MIYAGI VILLAGE

夏は雷、冬はからっ風、人は義理人情を重んじる・・・。

権丈組「荒ぶる」!!

2008-01-14 10:26:53 | ラグビー
「荒ぶる」

大学日本一になったときのみ歌うことが許される早稲田大学ラグビー部第二部歌。

早稲田のラグビー部の戦いはまさにこの「荒ぶる」を歌うための戦いであり、「荒ぶる」を歌うために若人はつらく厳しい練習に耐え、けがに耐え、痛みに耐え、そして敵に向かっていく。

そうして100年近い歴史と伝統を築いてきた。

すさまじいプレッシャーに耐えてきた若者が、そのプレッシャーから解放された刹那、
すさまじい歓喜と感動と興奮と、そして涙が待っていた。

国立で、早稲田で、そして某所で、権丈組と共に歌った「荒ぶる」。
涙なしにどうして歌うことができるだろうか。

二年越しの「荒ぶる」。

その歓喜を絶対に忘れられない。

スポーツが与えてくれる感動に、本当に感謝。



Great Diffence

2007-12-24 00:43:01 | ラグビー
昨日は、ラグビー大学選手権決勝へ。

目玉はなんといってもリーグ戦覇者東海大に慶応が挑戦する一回戦。
注目の一戦に、秩父宮はメイン・バックともに人が埋まっていた。

試合では、慶応が伝統の「魂のタックル」を見せつけた。結果は28-14。

スクラム・モールともに東海が圧倒的に押すような状態であったが、素早く鋭いタックルで、東海のゲインを許さなかった。特に、後半20分からの慶應ゴール前での攻防はよく守った。FWの切れない集中力の勝利。

アタックにおいてはWTBで取る従来のスタイルではなく、内側から仕掛ける慶応としては変則スタイル。前半ロスタイムの東海ゴール前での攻防から生まれたFL山崎のトライは大きかった。

BKに関しては、早慶戦とはうってかわって、SO川本が復調。
相変わらずの鋭いタックルを見せつけていた。川本のタックルは本当に素晴らしい。

増田・浜本・出雲といった新世代のBK陣も縦に横に火を噴き、もはや山田だけのチームではない。(もちろん代表クラスの中浜・小田も控えているわけで)あと、相変わらずSHの花崎は小さいなぁ、よくがんばってるよ、あんな小さい体で。

山田はボールを持つ機会は少なかったが、持てばロングゲインは当たり前の強さを依然として持っている。今日もさまざまな変な動きをしていた。一回倒れたのに、相手タックラーをひきずりながらゲインしようとしたりと、相変わらず凄い。慶應と戦うチームは山田用にディフェンス要員を常に割いておかなくてはならない。東海は二人ばかし割いていたように思う。

対して、東海はFWで圧倒、BKでも随所で鋭い縦を見せながらも慶応の鋭いディフェンスに敗れ去ったような印象。ラインアウトを取れなかったのも痛かった。

ラグビーはディフェンスがよければ自分たちより強い相手にも勝つことができる、そんな魅力を見せつけてくれた慶応に感謝したい。見ている人を感動させるラグビーだった。これで1500円は安い。

慶応の次戦は明治。伝統の慶明戦がついに国立で。今季2回戦って、2回とも引き分けの両チーム。FWで圧倒する明治にたいし、慶応の低いタックルがどこまで通用するかという試合。そして、慶応の鋭いBK陣にたいし、明治のくそディフェンスがどこまで凌ぎきれるかという試合になるだろう。

自力では明治優位だが、慶応はそれを否定する力を持つチームだからおもしろい。
今季もっとも注目のゲームになる予感大。

別山の早稲田は法政に対し、ずいぶん苦戦した。よかったのはFWだけで、BKはずいぶんとへなちょこだった。

FWはスクラムからのオーバープッシュでトライしたり、モールから飛び出してトライを見せつけたり、ヨコヅナがライン際40メートル激走トライをしたりと文句のつけどころがない活躍だった。

BKは後半からいろいろなパターンを試していたらしく、アタックに精細を欠いた。個々の力ではラグビーは勝てない。それは去年の関東学院が証明している。なのに、慣れない配置転換でチームの力を落としてしまっては、よいアタックができるはずもない。(まぁ、もちろん今後のトラブルを想定して、慣れさせるためにこういった起用をしているのでしょうが)

次は強敵・帝京大との一戦。勝てるとは思う…が、あの筑波に圧勝しているチームだけに油断大敵。FWのまとまりは強固なものがある。今日の試合の気持ちのままでは接戦にもちこまれかねない。

また、法政についてだが、伝統の「炎のタックル」よかった。早稲田のBKをよく止めていた。これが早稲田のミスに結びついていたというのはまちがいない。また、和田・岸和田らのBKの鋭さも目についた。やはり、去年に関東にリーグ戦でかっただけのことはある協敵だった。

しかし、ラグビーというスポーツは、本当にすばらしい。
人間のプライドを本当に体現している。
2008年もラグビーYearにしたい。

激熱

2007-11-03 15:49:06 | ラグビー
前略、秩父宮より。

初の慶明戦観戦。

熱い、ヤバイ。
試合終了とともに大観衆のスタンディングオベーション。

たまらん試合だった。
慶応相変わらずアツい!

気になる人は、試合結果を調べてくれ!!

感動の結末

2007-02-05 11:38:35 | ラグビー
昨日はラグビーのMS杯決勝を観戦しに行ってきました。

熱戦に次ぐ熱戦で、俺の心は燃えまくりだった。

秩父宮は10年ぶりとなる満員札止めの大盛況。スタジアムの中に入った瞬間、その雰囲気に感動した。すごい、秩父宮に空席がない光景を見たのは初めてだった。電光掲示板の下も伊藤忠側もすべて人・人・人!!ものすごい混雑。

ラグビーファンはここ数年明らかに増えていると感じていたが、それがついにカタチとなって現れた。昨日の日本選手権一回戦もかなりの人出だったのに、二日連続でこんなに秩父宮が混むとは・・・。なんてうれしい現象なのだろう・・・。

試合開始前から、感動に包まれたスタジアムであった。

昨日は、どちらの応援をしているわけでもないので、中立な立場で観戦した。
東芝は、WH買収とかいろいろな理由で身近な存在だし、サントリーは清宮さんが監督であること、ルーキーに好きな選手が多いなどの理由で好きなチームだった。

試合結果は、東芝府中14-13サントリー、であった。

数字には表れない、多くのドラマが80分に詰まった今シーズンベストの好ゲームだった。

先制はサントリー。東芝のパスをインターセプトした栗原のごっつあんトライ。

これは前半25分くらいのトライで、事故のようなものだった。ごっつあんトライなので、取ったトライというよりは狙っていたとはいえ、運のよかったトライというべきで、ないに等しいトライであった。このようなプレーでゲームが決まることもあるから、スポーツというのはおそろしい。

というのも前半、両チームのディフェンスが非常に良く機能しており、点を取るのはかなり困難な状況がお互いの努力により生まれていたからだ。サントリーも東芝もすばらしいタックルを連発し、接点では激しさを継続していた。

昨日は風がかなり強かったので、風上の東芝は前半で10点以上は取りたかったはずだが、ラインアウトが崩壊し、得意のドライビングモールが組めなかった。サントリーのラインアウトでのプレッシャーがかなり効いていた。

しかし、31分、東芝は一瞬の隙を逃さなかった。FWではなくBKで展開した東芝は、ゴールポストのまん前を頼れる助っ人マクラウドがパスしないで一気に前進、華麗なステップで相手を置き去り、インゴールにダイブ!!

ゴールも決まって、これで7-7。東芝のBKも舐めたものではない底力を持っている。
その後、ゲームは動かず、このままハーフタイム。

後半、両チームの均衡は持続する。しかし、その試合に異変が起きたのは後半18分。PGを決めサントリーが10-7とリードしていたときのことだ。パスでつないだサントリー、俺一押しのWTB平が相手を跳ね除け、力強くライン際を疾走、いざトライというところで、東芝のバツベイが平にハイタックル(というかラリアット)をぶちかましてしまう・・・。

このプレーでバツベイは一発シンビン。東芝が14人になり、さぁピンチとなる。サントリーは試合前のプランどおり、FWで圧倒しようとゴール前スクラムを連続選択。サントリーの誇る名PR長谷川慎の意地の見せ所だった。

しかし、ここで東芝がプライドを見せ付けた。スクラムで一人少なく圧倒的に不利なのに、東芝が一歩も下がらなかったのだ。スクラムは組んではつぶれ、組んではつぶれの繰り返し。サントリーのゲームプランは崩れ去った。一人少ない相手にスクラムトライを取ることができなかったのだ。

その後、サントリーはFW戦をあきらめ、バツベイが戻ったあとの後半37分、PGを選択し、13-7と1Tでは追いつけない6点差をつけた。このまま行けばサントリーの勝ちかと思われた試合だった。

しかし、ゲームは終わらなかった。ロスタイムがなんと4分もあったのだ。
ロスタイム発表に会場内にはざわめきが・・・。

ロスタイムは東芝の時間帯だった。東芝はサントリーゴール前でFW戦を挑む。

得意のドライビングモールがついに炸裂。
サントリーはたまらず反則を繰り返し、サインプレー→ドライビングモールを東芝はひたすら繰り返し続け、サントリーは懸命のディフェンスを続ける。ラグビーファンにはたまらない意地と意地のぶつかり合い。最後の最後まで、ゲームの行方の分からないすさまじい終末となった。

東芝は幾度となく連続プッシュ。一瞬の隙を侍は見逃さなかった。4分をとうに過ぎた後半46分のラストプレイ。侍がインゴールに飛び込んだのだ。彼の名はルアンダギ・侍・バツベイ。ゴールポストの真下に彼が楕円級をたたきつけた瞬間、この熱戦に終止符が打たれた。その後のゴールはもちろん決まって14-13。会場はすさまじい熱気と歓声に包まれた。味方的関係なく、バンザイしてしまうような、すさまじい執念のトライを見た。

東芝の劇的勝利。

試合後のインタビューで東芝の富岡キャプテンは、ロスタイムの攻防について問われ、

「トライは取れなくてもかまわなかった。自分たちにはこれしかない。ドライビングモールで行こうと決めていた」と熱すぎるコメント。

めちゃくちゃかっこよすぎて、俺は一気に彼のファンになってしまった。

さらに会場が満員であることについては、「自分もはじめてなんで・・・。本当にこういうゲームができたのは、サントリーやMS杯に出場した4チームすべてのおかげ。この4チームで日本選手権も盛り上げていきたい」とコメント。

劣勢になりながらも闘志を失わない彼のキャプテンシーは本物だと思う。今年はシーズン中に父親が亡くなったが、父親の主将としての責任を果たせという言葉を守り、告別式を欠席して神戸製鋼戦に挑み、熱戦を制して試合後に号泣した富岡、熱い、熱すぎる。

対して、サントリーの清宮監督は、「こんな試合内容で勝ってもうれしくない、こんな勝ちならいらない。」と自らの敗北を認め、この試合は売れないストーリーだったと述べた。

サントリーとしてはやりたいことがまったくできなかったということだ。トライもごっつあんトライ1本のみで、FW戦は最後の最後で取りきることができず、ペナルティキックを選択するしかなかった。確かに、最後までリードしていたとはいえ、試合内容で勝っていたとはいえなかった。最後に東芝の意地を見たこともショックを大きくしたのだろう。東芝は持ち味を出して勝ったが、サントリーは勝ったとしてもそれは勝ったという事実に過ぎず、うれしくもない、ただの事実。富岡のキャプテンシーと土壇場の底力を見せ付けた東芝を素晴らしいチームだと褒めちぎるしかなかった。

サントリーが求めているのは本当の意味での勝利。清宮監督は、「ベストセラーになるようなストーリーを創る。次に流す涙はより熱い。日本一熱い涙を流そう」と熱すぎるコメントでこれまた締めくくった。

もし、次があるとするなら、それは日本選手権決勝。牙をむくトヨタ、ヤマハを押さえて、はたして再選なるか注目の一戦となる。もし再選が叶うなら、その場所は今日以上に熱い感動が待っているはずだ。

俺は海外にいるため観戦できない。
非常に残念だが、両チームの奮起を期待している。


東条組の終焉、伝統はまた重ねられゆく

2007-02-04 22:37:01 | ラグビー
昨日は、日本選手権一回戦 早稲田VS九州電力を観戦しに秩父宮へ。

結果は、早稲田33-26九州電力

東条組の戦いは終わった・・・。

昨日の試合は非常に難しい試合だった。例年、一回戦はテスト明けに当たるため、基本的に学生はテスト勉強中に練習に打ち込むことができないため、この試合に対する対策、モチベーションの向上を練ることが困難なのだ。学生からしてみれば、試合へのモチベーションより、テストから解放されたという気持ちのほうが上回るという結果にもなりかねないという中での試合だった。

試合は、ディフェンス力で上回った九州電力の勝利であった。矢富は完全に封じられたし、曽我部のナイスパスを受けた選手に対しても強力なタックルで、早稲田を前進させなかった。そして、隙あらばといった感じで、FBミラーが4トライの大活躍で、早稲田のインゴールを陥れた。

早稲田はディフェンスがやはり課題。36点は取られすぎである。いかに相手が強いとはいえ、もう少し抑えることができなければトップリーグ上位には勝てない。開いてはいない穴が開いていて、そこにミラーに飛び込まれてしまったという印象。選手はよくタックルに行っていたので、選手を攻めることはしないが、戦略面での再考が必要な感が否めない。ディフェンス時のコミュニケーションが不足しているのかもしれない。

今日、印象に残った選手は、12番の長尾。彼は専修の後輩ということもあり、よく学校でも見かけるが、しかし彼のプレイはすばらしいと思った。BKとは思えない低いタックル、キックボールを全力で追いかけ、ケガ覚悟で飛びつく精神力、どれをとっても早稲田のCTBにふさわしいいい選手だ。来年以降はアタック面でも磨きをかければ、稀代のCTBになれる可能性大だと思う。

BKに関しては、史上最強のメンバーなだけに、いいプレイを連発していた、いいゲインもたくさんあった。しかし、取りきれないのが自分たちの甘さだった。曽我部はよかった。パスも冴えていたし、タックルも低くいっていた。去年から大きく成長した姿が見れてうれしかった。両WTBのトライにはしびれた。やるべきことをやってくれた。特に菅野のラストトライは魂が入っていた、誰もがあきらめかけた中での、魂の独走トライ。絶対に忘れることはできないだろう。今村の突進トライもすばらしかった。彼等は印象に残るBK陣だった。

FWでは東条は10分ほどの出場であったが、随所で低いタックルをし、魂を見せてくれてうれしかった。代わって入った笠原もいいタックルをしていたし、林に関しては、トライまでもぎ取ってくれた。課題であったラインアウトも安定していたし、来期に向かっての希望も見えた。

しかし、負けは負けである。

非常に悔しいが、これが現実。負けた後、爽やかな気分が残ったのが不思議だ。やることはやってくれたという気持ちが強かったからだろう。選手のひたむきなプレーは俺の心に響くものがあった。低いタックル、BKによるロングゲイン、見せ場はたくさんあった。

取りきれない、そして取られてしまったのが自分たちの甘さだった。

来年はそういうところを強化して欲しいと思う。取るべきところで取る、取られてはならないところを止める、そういった極限の集中力を選手たちには磨いて欲しい。

早稲田ならできると信じている。

これで、俺の現役大学生としての早稲田ラグビー応援は終了した。ラグビーを通じて夢と希望をもらった。本当に感謝に耐えない。素晴らしい男たちと出会えて、俺は本当に幸せだった。

これからも折にふれ、秩父宮や国立に足を運びたいと思う。




BKのアタックは九電の素早いディフェンスに止められることが多かった


ロスタイム最後の最後、魂のトライを見せつけた菅野


試合終了後、笠原を抱きとめるジャガー。目を上げられない林。


謝る畠山を慰める曽我部


試合後の礼、やりきった表情を浮かべる東条、長く頭を下げていた首藤


東条の魂は、新主将・権丈(4番)へ
松葉杖を持つ菅野、東条を背負う首藤、忘れられない光景・・・。
彼等はこうして去っていった。

東条!!!

2007-02-02 23:54:09 | ラグビー
なんと、明日の試合、東条が先発です。

もう、俺らは東条と心中するしかありません。

やはり、東条なしには今年の早稲田は語れん。

バラバラのタレント陣をつないだ一つのキーピース、東条雄介。今年のチームは彼のカラーをまだ十分には出せずにいる感がある。早稲田の忘れかけた「ひたむきさ」を明日は体現して欲しい。

決勝戦の分析でも東条のタックル回数がずば抜けていたと後藤コーチも語っていた。あの動き出しの速さは尋常ではないと俺も思う。東条、そして林のタックルを目に焼き付けたい。そして、関、笠原・・・。関は授業がいっしょだったよ、親近感がやばい。去年の1月の合同説明会にもいたなぁ・・・。笠原はアタックも強いし、期待度抜群。途中からでも、おそらく出場できるだろう。ラインにも参加して、ゲインをもぎ取って欲しいな。小峰、奥野はこのチャンスを逃すな、がんばれ。小峰はスランプを抜けれたのかちょっと心配ではあるけど・・・。

明日はBKではなくFWに注目しよう。

明日の鍵はディフェンスだと思う。九州電力はトップリーグ下位のチームより明らかに強い。先日、九州電力のHPを見て知っている選手の多さに驚いた。

リクルートに関しては、サントリーの次にすごいんじゃないかと・・・。

まずはジャガー、松本允。説明不要の佐々木組の狂気にして凶器。するどいディフェンス、接点での激しさ、類まれなるアタックセンス・・・、超一級のFLである。タックル好きなカーワンの目にかなえば、ジャパンだって夢じゃない。明日も荒ぶる魂を体現してくるだろう。ジャガーは一人で二人分の仕事ができる男。去年の選手権準決勝での男泣きは忘れられない。ジャガーを止めるのは極めて困難であるが、何人がかりでもいいから、なんとしても止めて欲しい。

そして、早稲田出身は他にも。WTBの吉永は大田尾組の雪の決勝で唯一のトライをあげた選手。早稲田のBKの魂を見せてくれるはず。ちょこまかとした動きをする選手だった気がするが、さてどうなるか。LOの吉上はなんと中竹さんの1コ下の学年。中竹さんの現役時代を知るだけに、まさか作戦を先読み、なんてことがないよう祈る。

黒木と斉藤玄樹。両方とも明治出身のBK。黒木は黒木組のキャプテンだった男。斉藤は唯一去年の早明戦でPGによる得点をあげた男として記憶している。前日の特集を読む限りでは、二人とも、紫紺への熱い思いを語っており、打倒早稲田の気持ちは今でも変わらないと断言しており、すさまじいモチベーションで捨て身の攻撃を仕掛けてくることは間違いないだろう。

そして、LOの浦。こんなところにいたのか。同志社出身のリアルロック。その大きさやプレイのうまさはよく覚えている。明日は、早稲田は後藤、豊田を欠くために、ラインアウトの出来が非常に心配なだけに、浦の存在は脅威。

最後に外国人。ナイサン・グレイはなんと元ワラビーズ(オーストラリア代表)。お。おそるべし・・・。12番なので、随所で攻撃に絡んでくると思うので、かなり恐い。FBのピーター・ミラーは元7人制オーストラリア代表。セブンズの選手なので、持久力はありそうだし、アタック能力も高そうだ。

ん~、そんな感じで、九電はめちゃくちゃ強いですよ。とにかく早稲田はディフェンスでしのいで、BKで仕留めるしかないでしょう。FWに関してはスクラムは1列の強さのある早稲田の有利でしょう。しかし、ラインアウトがかなり心配です。強化してるとは思いますが、はらしてどこまでやれるか。何はともあれ、勝って、少しでも長く東条組のラグビーを見れたら最高ですね。

あと、九電一押しのSH竹山森は出場できないみたいです。かなり長期にわたって出場がないので、心配です。1年前の国立で同志社の9番着て弁当買っているところは見たことありますが、心配ですねぇ。

涙のあと

2007-01-14 16:04:53 | ラグビー
1月13日、ラグビー大学選手権決勝。

そこには、号泣している自分の姿があった。一夜明けた今でも、この空虚さが信じられない。

結果は関東の33-26の勝利であった。

試合前の嫌な予感が的中してしまった。メディアは早大優位の報道であったが、俺はそんなことはないと思っていた。メディアはデータ主義であり、これまでの戦績や選手の肩書きで判断しようとする。しかし、スポーツはそれだけで決まるものではない。スポーツは筋書きのないドラマであり、ドラマの配役の演技如何ではいかようにも筋書きは変わりうるものだと思っていた。早稲田は、9月の立教戦、11月、12月の慶應戦で苦戦していた。苦戦の理由は相手ディフェンスのよさであった。もし、関東が慶應のようなディフェンスをしてきた場合、早稲田はかなり苦しくなると思っていた。

11月の慶應戦で解説を務めた関東学院・春口監督は「慶應のディフェンスがすばらしい。慶應がこのディフェンスを続ける限り、早稲田との点差は開かない」と断言していた。

俺は、このとき、春口監督が、早稲田相手に勝つ方法をディフェンス、接点で圧倒することであることに気づいていたように思う。もし、これを実践されたら・・・、それが俺の嫌な予感だった。そして、春関東、ジュニア選手権で感じた関東の圧倒的な強さが何度も頭の中を巡った。

決勝戦で関東が見せた強さは想像以上のものであった。とにかく、接点での強さ、これに尽きる。

特にラインアウト。これだ。これが決定的だった。早稲田は相手ボールはおろか、前半、マイボールを一本もまともに取ることができなかった。長身LOの西・北川を擁する関東はラインアウトに絶対の自信を持っており、ここが重要な勝負になるとは思っていたものの、まさかここまでやられるとは・・・。以前、ジュニア選手権・決勝を見に行ったときに、早稲田ボールラインアウトを関東の選手が大声を出して妨害するのは知っていたが、おそらく今日もそれがあったと思われる。ましてやこれだけ連続で失敗してしまうとなると・・・。早稲田は、繊細さを要求されるラインアウトをきっかけに終始冷静さを欠く結果となった。選手の能力に加え、メンタル面へのブローで、想像以上のプレッシャーを早稲田は受けてしまった。

ラインアウトを封じられるということは、攻撃の片手をもぎ取られることに等しい。ペナルティをもらい、タッチキックでゲイン、ラインアウト→モールorBK展開という攻撃の王道となる選択肢を完全に封じられてしまった。

結果として、早稲田は自陣からパスでゲインしていくしか方法がなくなってしまった。ペナルティをもらっても、その位置からパスで展開、縦突破していくしかトライを取る方法がなかった。ラグビーは前へパスすることが禁止されている以上、この様な場合、選手自らが突破してゲインしていくしかインゴールへ近づく方法はない。こうなってしまうと、個人の能力に頼るしか方法がなかった。

セットプレーで圧倒的に不利であり、早稲田のチャンスは数えるほどしかなかった。そんな中、矢富や曽我部は何度も縦突破を試みた。しかし、待っていたのは関東の強力なタックルであった。二人がかりで止めに来られては、さすがのスターBKでも止められてしまう。突破した後の、サポートもうまくいかず、ラックでのすさまじい勢い、関東の接点での激しさに圧倒されるばかりだった。

しかしながら、本来であれば、ラインアウトに関しては、後半に修正をして少しは競り合えるようになるはずであった。ただ、誤算があった。それはケガ人。後半開始早々、なんと主将の東条が負傷退場。ケガをおしての出場であったが、また足首をケガしてしまった。直後にはラインアウトリーダーのバイスキャプテン・彰友までが負傷、さらに東条に代わって入った松田までが負傷。修正どころか、FWは完全に崩壊してしまった。早稲田はFLにHOの臼井を入れ、応急的な措置を取るものの、もはや満身創痍の王者に攻めるだけの余力はなくなっていた。できるのは、ただ一つ。関東の切れ味鋭いランに対して、早稲田の誇りにかけてタックルに行くのみ・・・。

だが、それでも俺は信じていた。東条は言っていた。信じれば勝つと。勝とうと思ったほうが勝つのだと。俺は東条たちを信じていた。そして、光明も見えていた。前半、21-0で大差をつけられた後の、終了間際の首藤、菅野の連続トライで21-12。両WTBの意地のトライを泣きそうなくらいの歓喜で迎えた。絶対にトライを取る、鋼の意識に支配された菅野のもぎ取るようなトライには鳥肌が立った。そして、後半、あいつらなら、きっとやってくれると信じていた。

しかし、後半、関東のディフェンスは衰えるどころか、さらに激しさを増していた。菅野のタッチラインギリギリのこれまた、意地のトライで点を返し、28-19と1トライ1ゴール1PG差まで再び追いついたが、その後の攻めは、今村への激しすぎるタックルをはじめとした関東の鋭いディフェンスにことごとく止められ、逆に奇跡を信じた俺たちを打ち砕く後半40分の朝見のトライ。

ロスタイム5分では到底埋められない差をつけられてしまった。最後の最後の今村のトライは、もう手遅れだった。あのとき、トライをしても、すぐに引き返し、五郎丸にボールを蹴らせようとした今村の気持ちは察するにあまりある。意地のトライというには、あまりに悲しいトライだった。

五郎丸のコンバージョン成功とともに、東条組の挑戦は終了した・・・。

そのとき、目の前にあったのは受け入れがたい現実であった。歓喜に沸き返るマリンブルーのスタンドと選手。呆然と立ち尽くす赤黒の選手たち。こんなはずではなかった・・・。

その光景が理解ができないままに時は流れた。気づいたときには表彰式だった。東条の表情は、茫然自失というか、なんというか分からない、何も考えられないという表情だった。その表情が、俺たちの失ったものの大きさを物語っていた。

東条組は「荒ぶる」を歌うことができなかった。

早稲田ラグビーにおいて、大学選手権決勝で勝つか勝たないかは、天と地よりも大きな差がある。勝った選手の代は荒ぶるを手に入れることができ、負けた代は未来永劫、荒ぶるをうたうことは許されないのだ。それは早稲田ラグビーから否定されたに等しい意味を持つ。だから、選手は言う。早稲田は負けることは許されないチームだと。

時間が経ち、沸き返る関東の選手と、静まり返り、立ち尽くす早稲田の選手を見ているうちに、俺は泣いていた。涙が止まらなかった。一緒に観戦していた仲間に声をかけられるまで、ずっと泣いていたように思う。東条たちの気持ちを思うと、涙が止まるはずもなかった。

もう本当に、悔しくて悔しくて仕方がなかった。

俺が泣く少し前に、矢富と曽我部がスタンドに挨拶に来た。矢富は涙が止まらない状態であった。メディアによると、試合終了後、矢富は、コートを着ることを拒否したという。試合が終わったことを認めたくなかったんだと思う。去年の東芝戦の後と同様、矢富は頭を下げた後、しばらく頭を上げられなかった。その姿に、観客も応える。「矢富がんばれ」と。そこにあったのは、決して望みはしていなかったが、「敗戦の美」とも言うべきものであった。

俺が泣いている間に、菅野も泣きながら観客に挨拶に来たらしい。矢富にしても菅野にしても、挨拶というよりは謝罪であった。しかし、俺たちは誰も彼らを責めてはいない。彼等は試合中、十分に役割を果たしていた。矢富の何度とない突破、菅野の執念のランとタックル、曽我部の懸命のタックル、忘れることのできないプレーだ。彼らが持っていたのは、すさまじい、責任感。負けたことに責任を感じ、そして涙が止まらなかったのだ。なんという、すさまじい選手たち、すさまじい人間だろうか。俺は彼らと同じ大学に通っていること、同じ学年で、応援を通して一緒に戦えたことを誇りに思う。そして、それと同時に、彼らの思いが俺の中にも入ってきて、涙が止まらなくなった。



(優勝した関東の選手たちがグランドを一周)


(関東の優勝を呆然と見つめる赤黒の選手たち)


(観客への挨拶を終え、去っていく矢富と曽我部)


頑張っていた選手を責めることはできない。自信と誇りを示せと送り出した中竹さんを責める気もない。そもそも、一介のファンに過ぎない俺に赤黒の選手を責める権利など存在しない。

今回は、関東が強かった。関東の気持ちが上回っていた。

しかし、一つだけ思うのは、早稲田が気持ちで負けたということはあってはならないことだと思う、その一点だ。荒ぶるへの思いは他の大学にはない、早稲田にしかない思いのはず。その思いを背負っているのに、なぜ関東に気持ちで負けてしまったのか、そこに今年の弱さがあったんだと思う。

慢心という言葉で片付けるつもりはない。自信と誇りを第一義に掲げる早稲田でありながら、早稲田らしからぬプレーをしている選手がいると、今シーズンずっと思っていた。そこに早稲田は穴が開いていると気づいていた。昨日も穴はふさがっていなかった。

懸命にプレーをする四年生がいる一方で、下級生の軽いプレーが印象に残った一年だった。いつもの2人は、昨日もラフプレーをしていた。彼らのセンスあふれるプレーは魅惑的であり、早稲田だけでなく日本のスターになりえると思う。しかし、本当に大切なところで体を張れないプレイヤーを俺は信用しない。どれだけすばらしいプレーをしても、早稲田らしさなしにはファンはついてきてくれないだろう。

東条組の無念を晴らせるのは彼らしかいない。彼らが意識を高く持ち、荒ぶるを追いかけなければ、東条組は浮かばれない。早稲田の品位は地に落ちる。見ている人が感動し、ともに笑い、ともに涙を流せる、ひたむきで、すさまじいくらいの情熱の塊である早稲田ラグビーを俺は見続けたい。

瀧澤、畠山、権丈、豊田、五郎丸、臼井、橋本、寺廻、松田、長尾、早田・・・、この悔しさを忘れるな。東条組の魂を胸に、自信と誇りで来年は絶対に勝って欲しい。

そして、東条組。今まで、本当にありがとう。しかし、まだ、東条組は終わっていない。日本選手権、最後まで東条組らしさを見せてくれ。俺は、絶対に見に行くから・・・。

今は何も考えられない

2007-01-13 23:54:10 | ラグビー
今日の決勝については、明日起きて、落ち着いたら書きます。

この先、どうやって生きていけばいいんだ・・・。

東条のことを考えると・・・。

表彰式のときの茫然自失の彼の顔が忘れられない。

さっき、諸岡組と隆道組に会ったけど、彼らと東条組の間にある壁はあまりに大きい。1と0の差。その間にはなにもない。あるかないか、それだけなんだ。東条組は関東に否定されてしまった。

ただ、そのことが悔しくて涙が止まらない。