愛犬耳袋

 コーギー犬・アーサーとの生活と喜怒哀楽

仔猫の性格(2)

2006年08月22日 | 仔猫
さて妹猫。

最初から兄猫は無事に育つことが予想できたが、正直この妹は未知数だった。
保護した時は低体重、しかも低体温から目やにと鼻水をだし、ほとんど動かない子だった。さらに連れ帰って、ミルクを鼻先につきつけても見向きもしないというヤバい状態。幸い、ネットでのアドバイスを受けて、コンビニに走って入手した猫缶を出すと、ようやく水分の多いところをチュウチュウと吸うように食べ、安心したのを覚えている。
翌朝病院で目薬と、この子だけ点滴の処置を受けみるみる元気に。目やにと鼻水も体温の低さのせいで、病院できれいにしてもらった後、暖めているとパッタリでなくなった。

この小さく弱々しい様子と、親に別れ死にかけた兄妹ということで、「ほたるの墓」の妹・節子の名で呼んでいたこともあったが、家族から「やめてくれ」の声があがったのと、本家・節子の末路を思うと縁起でもなく、すぐに撤回。
現在、情が移るのが恐いこともあって、「いもうと」「いもうとちゃん」などと呼んでいる。

まだ生後一ヶ月なので仔猫らしく、兄猫とじゃれまわってはいるが、基本的にクールで慎重な性格なよう。
猫エリアに入っていっても、正面の膝から登るのが兄猫なら、妹は背中からそっと手をだし、シャツの裾にじゃれているような性格である。
ただ引っ込み思案や、神経質というのではないようで、珍しいものでも兄に続いて近寄るし、なぜか屋根もなにもない、身を隠すものも無い部屋のど真ん中でグースカ寝ていたりする。
この写真も寝ていたところにカメラを近づけ、スーパーマクロで撮影したが、その間もボエーっと大人しく見ていた(兄猫は興味津々で近づき、レンズに猫パンチしてきたが)。
用心深い割に、妙に剛胆なところもある子である。

食欲は並。
乳歯が生え揃うのが兄猫よりも遅かったせいか、保護当初は猫缶がうまくたべられず、指ですくって食べさせてやると、かじらず、しきりにチュウチュウ吸い続け、ホロリとさせられたことも。
今では小さい歯がビッチリ生えており、サッサと自分の欲しいだけ食べ(足りなければリクエストし)、ゆっくり寝ながら食べる兄猫とは対照的に、早々と食事を終えると、箱の上にのって毛繕いをしてたりする。
飢え知らずになって、いっちょ前に好き嫌いを言うのもこの妹猫で、普段はサイエンスダイエット・グロースの缶詰を与えているが、一度ニュートロ・チキン&レバーのポーチを出してみたところ、とろみのスープだけなめて、固形の具には見向きもしなかった。
いつものサイエンスダイエットとまぜて、ようやく食べさせることに成功したが、今後固形フードにならす場合、好き嫌いをいいそうな予感がする。

もともと小柄でやせていたのと、兄と違ってバカ食いしないことで、現在仔猫ながらスリムなボディを維持。兄よりも身軽なため、じゃれ合っても兄を圧倒することもしばしば。
ジャンプ力も、本気出せば兄よりかなりあるはずだが、外に出ようとも思わないのか、与えられたエリアで至極おとなしく、スマートに毎日を過ごしている。

仔猫の性格(1)

2006年08月22日 | 仔猫
里親候補および問い合わせようかどうしようかと思ってらっしゃる方にとっては、肝心の仔猫についてもっと知りたいと思われるので、今日は一匹づつの性格などについて。

まずは兄猫から。
兄、兄と呼んでいるが、もちろん先に産まれたかどうかなど分からない。ただ一緒に保護したメスよりも体が大きく、健康で、ニャーニャーとしっかり鳴いていたので、兄、と決めた。
うちでは仮住まいということで、名前は付けず「おにいちゃん」と形容している。
が、一度、ダンボールサークルの隙間から脱走し、本棚の隙間に入り込んだ時、あわてて
「おにーちゃーん」
と連呼したところ「ニャーン」と返事を返してきたので、名前として認識してなきゃよいがと心配ではある。

割と良く鳴く子である。
保護した時も、警戒心からか鳴きまくっており、保護した翌日獣医に見せると「声が枯れかけてる」と指摘された。
その指摘通り、翌保護3日目、枯れ切ったのか声が出なくなり、パクパクと口を開けるだけの有様となった。
しかし、4日目には声は復活し、現在は元気に陽気にニャンニャンやっているので、ご安心いただきたい。

それにとにかく食欲旺盛。特に保護当初は飢えも手伝って、まあ食べること食べる事。
こちらが恐くなるほど食べ続け、見ている間に、丸ナスに割り箸の手足を刺したお盆の牛みたいな、はちきれお腹体型になってしまった。
その後、一日3~4回の食事をくりかえすうちに、がっつかなくても食事の心配が無いと悟ったのか、現在はほどほどポンポン状態をキープしている。
が、お尻はでっかいし、全体の体格は妹猫より一回り大きいまま。成長後もしっかりボディの猫になるかもしれない。
がっつかなくなったが、食べる事は依然好きなようで、今はゆっくり時間をかけて、チュクチュクと吸い込むように餌を食べていく。
あんまりゆっくりすぎて、食べているうち眠気をもよおすのか、餌皿に頭を突っ込んで、両手万歳状態で寝てるところを何度か目撃している。妙にのんきなところがある。

一般的にオスは人懐っこく甘えん坊、メスはクールで猫らしい行動、と言われるが、この兄猫もその点はまるで同じ。
食事時や、遊びの最中など、猫部屋をのぞくと「ニャーン」と近寄ってくるのは、決まってこの兄猫だ。
目の前で正座しようものなら、ゴロゴロ言いながらすり寄り、遊んでくれとドンドン手に膝にのぼってくるなつっこさぶり。
写真は黒めがちなものを使っているが、普段はけっこう鋭い目つきをしている。そんな顔していながら、かなり甘えん坊というこのギャップ。例えて言うなら、赤ちゃんプレイ中のゴルゴ13といったところか?
ジャンプ力については、ひとつ前の記述通りだが、加えて物怖じしないし、警戒心も薄いようで、脱走したあと廊下をダッシュし、犬のいる部屋に入り込んでエサの皿をなめて帰ってくるという大冒険を先日やらかしたばかりである。


脱走、正面突破

2006年08月22日 | 仔猫
仔猫の居住スペースは、保護した最初の週は、保温第一に小さめの押し入れ収納ケースを使っていた。標準の半分ぐらいの長さのものだ。
狭いだけにあったかかったが、さすがに窮屈そうになってくる。ついでトイレの躾もはじめたので、次の週からノーマルサイズの押し入れケースに変更した。
しかし保護から2週間もたつと、押し入れケースにも限界が出て来た。
寝て食べてトイレするだけならまだしも、起きてる時は取っ組み合ってじゃれあうので、狭くて仕方が無い。ちょいちょい折りをみて外に出して遊ばせていたが、いつもいつもベッタリはりついて、起きたら外へ、というわけにもいかない。
そこで猫部屋を作ることにした。
といっても猫ケースを置いていた四畳半の物置部屋を片付けただけだが。物があるので正味三畳切るかもしれない。
床にクロスカーペットを敷き込み、さらにぐるりをダンボールで囲ってサークルを作り、そこにトイレも寝床も作ってやった。この作業をしたのが3日前。
いざ仔猫を放ってみると、初日だけ落ち着かないのか、トイレと睡眠時には元のケースに帰りたがったが、翌日からはトイレも睡眠も食事も、このサークル内ですませるようになった。じゃれあうにもラクラクの広さ。これで時間選ばず好きなだけあそべるというものだ。

そして今朝。食事の後片付けをしていたところ、兄猫がサークル越しにこちらを見て「ニャーン」と言った。その瞬間、
ビターン!!
ダンボールの壁にむかってジャンプしてきたのだ。
ところが、かろうじて爪がひっかかったものの、お尻がまだ重いのか、そのままズルズル滑って落ちる兄猫。
「まだまだ、だねー」
と指先でちょっといじって、いずれはこの壁も高くしないとだめか、などとのんびり考えていた。

ところが夜。
夜の食事を終えた後、猫部屋の前を通りかかると、サークルのなかから「ニャーン」という聞き覚えのあるイントネーション。もしや。
ビターン!!
また飛んでるよ……と思ったらこんどは軽々とお尻を引き上げ、スタッと壁のこちら側へ飛び降りたではないか。今まではダンボールの継ぎ目から抜け出す事はあっても、正攻法で飛び越えたのは初めてである。
朝出来なかったことが、夜には出来るようになっているとは。これを朝令暮改というのか、いや違う。
とにかく、兄猫をサークルに帰し、応急措置でダンボールを継ぎ足し、飛び出せない高さにしようとするが、サークルに戻すたびに
ビターン!!
ビターン!!
コツをつかんだ兄猫は、ひょいひょい飛び出してくる。これが猫というものか。やはりハムスターと違う。
作業をいそがねばならない。長さを継ぎ足すには時間がないので、応急処置で、忍び返しをつける。が、これも隙間から飛び出してくる。
兄猫をおさえつつ、ダンボールを切りつつ、ガムテープを貼りつつ……とやってると、今度は奥の部屋から
ドゴーン!!
爆音。作業の間邪魔になるからと隔離していた愛犬が、仔猫会いたさに犬用フェンスを突き破った音だった。