暇なざれごと

ごくごく日常の話とか色々ありのノージャンルの戯言(?)日記です。

TEAM NACS:WARRIOR-唄い続けた侍ロマン-

2012年04月23日 23時48分03秒 | CUE/NACS


ようやく待ちに待った、TEAM NACSの本公演です。

しかも、2日間で3回も。
一応ファンクラブにも入って、さらに携帯サイトも駆使してチケット取ったのですが、これはかなり幸運な部類だそうで。
本当はなかなか取れなくて、当日券に走っている人を考えると申し訳ないような気がします。

さすがに自分自身でも「やりすぎだろう」と思いましたが、地元でやる公演の上にそうそう行けない舞台と言うことで、奮起して行きました。
(過去でも何回でも同じのを見るのは、ライヴや舞台でもやっているが日付はおいている。)

前の公演の時は、大泉さんが脚本・演出やった「下荒井兄弟のスプリング・ハズ・カム」も行けなくはなかったのですが、「はじめて見るなら森崎さんのが見たい」って思いからスルーしていたという事実があります。
(去年、変則ではありますが「LOOSER6」で、念願の森崎さん作品を見ました。)

そして、ようやく大本命でもある森崎さん作品の本公演にありつけた訳で。
嬉しくもあります。
・・・・まぁ、その間にどっぷりとNACSに、はまりこんだダメ女がいますが。

今後一応、WOWWOWやDVD予定があるのでネタバレがダメな人は、この記事はスルーでお願いします。

こいう舞台は基本お一人様な自分ですが、今回は珍しく同行してくれるマイミクさんがいらしたので、一緒に楽しんでまいりました。(ありがとうございます。)

舞台は、まさしく地元・愛知。戦国時代。
NACSの5人が武将になって、戦国を駆け巡る物語です。

タイトルは「WARRIOR(ウォリアー:戦士の意味)」ですが、NACS流の読み方で「うぉりゃあぁぁ」なのです。これは去年(LOOSER6)の時点で、タイトル聞いていたので間違いないです。はい。

物語の流れ的には、主人公・徳川家康の回想劇。
関が原のシーンから始まり、桶狭間の戦い・三方ヶ原の戦い・本能寺の変・小牧長久手の戦いあたりまでが描かれています。(最後にもう一度関が原に戻る。)

史実ではあり得ない話で作られていながらも、史実もあるので本当にあるように感じてしまいます。
一応、情報で既に小牧長久手の戦いはあるような話が載っていたので、当日に長久手の古戦場に行ってきました。今は何も無い住宅地と公園ですけどね。

舞台本編では、役柄はすべて現在で使われている名前を使っています。
(豊臣秀吉は、この頃は羽柴秀吉ですが、豊臣にしてあったりする。)
これは多分歴史に詳しくない人への配慮かと思いました。
後、時期的に複雑なので統一したのかも知れない。

舞台は階段というシンプルなつくり、それを幕使ったりして色々と変化させている。
本当に「演劇」らしい舞台つくりでありながらも、演出がで世界がどんどん広がっていく様は、もう演出のリーダー森崎さんの演出力に感服。

しかも階段で殺陣(たて)するのだから、凄い大変だし、カッコイイ。

戸次さんの織田信長は、殺陣で切った後に何度も笑いながらとどめさすような残虐な演技もあり、それが個人的にはちょっと引く部分がありますが、それが一般的な「信長」だと考えればアリなのです。

そして、前評判聞いた通りの綺麗でカッコイイ信長でした。
そりゃあ、これで落ちる人多いわって納得します。
まぁ、私は「カッコイイなぁ」程度で「リーダー(森崎さん)カッコイイよ」の人なので、ブレなかったよ。
当然、マイミクさんは信長様に落ちたのは言うまでもありません。

お濃が好きなのに本当の気持ちを伝えられてない、不器用な信長。
もちろん、お濃が元々光秀の妻で今でも光秀を愛し続けている事を知っているから、自分の気持ちすら抑えてしまう。
最初に、信長に刃向かった光秀を生かすのだけど、それも濃姫の為だったりする。
その中の気持ちのモヤモヤ感もあり、気持ちが抑えられない。
それが殺戮という衝動に駆られるような感じがしたな。

最後には本能寺で死ぬのだけど、これがまた壮絶であり、今回の華と言う部分だったなぁ。
炎と共に散る部分の演出が、幕がぶわーと舞台を包む演出がまた凄い感じで、コレだけで生でみて良かったと思う。こいう演出は生の舞台で無いと味わえない。贅沢でした。

全体的に重くなる話を軽くしているのは、リーダー森崎さん演じる柴田勝家。
ほとんどボケ倒しの豪快な信長の家老。
・・・・キャラ的には、お馬鹿扱いでした。史実では、一応頭の切れる人なんだけどねぇ。

家康の影武者に仕立てられた又兵衛を、勝家から隠すために家来が又兵衛に覆いかぶさって隠すのだけど、「組み体操」と勘違いして上に乗ったり、信長に「ゴーリラ」と呼ばれて喜んだり、肥溜めに入った自分のぞうりをそのまま履いたりと・・・・まぁ、なんというか本当にお馬鹿のギャグキャラでした。
ちなみに組み体操の部分ですが、あれはしっかりと見ると判るけど、普通に覆いかぶさっているのでなく、家来の人達が覆いかぶさるように見せているだけで、一人一人が覆いかぶさるポーズになっているのですよね。だから、下にいた安田さん演じる又兵衛は潰れていないのです。
あれは体力かなりいるはず。アンサンブルの人、あっぱれです。

森崎さんの可愛さはもう半端無くて、個人的にはファンなので結構きゅんきゅんきていたりします。(笑)
とはいえ、信じ守る者として主君の信長を戒めるシーンがあったりして、それも印象的でした。
でも、1回ぐらいしかないんだけどね。もう少しあっても、勝家の役に深みがでるから良かったと思う。

大泉さん演じる明智光秀は、えらい(三河弁で凄い)カッコイイ愛する続ける人。
故郷を愛し、妻を愛する人。そいう部分では史実に近いのかな?
信長の妻である濃姫は、実は光秀の妻であるという設定で、他の男性のものになってなお妻を愛し続けるというところで、切ない部分もあります。
濃姫もまた光秀を愛し続けているから、複雑なんだよね。

ただし、雨男の部分は、完全にギャグパート。
演者当本人がかなり有名な雨男でして、身内ネタ的な部分もありますね。
(歴史的には、信長が雨男という説がありますが。)
勝家の「美濃の田舎侍がっ」というと、怒って勝家に雷を落としまくっていました。
もう自由自在ですね。

ドラマとかでは、大泉さんはギャグ系というよりもコメディ色のある役が多いのですが、実際NACSなどの舞台では真面目で純粋な役が多いです。
しかも、しっくりはまっているのを見ると、この人の本当の姿はこっちの方なんだなぁって思います。
テレビの方が、ちょっと無理しているのかも。
(そういや、どうでしょうも騙されるだけで割りとまともな部分もあるよなぁ。)

だから今回の舞台で、あそこまでガッツリとしたギャグパートが多いのは、珍しいと感じました。
その後のシーンで雨が降っている時に「すべての雨が私のせいだと思わないで欲しい」という所も笑えました。
これってリアル本人(大泉さん)が言っていますね。確か。

武田軍の最強の騎馬隊が、ケンタウロスというのが、ウケた。

これはもうギャグのパートです。
元々前の森崎さんの作品(HONOR)でも、ケンタウロスが出てきているのですが、これはそれのオマージュですね。
曲も、その作品で使われた曲アレンジのあたり、NACSファンならニヤリとするシーンでありながらも、ちゃんと一般ウケしやすくしてあるなぁって思った。

一部ではケンタウロスのシーンは要らないという意見もありますが、あれがあって華やかさもあるように感じたのは私だけかな?
たぶん、無いとひたすら殺陣になるから殺伐としたかも、それに実際は戦国では馬は普通に使われているから、代わりと見ればそれなりに面白いと思います。

音尾君が演じる豊臣秀吉が、これまた「秀吉」で演技力が抜群なので、さらりっとしていながらもグイッと引き込む力がある。
下から這い上がってきた「秀吉」を、本物のように演じていた。
途中で信長から「殿(しんがり)」という、ほとんど捨て駒の役を言い渡されるのだけど、その時の「生きたい」という本当の気持ちと弱さの演技にはグッと引き込まれた。

そして、最後の「本能寺の変」の本当の首謀者としての変化も、怖いほど凄かった。
秀吉に光秀は、はめられた形で首謀者に仕立て上げられてしまう訳で。
説では、「秀吉黒幕説」あるらしいですから、これなら納得。

安田さんが演じる、情けない徳川家康。
実際は、本当の家康はオープニングの桶狭間の戦いで今川を庇って死んでしまう為に、信長によって影武者に無理やり仕立て上げられた、絵師の又兵衛という人物。
一人二役なわけですが、あまりにも本物との差が違うのには、驚いた。
戦いも知らない平民だから、武田軍の襲来されても当然怖くて逃げてしまう。

でも、そんな家康の影武者・又兵衛を庇いながら、又兵衛に夢を託し死んでいく家来を見て、自分自身本物の「家康」なろうと決意する。
この変化の演技が凄い。

また、家康の奥方・築山御前が特にせつない。
私は1回で判ったのだけど、すでに最初から築山御前は家康が影武者だと気づいていたの。
遠い言い回しだから、うっかりスルーする部分ですが、セリフを聞いて一発で「この人知っている」と判った。
影武者と判りながらも、そっと又兵衛に寄り添う場面なんか、わかっていながらも自分の愛する人と似た男性をタブらせているんだなって思うと、切なくて。
又兵衛は「影武者だとばれる」という恐れから突き放すけど、築山御前の気持ちが複雑だよねぇって、つい感情移入してしまいました。

だから、信長の命令で又兵衛が築山御前を武田と内通していた罪で殺すシーンは、もう泣きました。
(内通していたのも「信長に三河を渡すぐらいなら」という理由。)
築山は、好きだった家康の愛している土地・「三河」を守るため、自ら処刑して欲しいと命を投げ出す。
そして、影武者である又兵衛に「本物の家康」として、「三河」を守って欲しいと願う。
それが「三河」の民を守るためでもあると。

本物でないけど家族にも、「三河を守る」という願いを託され、「本物の家康」となる決意をするのだけど、もう何ともいえないぐらい悲しかった。
前の席で見れた回があるのですが、その時の安田さんの泣きの演技が凄かったし、思わず入り込んだよ・・・。

「本物の家康」となった又兵衛は、「三河を守る」という想い、そして侍になろうとする。
本能寺の変で、信長によって「真の侍」の道を歩むのだけど、ここでも信長が家康にすべてを託すのです。
このシーンだけでも、実は信長も「平和な時代を望んでいた」のかもしれないと感じました。

そして、家康の言葉の「三河を守る」という言葉は、地元民である自分には、かなりストレートに入ってきました。

実際、私も生まれも育ちも三河で、父親も三河(母は違う地方の人)という人間なので、本当に自分がこうやって舞台見て楽しんだり、友人と遊んだり好きな人に恋したり・・・・そんな日常では当たり前のことをできるのは、こいう人達がいたからだと思いました。

そう考えると改めて涙してしまいました。
そして、自分が今「TEAM NACS」のファンになって、この舞台をみれたことが何かのめぐり合わせであり、また幸運なことだって。
不思議なんだけど、本当に見ることはなかったのかもしれないのだから。

カッコイイけど、戦国だから救われない想いもあるけど、どこかで本当に救われていているように思える優しい話でした。
史実は違うけど、こんな史実だったら素敵かなって、少し思いました。
(実は、秀吉がやや救われないのですが。)

あっという間の2時間。(カーテンコール抜き)
舞台なのに映画見たようなど迫力。
NACSが所属する事務所の社長さんの鈴井さんの舞台でも同じ事思ったけど、「私が今まで見てきた舞台は何?」と思ってしまうほどだった。

いや、宝塚とか他の舞台でも、それなりの魅力はあるのですよ。
それとはまた違うモノを見せ付けられてしまったなって。

まぁ、素晴らしい舞台の後の余韻をぶっ飛ばす、面白すぎるカーテンコール挨拶もあり、ハナタレとかお笑いタレント部分も見ている私にとっては、これも「NACSだなぁ」って笑ってしまいました。
私は、割り切って見れたけど。まぁ、大概の人が余韻ぶっ飛ばされるよね。

でも、それも魅力の一つです。

3回見ましたが、1回目は本当に見ただけで頭ショートしました。
その後、言葉が出なくて、一緒に見に行った人にご迷惑かけました。_| ̄|○
2回目で1回目の復習と整理を。
3回目で下手の前の席というのもあり、ようやく細かく見れたなぁ。

見てね一番に思ったのは、本当に正直な話をすると、やはり他の人にもめちゃくちゃ見て欲しい。

NACSの場合、客層が女性が多いのですが、男性の人にも見て欲しい。
この生の舞台を。生の演出を。
たぶん、あまり舞台を見ない人は舞台の世界が変わるような気がする。

今回はそいう意味では、一緒に行った方も気に入ってくれて嬉しかったし、連れて行けれて本当に良かった。
(欲を言うと、その方にはもう一度前の席で役者さんの表情とか見てもらいたかったと思った。)


ただ、気になったのは、脚本が弱いなって思った。

今回のは初の外部からの人の脚本だそうで、途中でメンバーや森崎さんのによる手直しがあったとはいえ、脚本家のが作った部分が残っている訳で。
もし、これが本当に初めてだったら気にならないのだけど、去年「LOOSER6」という形で、きっちりと森崎さんが書いた脚本の舞台を見たから、余計に気になったのです。

ベースのストーリーラインは森崎さんが作っているので、間違いなく森崎さんの色は出ている話ではあるのですが、やはり何か違う。

上手くは言えないけど、ストンって心に響くのが弱い気がした。
森崎さんの書く言葉って、不思議とストレートに胸に響くのだよね。

私的には、森崎さんがすべて書き上げた「WARRIOR」を見てみたかったなって感じました。

話的にも、かなりはまって「WARRIOR」。
また、どこかで見たいなって思いました。

名古屋で再演しないかなぁ・・・・。
DVDはもちろん買うのですが、来年になるだろうしねぇ。

LOOSER6。

2011年05月23日 23時45分35秒 | CUE/NACS
TEAM NACSの5D -FIVE DIMENSIONSの一環で、その中の「森崎企画」の舞台でした。

名古屋ではやらないので、大阪の森ノ宮ピロティホールにて、見てきました。
はじめて見たのはDVDで、ずっと生で見たかった舞台。

オリジナルメンバーでないけど、見れるということで嬉しかったです。
運良く2日も見れたので感想を書こうと思います。

2日間見たために、2日間分まとめて書いてしまいます。
そのため若干読みにくい部分もあります。

また、DVDとの初演の話も書いていますので、ネタバレもあります。
気になる方は、この記事はスルーしてください。


話は、タイムスリップ物。
一人の現代の男性が現代の憂さから離れ、怪しい男から貰った「時を越える薬」で幕末に行くが、なぜか新撰組のメンバーに間違えられ、その中で色々な体験をしていく・・・・というのが大筋の話。
以前、DVDの際も語っていますので。

前回の主役は、現在昼ドラ「霧に住む悪魔」の悪の王子様役(ぉぃ)こと「戸次重幸さん(この時は佐藤重幸)」で役柄設定は、30歳のだらしない独身フリーター。
今回は、脚本書いている本人の「森崎博之さん」で、設定は40歳リストラされたお父さん。

これだけでも、かなり違いがあるのに、これをどいう風に同じ作品とするのかが見所でした。
(ただしくは、似たような感じで。というのが正解かな。)


最初は、DVDのお馴染みの映像シーンから始まり幕が開きます。
それよりちょっと前に客席の方に青いライトを当てる演出があったのですが、普段の習慣で客席入り口を見てしまった。
そこからの登場なんて、この場合考えられないのに。(いつも行くライヴが客席登場アリなのです。)

セットは少し変わっていて、壁が一部御簾のようになっていました。

登場もふすまが開いてではなく、舞台にインの状態から登場。
剣舞が始まりましたが、やはり人が違うのと殺陣を今回は取り入れたそうなのでので、また違う感覚でした。

このシーンは現代のシーンでカメラリハーサルのための動きを見るためのものという設定。
そこで森崎さんは土方のとして登場。もちろんカメラリハーサルの為の役者の代理なのですが。

設定が「サラリーマン」だから、このシーン無いと思いましたよ。

沖田役をやっていた人が「親父」と言ったので、息子さんというのがわかりました。
40歳で20歳近い息子かぁ。
森崎さんの息子さんがアレくらいになったら、二人の関係ってああなるのかなぁとイメージしてクスっと笑ってしまいました。

森崎さんは、息子さんの友達の代わりとして来たけど、妙におのぼりさんテンションでした。

そして、ある日の夜息子さんに「新撰組に会って来た」と話します。
当然のことながら息子さんは、信じません。

そこから森崎さんの語ります。


カメラリハーサルの帰り道、怪しい男からタイムスリップする薬を貰らうのです。
未来と過去に行く薬があったのですが、森崎さんは過去に行く薬を選びます。

1日目は新世界で2日目はひっかけ橋(阪神が優勝したら飛び込むあの橋。戎橋というらしいです)に変わっていました。
東京ではサンシャイン通りだったと話をどこかで見たなぁ。

おおぃ、あなたは白崎映美さんですか。
(私の好きなバンド上々颱風のボーカル。この人もMCなどで地域別でその地域のに変える。そういや、あの方も元・東京乾○池の・・・。)

貰った薬を飲み150年前の幕末に行きます。

実は1日目の時、森崎さん薬を飲む瞬間自分自身で眼鏡をバッとはずしたのです。
私は演出だと思って、この演出カッコイイと思ったのですが、事故だったみたいです。
終演後、挨拶でわかりました。でも、そっちの方が良いよ・・・・。(´・ω・`)
しかも、度の入っていたものみたいで、視力がどれくらいかは知らないのですが、あの状態で良く出来たなぁと思う。
(森崎さんは目が悪いそうです。)
さすがはプロですね。
通常は、付けっぱなしで演技だそうで2日目はそのままでした。

時間を越える演出も変わっていて、新撰組関連の映像が色々写しだされていくのは凄かった。
次にふすまあけられた瞬間、青に白のお馴染みの新撰組の隊服がかけてあり、それを森崎さんが取るという演出でした。

前回は新撰組屯所まででしたが、今回はきちんと壬生寺の名前まで出ていました。
新撰組の隊服は基本は前の赤羽織の衣装で同じなのですが、多少イメージを初演と変えたかったのか、袖に黒いラインを縫い付けてありました。

お約束のお遊びシーンがあって、そこでは演技をしつつガチで勝負するのですが、ここが楽しい。
最初は「殿様(王様)ゲーム」で、近藤が王様による土方と沖田のキスシーン。
これ初演より長かった。これは腐女子は歓喜でしょうね。(私は腐女子ではありません。)

藤堂平助が登場。これが今回の新キャラだったらしい。
が、オネェキャラ。
しかも人の3倍早い、抜き足の達人(?)らしい。

山南になっている森崎さんを襲ったりキスをせがんだり。
前回の含めて、鉢金をきちんとしてるキャラ。
これも一部史実ネタがあるためにしているのですけどね。

で、森崎さんが「殿様(王様)ゲーム」を拒否して別の遊び「シャア少佐遊び」を提案する。
まぁ、前作の戸次さんがガンダムに詳しいことに特記したのですが、今回もしました。
森崎さんは詳しくないので、「友達からきいたのですが・・・」といってました。
それが「シャア少佐」といういわば、言う数を増やして、途中で上手くいえなかった人が負けのゲーム。
これでの落ちは最後の人で、今回は沖田が落ちでした。

が、2日目の千秋楽にクリアしちゃたんだよね。
基本、このシーンはガチなので、どいう結果になるか判らないのです。
で、最初の森崎さんに来てしまうことに。
本人はまさか来るとは思わず、あわてて続けたのですが、1回失敗2回目やらせてもらって失敗。
「このゲームはやることないわ」といってました。
まぁ、森崎さん前回のオチでしたからね。

いよいよ、芹沢鴨登場。

衣装はもちろん褌に羽織姿。
このインパクトを考えたのは、本当に凄いな。
ちなみに初演のLOOSERのDVDみた友人達は、「芹沢鴨=褌に羽織姿」になっています。

体がしなやかで踊りが上手いと思った。
安田さんほどのはっちゃけは無いけど、味がある芹沢でした。

今回は芹沢の宿に火をつけたシーンはありませんでした。
あれはあったほうが良かったなぁ。キャラが違うので無理なのは判りますがね。
もしくは、「史実は解釈一つでどうにでもとれる」この言葉が欲しかったなぁ。

飯野さんの芹沢もなかなか味があって素敵。
安田さんは「強いけど弱い芹沢」
飯野さんは「おしゃらけていても強い芹沢」

私だけかもしれませんが、飯野さんの芹沢からなんとなく安田さんの雰囲気がとれました。
一瞬「安田さん?」と勘違いする演技がありました。
飯野さんと安田さんが重なったというかダブったというか。
でも、なんだろう?


大和屋焼き討ちのシーンでは、人がいないからいるように台詞でいって、さらに「フラフォーでは見れない南蛮渡来の-」の時、森崎さんはショックを受けるのですが、芹沢が敵がいるのを見えているのを知ったら、さらに森崎さんは「向こうが一つ年上なのにー」とさらにショックを受けたのは、笑いました。
そうなのか、飯野さんとは1つ差だったんだ。


芹沢が死ぬシーン。
今回は、芹沢本人自ら切腹するシーンがありました。
それを土方が介錯する形で、前のよりもわかりやすかったかも。

ここで疑問が、実は現代に戻った際の森崎さんの役の背景のシーンがあったのですが、そこでドラッグがかかわる事件に息子が関わってしまい。無罪なのに息子はすべてを失い、自暴自棄になっている。
自分(森崎さん)は飲み会の席の一言で、リストラ。

確かに何か思うことがあったかもしれないけど、怪しい男での薬を、父親である森崎さんは簡単に飲んだのか?
初演の時は、それこそ「興味本位」の可能性があったので飲んでも納得したのだけど、父親であり、ましてや息子が無罪でありながらもドラッグに関わっていたのに。

これがちょっとした疑問でした。

さて、2回目のときは長州側の吉田稔麿になってしまった森崎さん。

ちなみに初演は5人ですが、今回は6人で色々な役を演じています。
長州側も演じるのですが、これは今回も羽織を変えることで役柄を分ける形です。
これって演じわけなどが大変ですが、このアイデア面白いなって思う。
時間短縮も出来るし、これでないと出来ない演出もありますからね。

さて、前回は魚顔と呼ばれる音尾さんが桂でした。
その際変装をして逃げる桂ネタがあったのですが、それは顔ネタを上手く生かして「魚」でした。
イケメン集団「*pnish*」はどうなるだろうと思ったら、いきなり被り物をかぶり「ラマ」になったのです。



土屋さんってひょっとして*pnish*では馬面設定なのですか?
しかも、ラマの変装(?)の際、「きゅーんきゅーん」と可愛く鳴いたりするのです。
これ卑怯だわ。面白すぎる。

それを見た新撰組の反応は、「ラマか」で終わるのですが。
(この時代にラマ知っている日本人はいません。たぶん。)
2日目の時は「マチュピチュに帰れっ」といってました。


いよいよ池田屋事件になります。
戸惑いながらも、見守る形の森崎さん。
それでも、事件を防ごうと近藤に場所を嘘つくのですが。
近藤が森崎さんにだまされて、しこく屋に行って気づいて戻って来たときに泣きながら、「だまされたぁ」と言うのが可愛かった。
あと、永倉がチャラ男になったのは、笑ってしました。それがその森山さん(土方=龍馬の役もやっていました)が合うのが笑ってしまいました。

池田屋に入ってから、殺陣のシーンが入ってきます。
今回は特別に殺陣師の人にもお願いしたほどのシーン。
確かにこだわっていました。

前回好きだったシーンもここでのなのですが、変わっていて寂しかった。
役割の関係上仕方なかったけど。
暗転の中の動きを見れたので、その分どのように動いているか見れて楽しかったけど。
(↑間違った舞台の見方している人。)

宮部の自害シーン。あれは初演の森崎さんの演技の方が好きだ。
私的な感じでは舞台では、アレぐらいしないと栄えないと思う。
それに初演のときの方が、かっこよかった。

桂のシーンで、森崎さんが自分の息子を怒るように死のうとした桂さんを逃げるように説得したシーン。
コレは初演のパターンでは出来なかったと思う。
「父親」という設定だから出来たものだと思います。

戸次さんの場合は、言い方が悪いけど子供ぽっさのある演技でした。
「自分がダメだからここでやりたい」と言った、戸次さんの主人公。
一方、森崎さんのは「俺が守るから、その分キッチリやってくれ」的な感じでした。

弱弱しいけど、かっこいいわ。
もちろん、土方に斬られてしまい、森崎さんの「山南=吉田」はここで終わり。

ここからは新しいシーンで、残った人々がどのような人生をつげたかを流れるように描かれました。
藤堂は慕っていた山南の死を気に隊を抜けるが、隊により殺される。
このシーンで藤堂が背中を向けた瞬間に斬る音が鳴りますが、史実もこれに近い形だったので、びっくりしました。

近藤は捕まり斬首。
このシーンで史実で言ったといわれる近藤が言った「楽しかったな」っていう言葉にくわえて欲しかったな。

薩長同盟を森崎さんの言われた通りに行う桂。
「これで良かったんだよな。吉田。」と寂しくいいます。

最後に土方によって近藤の死を告げられた沖田。
沖田は最後に猫を切ろうとして切れなくて倒れる。

ここで、いきなり現実に戻る。
ドラマのワンシーンだったというオチ。
沖田=森崎さんの息子は、監督から実力を認められ、次回から見せ場のある役付になれる事に。
最初の監督とは態度がコロッと変わっているのが、面白い。

「おめでとう」という息子を祝う森崎さん。

喜ぶ息子さんを見て森崎さんが、「国を守る」「どんな仕事でも頑張れば、それが結果国を守ることになるんだよ」といいました。
今のこの時期だから、ずしっとくる台詞でした。
初演では、コミカルパートだけにグッときました。

すると息子さんが、夢の話をします。

今度は息子が市村鉄之助になり、土方に会います。
息子は薬貰っていないはずなんだけど、やはり父親の夢の話の影響なのでしょうか?

こうして物語は終わっていきました。


ズシーンとくる内容で笑いもありました。
ベースは初演で、シーン抜いたり加えたりしています。
ただ、全体を見ると今回は初演のよりも、ギャグとかの比重が多かったように思います。
楽しくて面白かったんだけど、ちょっと何かピンと来ない。

なんだろう、カードゲーム(マジックとか遊戯○)のデッキみたいに、ほぼ完璧な勝てるデッキだったものを、加えるために変なのを抜いて、デッキバランスを悪くしてしまったような感じかなぁ。
(判り難いアナログゲームで例えるなよ。自分。)
もうちょいシリアスもあっても良かったのかな。

大変、面白かったし良かった、改めてNACSさんにはまったのは、事実。
話も好きだし、森崎さんがさらに好きになった。
DVD出たら買うと思う。いや、買う。
やはり、初演のDVDを見すぎたのかなぁ。阿国に比べると、回数は圧倒的に少ない方だけど。

来年の本公演で初めてNACSフルメンバーのをみたら、何かわかるのかな。
もちろん、チケット取れたらになりますけどね。

そういや、どこかで森崎さんは演技が下手と聞いていましたが、いやいや上手かったです。
1日目は席が近かったのもあり、余計に感情移入しやすかったのか、ちょっとホロホロとしました。
でも、顔は確かに大きかったです。そこまで気にならなかったよ。むしろ格好良かったし、年上だけど可愛いかったな。

2日目の時、森崎さんは芝居が終わった挨拶の時に、右に胸を当てて「この熱い思いを「ピロティ」と名づけます」みたいなことをいってました。(ホール名が森ノ宮ピロティホール)
喜んでいる姿をかわいいなぁ。39才なのにめちゃかわいいと思います。

2日目は千秋楽だったのですが、森崎さんに対して*pnish*+飯野さんの「森崎さん大好きです」コール。
これは、*pnish*本公演のダイレクトなオファーですか?森崎さんが俳優で出るなら、みたいです。

1日目もですが、アンコールににスタンディングオベレーションが起こりました。
2日目はさらに、マネージャーさんの手作りの幕に最後は舞台も席もみんな手をつなぎバンザーイコール。

みんなにとってもいい芝居だと思ったんですね。
いい舞台ではありました。

あと、森崎さんって凄い心が温かいひとだと思ったのは、舞台降りるのが最後だったのは主役なのでっていうのもありますが、最後に降りる時一旦止まり、右に胸当てて左手を上げていました。

その先には、ふすまの向こうに書かれた「誠」の文字。
この作品と新撰組に対して敬意を表しているんだなっと感心しました。
アンコールのたびに来ては降りる時、やっていたからね。

こいうのが出来る人は、素敵な人だと思うな。

今度はまた違う形で、見れたらなぁって願います。

名古屋でもやって欲しいなぁ。
そうしたら、友人誘えるの可能だから。
(友人も見たがっていた。が、私一人でいってきたよ。)

本公演のこれがタイトルなのか不明ですが、「おりゃあ(ORYAER?)」楽しみですね。
なんか自分の地元が関わりありそうですし。

次は一応「totugi式」みてこようと思います。
どうなることやら。


そういや、パンフ。
大きさといい、厚さといい、呼び方の個人本(公式で書かれていた)といい。

どこの同人誌ですか?

とツッコミ入れたかったです。


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一応。説明ずらいので桂@ラマ書きました。
また時間あれば似ていない、森崎さんでも描こうかと思います。

ファンの人、殺さないでね。


TEAM NACS:LOOSER-失い続けてしまうアルバム-

2009年08月26日 23時19分44秒 | CUE/NACS
「TEAM NACS」は、大泉洋さんが所属で有名な劇団ユニットですね。
気にはなっていたのが、見る勇気が無かったのですが、今回初めて見ることにしました。
きっかけは、ある動画をyoutubeを見てからでした。
それは、今回見たものを紹介するもので歴史ものの舞台だったので興味をもったのですが、家の近所のレンタル屋には無くてDVDを購入することにしました。

ネタバレも含みますので、ご注意してください。
知りたくない人は、スルー推奨です。
後、今回は現在の芸名「戸次重幸」さんは、ごちゃごちゃになるので、当時の状態の旧芸名で本名で役名の「佐藤重幸」さんに統一します。


話は、主人公のフリーター「佐藤重幸」が現代でタイムスリップするという薬を使い幕末に行く話です。
・・・・タイムスリップの薬と聞いて真っ先に、昔の少女マンガを思い出しましたわ。
(フレンドの「ないしょのカウント5」というのですが・・・・・そういえば、フレンドって今デザートでその昔TEAM NACSが・・・以下略)
この公演より前からある作品ですが、よくあるギミックなのかな。

そして、幕末の新撰組を中心に話は動くのです。
なぜかいい加減な(?)主人公は、「山南」と言う新撰組のメンバーにされてしまったりするのですが。

主人公の「佐藤重幸」さんは、そのまんま役者本人っていうのは受けたな。
フリーターとかの設定は違うだろうけど、どういうキャラ作りしたのか気になるところではありますね。
(たぶん本来の本人とは、違うはず。)

話とかは、新解釈の新撰組で歴史が苦手な人でも入りやすく楽しめますね。
人にはよるけど、幕末のころの「こいうことがあった」みたいなところは、歴史が判りにくい人にとっては非常にわかりやすくて楽しめます。

ただ、身内受け系のネタがありましたね。
私の場合、「TEAM NACS」の予備知識はあったので楽しめたのですが、これが「TEAM NACS」や「水曜どうでしょう」とか判らないと楽しみが少し減ると思います。
例えば、音尾琢真さんは普段「目の離れた魚キャラ」なのですが、普通知らなかったらパッとは笑えないかも。
(実際に初期に見たころは、私も気づかなかったりしたので。)

「TEAM NACS」自体がメンバーが5人っていうこともあり、新撰組と対立する長州藩は、入れ替わってやっていて、あまりにも登場人物が多いため「5人だと大変だ」と言ったネタを飛ばしていました。

新撰組と長州藩の区別は、リバーシブルになっている羽織を裏返ししたりするだけなので、キチンと役柄を演じないと観客がごっちゃになりそうなものですが、私はそうにはならなかったので、やはり演技力は凄いですね。

それでも、どうしてもとこかに「この人だ」っていう影が演技に滲んでくるのですが、音尾琢真さんとかはキッチリと違うキャラになりきっていて、一瞬「同じ人だよね」と見間違う感じはありました。

大泉洋さんは土方なのですが、もじゃな土方っていうとイメージはちと違うような気もしますが、これも意味があったキャストで、最初は判らなかったけど最後の方できっちり判る様になっており、必然的なキャストだったと思います。
でも、この話では土方はやや悪役なような・・・・。


主人公「佐藤重幸」の気持ちは、なんとなく判るなぁ。
私もなんとなくこいうこと思ったことあるからねぇ・・・・・・。
ただ、疑問な部分もあったので副音声で聞いたのですが、その話のさわりはありつつも真実は語ることもなく・・・・・。
未だに気になるところです。


私のお気に入りは、クライマックスの池田屋の暗転による立場逆転するシーンですね。
新撰組と長州の一対一の対決シーンなのですが、暗転すると新撰組の沖田が長州の桂に、長州の宮部が新撰組の近藤に・・・・っていう具合ですが、この演出はよかったな。
逆にこれは5人と言う人数の少ないならではですね。
これは見る価値ありますよ。

衣装は、現代の洋服にリバーシブルの羽織をつけたもので、表現しているのですが、これ良いなぁって思いました。
現代も織り込ませて、なおかつ何役もこなすという状況だからなの衣装なのですが、カッコイイと感じました。
「新撰組」とかの場合、色々なところがやっているのもあるので、しっかりとした衣装がみたいなら、そいうところのを見ればいい話なので。
こいうの方が逆に新鮮だと思いました。

舞台は抽象的なものでしたが、私はこっちの方が好きなタイプなので良かったですね。
自分的なイメージも湧きやすいですし、こいう舞台でやるこそ役者の技量が問われるところもあると思う。

これは私個人的な舞台の楽しみなのですが、暗転の中の役者さんの様子を見るのが好きなのですよ。
こいうのって場面の関係もあるのですが、役者さんによって癖が出やすい部分でもあるので、作業的に行く人とか完全に舞台降りるまで役になり切っていく人とか・・・・・ああいうのは舞台の醍醐味です。
そいうのも含めますが、今回みたいなのも、暗転の早変えとかを舞台まじかで見たいですね。
やはりDVDだと見れないので・・・・・・。

私的には、DVDではなく「舞台」でしっかり見たかったと思える作品でした。

再演やってくれたら、絶対見に行きたいなぁ。