禽、ジャガー、ヘビの類のようである。フサオマキザルは、3つの警戒声をもっていて、空中の脅威にたいするバーク(bark)と、大型のネコやヘビの類にたいするピープ(peep)とヒカップ(hiccup)である。今回は、ヒカップに注目している。

食物資源の付近で警戒声を記録するわけだが、それは4つに分類された。
1) 潜在的な樹上の脅威にたいする反応:これは、本当に危険が迫っているときに発せられた警戒声で、ふつうの使用方法である。
2) 他者の警戒声にたいする反応:他者が警戒声を発しているときにそれに応答するように警戒声を発することがある。
3) 同種個体から受けた攻撃にたいする反応:他者から攻撃を受けたとき、警戒声を発すれば、相手は捕食者がやってきたと勘違いして注意が逸れる。これも機能的欺きであり、非常におもしろい行動であるのだが、今回は食物の横領に注目しているため、詳細に分析を加えることはしていない。
4) 資源関連欺き警報(resource-related deceptive alarm, RRDA):今回の研究のおもな対象は、この警戒声である。上の3つに比べ、ある警戒声がRRDAであることを確定するのは曖昧になりがちであるため、しっかりと基準を設けている。

記録された警戒声の内訳は、下のとおりである。
1) 潜在的な樹上の脅威にたいする反応:4
2) 他者の警戒声にたいする反応:15
3) 同種個体から受けた攻撃にたいする反応:16
4) RRDA:25
けっこう嘘をついている。

25回の嘘のうち10回で、それを聞いた仲間が逃げた。けっこう騙されている。その10回のうち3回は餌場から発声者以外のすべての個体が逃げたわけではなく、結局食物の獲得に成功しなかった。その10回のうち7回では、発声者はまんまと食物を得ることに成功している。

RRDAの機能としては、採食競合を和らげるということが考えられているので、次の仮説が考えられ、ひとつ以外は支持された。
(i) 劣位個体のほうが優位個体よりも頻繁に使用する。
(ii) 食物が狭い場所に密集している場合のほうが、広い場所に散らばっている場合よりも頻繁に使用する。
(iii) 食物の量が少ない場合のほうが、多い場合よりも頻繁に使用する。⇒データはこれを支持しなかった。実際は、食物の多いときのほうが頻繁に使用していたが、これも統計的に有意ではなかった。
(iv) 食物の横領がしやすいため、食物に近いところにいるときのほうが、食物から離れているときよりも頻繁に使用する。

データは全般的に、RRDAが採食競合を和らげる機能を果たしているという考えを支持している。何度もRRDAが繰り返されていると、騙される側も理解していって、この行動は意味がなくなっていきそうだが、実際は上でみたように残っている。重要なのは、警戒声が本当だった場合のコスト(命を失うかもしれない)に比べて、警戒声が嘘だった場合のコスト(少量の食物の損失)が小さいということである。警戒声を受信する側は、better safe than sorry(転ばぬ先の杖)という戦略をとっているようだ(e.g., [Haftorn 2000])。

ただ、この「欺き」という表現は、あくまでRRDAという行動の機能を文脈にそって説明しようとしたときの言葉である。そこで「機能的に欺くような」(functionally deceptive)と呼ばれている。本人に欺く気があるのかどうか、つまり「意図的に欺くような」(intentionally deceptive)ものなのかどうかは、この研究だけからはわからない。著者は可能性を3つ考えている。
1) 意図的欺き。他者の信念を理解する認知能力をもっている場合にかぎる。自分が警戒声を発すれば、相手は捕食者が来たと信じるということが、発声者にはわかっている。
2) 連合学習。警戒声を発すると、食物が獲得しやすくなるという状況を繰り返し経験することで、警戒声を発することと食物とを連合することを学習した。
3) 生理学的メカニズム。フサオマキザルの先行研究によれば、持続的なストレスがかかっている場合、警戒声を発しやすくなる。優位個体が先においしい食べものをとってしまい、高いストレスを受けていることは、考えられることである。

いずれにしても、順位の低い個体の生き残り戦略という側面があることを気に留めてください。嘘をついているからといってズルをしていると思われると、オマキザル好きとしてはちょっと悲しいです。まあ、ズルをするというのも、一種の知性ですけれども。

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2009-07-26追記。
この論文のオマキザルが、印刷時に表紙画像として採用されました。

ブロンドオマキザルの道具使用の可能性

2009-07-09 20:31:17 | 霊長類
A45 Ferrira, R. G., Jerusalinsky, L., Silva, T. C. F., de Souza Fialho, M., de Araújo Roque, A., Fernandes, A., & Arruda, F. (2009).
On the occurrence of Cebus flavius (Schreber 1774) in the Caatinga, and the use of semi-arid environments by Cebus species in the Brazilian state of Rio Grande do Norte.
Primates, online, DOI:10.1007/s10329-009-0156-z

カーティンガにおけるCebus flaviusの出現、およびブラジルのヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ州におけるCebus種による半乾燥環境の利用
Cebus flaviusは、近年再発見された種で、25のもっとも絶滅が危惧される種の一覧に加わる候補となっている。これまでの仮説によれば、C. flaviusの分布は大西洋岸森林にかぎられていた〔ヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ州のカーティンガ(ブラジル北東部の半乾燥地域)にはないとされていた〕。一方、C. libidinosusは、ヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ(RN)のカーティンガにも出現しているだろうと推測された。それは、その周囲の州に〔RN以外のカーティンガやセハード(ブラジル中央部の半乾燥地域〕にも〕出現しているからである。RNカーティンガのなかで10の地域を調査した結果、この論文で報告するのは、4つのCebus集団である。そこにはふくまれているC. flaviusは、カーティンガではじめて出現したものである。このおかげで、この種の分布の北限が広がった〔大西洋岸森林だけでなくカーティンガにも分布するということである〕。このC. flavius集団は、地理的に分布域が縮小していく過程を示す稀有な例だろう。そして、これはおそらくこの種のなかでももっとも絶滅に瀕している集団かもしれない。また、C. libidinosusの出現する新しい地域も記述する。両種がいるという報告と関連して、道具使用の地点が観察された。
キーワードCebus flavius・カーティンガ(Caatinga)・オマキザル(Capuchin monkeys)・半乾燥環境(Semi-arid environments)・道具使用(Tool use)


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やったー! ブロンドオマキザル(blond capuchin, Cebus flavius)の論文が初めて出たよ! ブロンドオマキザルについては、「新種ブロンドオマキザル」、「ブロンドオマキザルの再発見」で紹介したように、すでに論文が2本出ていますが、これらは標本の登録についての論文です。そのため、つまり本格的な調査はこれが初めてということです。

著者は、ブラジルの研究チーム。ヘナータ・G・フェヘーイラ(Renata G. Ferreira)(ヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ連邦大学 Universidade Federal do Rio Grande do Norte)、レアーンドロ・ジェルザリーンスキ(Leandro Jerusalinsky)(シッコ・メーンジス生物多様性保全研究所 Instituto Chico Mendes de Conservação da Biodiversidade、パライーバ連邦大学 Universidade Federal da Paraíba)、チアーゴ・セーザル・ファリーアス・シーウヴァ(Thiago César Farias Silva)(シッコ・メーンジス生物多様性保全研究所、パライーバ連邦大学)、マールコス・ジ・ソーザ・フィアーリョ(Marcos de Souza Fialho)(シッコ・メーンジス生物多様性保全研究所)、アラーン・ジ・アラウージョ・ロッケ(Alan de Araújo Roque)(ヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ連邦大学)、アダルベールト・フェルナーンジス(Adalberto Fernandes)(所属なし)、ファーティマ・アフーダ(Fátima Arruda)(ヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ連邦大学)。

今回の論文の大きな成果は、ヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ州のカーティンガ(Caatinga)で、ブロンドオマキザルとクロスジオマキザル(bearded capuchin, Cebus libidinosus)を発見したことです。ただ、それぞれの種にとってヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ州のカーティンガの位置づけが異なります。そのまえにいろいろなものの場所がわからないといけません。ブラジルの生物群系については、こちらの図 [Ache Tudo e Região] がわかりやすいです。ブラジル北東部(大西洋に向かって突き出たところ)に、カーティンガがあって、その横に細長く大西洋岸森林(Mata Atlântica)が並んでいます。また、ヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ州は、こちら [ウィキペディア] です。州内に、カーティンガと大西洋岸森林が、ともにあります。

クロスジオマキザルは、ブラジル北東部のカーティンガ、中央部のセハード(Cerrado)といった半乾燥地域に生息しています。ただ、ヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ州内に生息しているという公的な記録がなかっただけであるため、ヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ州内でもカーティンガを調べればクロスジオマキザルが生息しているだろうという予測は成りたちます。今回の研究では、しっかりとヒーオ・グラーンジ・ド・ノールチ州のカーティンガで発見することができました。

一方、ブロンドオマキザルは、これまで大西洋岸森林でしかみられませんでした。そのため、今回の研究で、半乾燥地域で発見されたのは、画期的なことのようです。

次に、もうひとつの話題の道具使用について。野生オマキザルの道具使用は、クロスジオマキザル [Fragaszy et al. 2004][Liu et al. 2009][Mannu & Ottoni 2009][Moura & Lee 2004][Ottoni & Izar 2008][Visalberghi et al.; Lee & Moura 2005][Visalberghi et al. 2007][Visalberghi et al. 2008][Visalberghi et al. 2009a][Visalberghi et al. 2009b][Waga et al. 2006] と、キバラオマキザル(golden-bellied capuchin, C. xanthosternos)[Canale et al. 2009] でみられています。キバラオマキザルの道具使用について報告したそのカナーリたちの論文では、クロスジオマキザルの道具使用についても報告しています。

今回の研究では、実際に道具使用の現場を見たわけではありませんが、どちらの種についても、道具使用の痕跡が1ヶ所ずつ発見されています。鎚となる石(ハンマー)と台石(アンヴィル)、残った実の殻から、クロスジオマキザルもブロンドオマキザルも、ここで道具使用をおこなっていることが示唆されます。過去の別の研究者によるクロスジオマキザルの研究では、実際に道具使用を目撃した地点の周辺で、このような痕跡を探すことにより、どこで道具使用をおこなっているのか調べたものがあります(e.g., [Visalberghi et al. 2007])。とくに今まで道具使用の証拠が皆無だったブロンドオマキザルについては、これは非常に大きな発見です。しかし、まだ実際の道具使用の観察はないので、今後の研究が楽しみです。

あとは、私的なコメント。

動物の種に言及するとき、この論文では学名しか使っていません。つまり、「blond capuhinsうんぬん」と書かれているのではなく、「Cebus flaviusうんぬん」と書かれています。そこだけ斜体になるので、かえってわかりやすいのですが、霊長類以外の哺乳類が出てくると、私の手には負えませんでした。マタコミツオビアルマジロ(Tolypeutes matacus)なんて学名だけで書かれてもわかりません。と思ったら、霊長類以外については、表3に通称までまとめられていました。親切です。目、科、種、通称と、この地域でどういう形で発見されたのかを記している表なのですが、通称としてなぜか英名だけでなくポルトガル語名も載っています。それでアルマジロのポルトガル語名が「タトゥ」であると知りました。アルマジロ(armadillo)という英名はアルマディージョ(armadillo)というスペイン語に由来するので、どうしてここまでポルトガル語と差があるのだろうと思ったら、やはりタトゥはグアラニー語(南米先住民の言語)でした。

グアラニー語は、あまり聞いたことがないかもしれませんが、ウィキペディア [Vikipetã] もあるくらいです。グアラニー語で名づけられた南米の地名も多いですし、ジャガーやカピバラなど、グアラニー語を語源とする動物名もあります。

この論文も、冒頭に "the genus Cebus (capuchin monkeys, macacos-prego, and caiararas)" と書いています。キャプチン・モンキー(capuchin monkey)が英語、マカッコ=プレーゴ(macaco-prego)がポルトガル語、カイアララ(caiarara)がグアラニー語です。著者は妙にグアラニー語を押してきますね。マカッコ=プレーゴは「釘のサル」の意味で、オスのペニスが釘に似ているかららしいです。

この論文にはelectronic supplementary materialというのがついていて、定期購読者はシュプリンガーのウェブサイトから補遺をダウンロードできるようになっています。通常は、論文には載せられなかった細かい手続きやデータ、図表を載せるところです。が、今回のものは、写真が6枚、ポンと置かれているだけ。フォトアルバムみたい。6枚中2枚については、論文本体に地元の人の飼っているペットであると説明がありますが、残りについてはありません。推測するに、そもそも写真すらも乏しい種なので、画像があるだけでもかなり貴重ということでしょう。でも、うち1枚の写真はサルも何も写ってないのですが、何のための写真なんでしょうか。謎。

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