社会保険労務士酒井嘉孝ブログ

東京都武蔵野市で社労士事務所を開業している酒井嘉孝のブログです。
(ブログの内容は書かれた時点のものとご理解ください)

退職代行について

2018年12月06日 09時59分21秒 | 日記
社会保険労務士の酒井嘉孝です。

6~7年前までの就職難の頃には考えられなかったサービスのひとつに退職代行というビジネスがあります。
会社を辞めたいのに辞めさせてくれない人のために本人に代わって勤めている会社へ退職することを伝達するサービスだそうです。

最近の人手不足もあってその会社で経験をつんだ人にやめられるということは会社にとっては痛手であり、代わりの人を補充してまた教育しなおす時間もないため辞めたい人を慰留するというのはもっともなことです。

ただ辞めたい本人からすれば、思い入れもなくなりやる気もなくなった会社から退職を慰留されても困るだけでしょう。
本人からすれば慰留を受ければさらに言い出しにくくなります。
また、会社が引継ぎを受けない、いつまでも引継ぎが終わっていないといい、中には損害賠償をちらつかせ退職させないということもあるようで行き詰った本人からすれば藁にもすがる思いでこういった退職代行サービスに退職することの伝達を依頼するという気持ちもわかります。
パワハラや嫌がらせを受けていて会社と話をしたくないということであればこういったサービスを利用して救われたということもあるようですのでどうしても会社へ正面きって言い出せないのであれば利用すべきサービスだと思います。



退職代行という言葉で検索すると専門の業者がたくさん出てきます。

このビジネスをやってみようと思う人からすれば本人からの依頼を受けて会社へ退職の意思を「伝達」するだけですから簡単なようにも見えます。

「伝達」を超える「交渉」が入ってくると弁護士でないと法律上できないことになってきます。
とにかく辞めたい、他のことはいい!という場合はいいですがそのほかの交渉事のない退職ってけっこう幅が狭まるのかなと思います。

会社からしても弁護士以外の退職サービスから連絡があって、退職することが決まっても年次有給休暇の残りがあるとか、コンプライアンス上どうしてももらわなければならない書類とか退職の慰留や引継ぎの話を抜きにして話し合わなければならないことがある場合、困ることも多いのかなと思います。


あくまでも私の考えですが退職代行サービスを使う場合、少し料金が高くても弁護士がやっているサービスを使うことが退職者、会社側双方によいものと考えます。


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