MIYAGI VILLAGE

夏は雷、冬はからっ風、人は義理人情を重んじる・・・。

伝統の一戦、慶應の激しさ

2006-11-23 22:45:42 | ラグビー
ついにこの日がやってきました。伝統の早慶戦は満員の観衆を集めて秩父宮ラグビー場で開催、俺も午前から席を取って、バッチシ観戦。

今シーズン最高のタイトなゲームに酔いました・・・。

今年の早慶戦は春が14-40で慶應の完勝。夏が34-26、終了間際の逆転トライで早稲田の辛勝と、ここまで互角の戦い。くわえて、去年の大学選手権二回戦の26-8で早稲田が早稲田が勝ったゲームなど、慶應相手には大量得点は望めないのが最近の現実であり、必ず締まった試合になるので見ていておもしろい。

監督就任直後のインタビューでライバルは関東と慶應と中竹監督も述べていたように、今シーズン、慶應は早稲田にとって大きな壁。絶対に越えなければならない壁だった。



前半、いきなり慶應は好プレーを連発。ボール支配は早稲田有利。しかし、早稲田の素早い展開を見せるBKをことごとく潰す、すばらしいタックルの数々。そして、ブレイクダウン攻防での激しさ・・・、早稲田は後手後手に回る。見事なディフェンスだった。テレビで解説を行っていた春口廣・関東学院大学監督も慶應がこのディフェンスを続ける限り、点差が広がることはない、と断言。

とにかく、低く、そしてピンポイントで狙い済ましたタックルの数々だった。まるで東条が15人いるような・・・、そんな恐怖感。

しかしながら先制は早稲田。慶應最後尾のFB小田がキック処理したボールを早稲田の谷口がチャージ、そのボールを追いかけて谷口が競り勝ち、瀧澤がさばいて、豊田がトライというもの。このトライは偶然の産物かもしれないが、こういうところでの点がタイトなゲームではものを言う。そのあと、曽我部のロングDGも決まって8-0。

しかし、慶應も黙ってはいない。一瞬の隙をついて早稲田陣内に攻め入ると、SHがサインプレーでBKをおとりにして、FWに球を供給。FWがライン参加で、金井→キャプテンの青貫と渡ってトライ。このときの金井のコース取りが秀逸だった。

その後、ロスタイムにもあっという間に早稲田陣内に慶應が攻め入り、最後はWTB山田に球が渡り、早稲田の早田と権丈を吹っ飛ばして、ミラクルトライ!隅でありながら、小田のゴールも決まって14-8と慶應が一気に逆転。前半を折り返す。



後半になると早稲田は修正できるのが今年の特長。今日もその修正力は発揮された。後半開始早々、今村の激走で一気に逆転すると、そのあと五郎丸の超絶パワーでトライ。5人くらい巻き込んでのトライ・・・、ありえねぇ。


(今村の突破)

が、慶應も黙ってはいない。そのあと、慶應が攻め込み、ボールは右サイドへ・・・、インゴールに入ったボールを追いかけ、早田と山田が飛び込んで、早田がこぼしたボールを宮崎が抑えてトライ!また、山田やばっかった、コレ。秩父宮だと早田がグラウンディングしてるように見えたんだけど、タッチジャッジが真横で細かく見てたんだね、実は。微妙なところだったけど、わずかなところを見逃さないのはさすが日本ナンバー1レフェリーの相田氏。というか相田さんがタッチジャッジってすごい、さすが早慶戦!

これで22-19となり、また暗雲立ち込めるものの、その直後、早稲田のBKが再び火を吹き、曽我部がパスと見せかけ、中央突破でインゴールへダイブ!!これができるのが曽我部の真骨頂。その後の今村の激走トライもあって、34-19。ほぼ試合を決定付ける。

しかし、そのあとの慶應。山田のライン際の激走、五郎丸を吹っ飛ばす、というありえない強さを見せ付けるものの、インゴール直前で矢富が魂のタックルでなんとかタッチへ出す。このとき、手はインゴールに入っていたので、矢富がいなければ間違いなくトライだった。

そのあとの衝撃が慶應のモールトライ。早稲田インゴール前のラインアウトを確保した慶應は横にずらすモールで一気にインゴールに流れこみトライ。これで34-26。

が、慶應の勢いもココまで、その後の矢富の突破からのトライで、早稲田が41-26とし、勝負を決めた。慶應は、後半、生命線であるタックルの精度が落ち、早稲田のアタックを確実にしとめるプレーができなかったことが痛かった。高いタックルでは早稲田のスターBKは止められない。



さて、テレビを見返して思ったことは、早稲田の勝因はFWだということです。

その象徴はラインアウト。早稲田はほぼすべてのラインアウトを確保したのに対して、慶應は半分くらいしかマイボールラインアウトを取れてないんですよね。これは早稲田のプレシャーが効いてた証拠。早稲田のHPには慶應のラインアウトを細かく分析していた旨が出ていますが、その成果が出ましたね。これで慶應のラインアウトからのBK展開をかなり潰せてます。



さらにスクラム。早稲田の圧倒的有利であったことがよく分かります。慶應はマイボールをつぶれそうになりながらなんとか出しているような状態で余裕がありませんでした。総じて、FW戦が安定しなかったがためにBKへの球の供給が満足にできなかったのでしょう。

一方で早稲田FWはモールディフェンスが課題。慶應相手にモールを押せる場面が少なく、逆にトライされてしまうなど、モールのテクを学ぶ必要を感じます。こういうとき内橋が抜けたのがつくづく痛いです。

また、BKの意思疎通も大切。前半は曽我部頼りで、展開してるだけという感じで、何をしたいのかを示せていませんでした。この辺はチームとしてのまとまりが必要ですね。

これから先、次の明治戦、大学選手権とビックゲームが続くので、これらの点を修正して弱点のない早稲田を作り上げていって欲しいと思います。












PS.さて、懸案だったダウンジャケットですが・・・、お昼までに電話しますといいながら、電話が来なかったので、死亡確定かと思われましたが、駅に行って確認すると、そんなことは聞いてない、というような反応。

で、仕方ないので、忘れ物リストを見せてもらうと・・・、

「袋:ユニクロ 色:白 中身:コート」

う・・・えっ?コート?

いや、しかし、時間帯的にこれしかないというものを発見。

もう一縷の希望にかけて、この落し物を見に保管室のある新所沢駅へ!

結果は・・・、ダウンジャケットでした!!

うれしい、ちょーうれしい!!あきらめかけてましたが、西武の連係の悪さには腹は立ったものの、無事、帰ってきました。

よかった、よかった!埼玉まで行った甲斐あり!