ブラフ18番館はイタリア山庭園の中にある。外交官の家のすぐ側である。こちらも山手45番地に建てられたものをここに移築されてきたようだ。
関東大震災後に建てられた建築物で、外壁は防災を考慮したモルタル吹付仕上げとなっているようだ。
窓の下にはバラが飾られ、この光景が白い壁と緑の窓枠にぴったり合っている。
中の照明も大正から昭和初期の時代を表すノスタルジーを感じさせる光源だ。
大きな木の下にベンチが置かれていた。これで今日の山手西洋館巡りは最後だ。ベンチにしばらく座り、今日の撮影を振り返りながら改めてこの建物を見る。もうすぐ一世紀を迎えようとしている建物を見て、全く古さを感じない姿に、設計者の住というテーマの不変な捉え方を感じた。
今回は館の中にはほとんど入らなかった。山手という土地にどれほどマッチしているかということに興味があったからだ。移築されたりして、本来に姿ではない館もあったが、その解説を聞かないと全く分からなかっただろう。
建築の深さを知らないので室内を見てコメントを述べるには恥ずかしい次第だが、次回はそこに踏み込んで、そこで暮らした人々の生活の空気を感じてみたいと思った。
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