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(61)赤い灯をつけるな Le rouge est mis
1957年 黒白85分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔原作・脚本〕オーギュスト・ル・ブルトン〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ロベール・クラヴェル〔音楽〕ドニス・キーフェル
〔ギャバンの役名〕ギャングの首領ルイ・ベルタン
〔共演〕リノ・ヴァンチュラ、アニー・ジラルド、マルセル・ボズッフィ、ポール・フランクール、ギャビー・バッセ、ジーナ・ニクロ
〔封切〕1957年4月12日(仏)
〔日本公開〕1957年7月
〔ソフト〕ビデオ
〔注〕ギャバンがアニー・ジラルドと初共演。ギャバンの弟の恋人役に扮したジラルドは、男を手玉に取る知的な悪女。リノ・ヴァンチュラが辣腕警部役。監督のジル・グランジエは、ギャバンの映画を12本も手掛けた、いわばギャバンのお抱え監督。何でも屋で独特な作家性がない職人監督だったが、この映画は秀作の部類で、ラストが良い。また、脚本家のミシェル・オーディアールは、ギャバンの座付き作者で、ギャバンの台詞をずっと書いた人。
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(62)殺人鬼に罠をかけろ Maigret tend un piège
1957年 黒白119分
〔監督・脚本〕ジャン・ドラノワ
〔原作〕ジョルジュ・シムノン〔脚本〕ミシェル・オーディアール(台詞)、ロドルフ=モーリス・アルロー
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ルネ・ルヌー〔音楽〕ポール・ミスラキ
〔ギャバンの役〕警視ジュール・メグレ
〔共演〕アニー・ジラルド、ジャン・ドサイ、リュシエンヌ・ボガエル、オリヴィエ・ウスノ、ポーレット・デュボスト、リノ・ヴァンチュラ、ジェラール・セティ
〔封切〕1958年1月29日(仏)
〔日本公開〕1958年7月
〔ソフト〕DVD
〔注〕ギャバンのメグレ警視シリーズ第1作。ブログ記事あり。
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(63)レ・ミゼラブル Les Misérables
1957年 カラー(シネスコ)180分(前篇85分、後篇95分)
〔監督・脚本〕ジャン=ポール・ル・シャノワ
〔原作〕ヴィクトール・ユーゴ―〔脚本・台詞〕ルネ・バルジャヴル
〔撮影〕ジャック・ナトー〔美術〕セルジュ・ピメノフ〔音楽〕ジョルジュ・ヴァン・パリス
〔ギャバンの役〕ジャン・ヴァルジャン
〔共演〕ダニエル・ドロルム、ベルナール・ブリエ、ブールヴィル、フェルナン・ルドゥー、ジャンニ・エスポジト、シルヴィア・モンフォール、ベアトリス・アルタリバ、セルジュ・レジアーニ
〔封切〕1958年3月12日(仏)
〔日本公開〕1959年6月
〔ソフト〕DVD、ビデオ
〔注〕撮影は57年4月から半年以上を要した。仏・伊・東独合作。オリジナル版は242分の大作だったが、ビデオ・DVDでは180分の短縮版になっている。1958年封切後の観客動員数は994万人という驚異的な数字を記録した(同年の興行成績第1位はハリウッド映画『十戒』で、『レ・ミゼラブル』は第2位)。ギャバンの出演映画で戦前戦後を通じ、最多の観客を動員した。
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(64)夜の放蕩者 Le Désordre et la Nuit
1958年 黒白90分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔原作・脚本〕ジャック・ロベール〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ロベール・ブラドゥー〔音楽〕ジャン・ヤトヴ
〔ギャバンの役〕刑事ジョルジュ・ヴァロワ
〔共演〕ナージャ・ティラー、ダニエル・ダリュー、ポール・フランクール、ヘイゼル・スコット、フランソワ・ショメット
〔封切〕1958年5月14日(仏)
〔日本公開〕1958年8月
〔ソフト〕ビデオ
〔注〕ギャバンの相手役はオーストリア出身の若手女優ナージャ・ティラー。ギャバンお気に入りのスター女優ダニエル・ダリューが殺人事件に関わる薬剤師の役で、刑事ギャバンと渡り合う。パリのバー、キャバレー、ホテルなどの雰囲気描写は巧みだが、犯人追跡のスリルと面白みがなく、緊迫感の欠ける映画になっていた。主役のギャバンだけでなく登場人物の設定に疑問を感じた。
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(65)可愛い悪魔 En cas de malheur
1958年 黒白(ビスタ)122分
〔監督・脚本〕クロード・オータン=ララ
〔原作〕ジョルジュ・シムノン〔脚本〕ピエール・ボスト、ジャン・オーランシュ
〔撮影〕ジャック・ナトー〔美術〕マックス・ドゥーイ〔音楽〕ルネ・クロエレック
〔ギャバンの役〕弁護士アンドレ・ゴビロ
〔共演〕ブリジット・バルドー、エドウィージュ・フイエール、ニコール・ベルジュ、フランコ・インテルレンギ、ガブリエル・フォンタン
〔封切〕1958年9月17日(仏)
〔日本公開〕1959年1月
〔ソフト〕You Tube
〔注〕原題は「不幸のときに」。シムノンの小説が原作だが、メグレ警視が活躍する探偵小説とは違い、フランス版「痴人の愛」といった話。中年男は著名な弁護士で、愛人は強盗未遂の不良少女。これをギャバンとブリジット・バルドーが演じた。当時バルドーはスター女優の道を驀進中で、ギャバンとの共演が話題をまいた。監督は文芸映画の得意なオータン=ララだったが、出来上がった映画は期待外れで、安直な三角関係のメロドラマにすぎなかった。ギャバンが若い女にのめり込むといった映画は50年代に数本あるが、なかでもこの映画は失敗作で、これに懲りたギャバンは、以後若い女を恋人にする役を一切演じることはなかった。
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(66)大家族 Les Grandes Familles
1958年 黒白(ビスタ)92分
〔監督・脚本〕ドニス・ド・ラ・パトリエール
〔原作〕モーリス・ドリュオン〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ルネ・ルヌー〔音楽〕モーリス・ティリエ
〔ギャバンの役〕ブルジョワ階級の家長ノエル・シュードレル
〔共演〕ピエール・ブラッスール、ベルナール・ブリエ、アニー・デュコー、ジャン・ドサイ、フランソワーズ・クリストフ
〔封切〕1958年11月19日(仏)
〔日本公開〕なし(NHK衛星第2でテレビ放映)
〔ソフト〕You Tube
〔注〕
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(67)浮浪者アルシメード Archimède le clochard
1958年 黒白79分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔原案〕ジャン・モンコルジェ(ジャン・ギャバンの本名)
〔脚本〕アルベール・ヴァランタン、ミシェル・オーディアール(台詞)
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ジャック・コロンビエ〔音楽〕ジャン・プロドロミデ
〔ギャバンの役〕浮浪者ジョゼフ・ユーグ・ギローム・ブティエ=ブランヴィル、通称アルシメード
〔共演〕ダリー・コウル、ベルナール・ブリエ、ガストン・ウヴラール、ヴィクトル・ラヌー、ドラ・ドール、ギャビー・バッセ、ジュリアン・カレット
〔封切〕1959年4月8日(仏)
〔日本公開〕なし(NHK衛星第2でテレビ放映)
〔ソフト〕You Tube
〔注〕ギャバン自身が原案を出して、脚本を書かせた映画。ギャバンがパリで生活する住所不定の老浮浪者をコミカルに演じた。名前のアルシメードというのはアルキメデスのフランス語読み。この主人公は、ギリシャの犬儒学派の哲学者ディオオゲネスをイメージしたものだろう。飲み屋で大暴れして刑務所に入ったり、取り壊し前のビルに住み着いて追い払われたり、迷い犬をブルジョワの家に届けて豪華なパーティに加わったり、あちこち歩き回るこの不思議な男がいろいろな人たちと出会い、繰り広げる人間喜劇である。この映画には、ギャバンの昔からの仲間の俳優が総出演して、次々にギャバンとからんでいくが、犬を何匹も連れた浮浪者ジュリアン・カレットとの掛け合いは抱腹もので、とくに面白かった。若手の相棒に扮したダリ―・コウルは当時売り出し中の喜劇俳優で、飄々とした特異な演技を見せていた。
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(68)サン・フィアクル殺人事件 Maigret et l'affaire Saint-Fiacre
1959年 黒白(ビスタ)97分
〔監督・脚本〕ジャン・ドラノワ
〔原作〕ジョルジュ・シムノン〔脚本〕ラドルフ=モーリス・アルロー、ミシェル・オーディアール(台詞)
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ルネ・ルヌー〔音楽〕ジャン・プロドロミデ
〔ギャバンの役〕警視ジュール・メグレ
〔共演〕ヴァランティーヌ・テシエ、ミシェル・オークレール、ロベール・イルシュ、ポール・フランクール、カミユ・ゲラン
〔封切〕1959年9月2日(仏)
〔日本公開〕1986年4月
〔ソフト〕DVD
〔注〕ギャバンのメグレ警視シリーズの第2作。
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(69)プレリー街 Rue des prairies
1959年 黒白86分
〔監督・脚本〕ドニス・ド・ラ・パトリエール
〔原作〕ルネ・ルフェーヴル〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ルネ・ルヌー〔音楽〕ジョルジュ・ヴァン・パリス
〔ギャバンの役〕独身労働者アンリ・ヌヴォー
〔共演〕マリー・ジョゼ・ナット、ルネ・フォール、ロジェ・デュマ、ポール・フランクール
〔封切〕1959年10月21日(仏)
〔日本公開〕なし(NHK衛星第2で『子供たち』のタイトルで放映)
〔ソフト〕You Tube
〔注〕
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(70)ギャンブルの王様 Le Baron de l'écluse
1960年 黒白95分
〔監督・脚本〕ジャン・ドラノワ
〔原作〕ジョルジュ・シムノン〔脚本〕モーリス・ドリュオン
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ルネ・ルヌー〔音楽〕ジャン・プロドロミデ
〔ギャバンの役〕男爵ジェローム・ナポレオン・アントワーヌ
ミシュリーヌ・プレール、ジャン・ドサイ、ジャン=ピエール・ジョベール
〔封切〕1960年4月13日(仏)
〔日本公開〕1963年4月
〔ソフト〕DVD
〔注〕
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(71)古つわ者たち Les Vieux de la vieille
1960年 黒白(ビスタ)86分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔原作・脚本〕ルネ・ファレ〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ロベール・ブラドゥー〔音楽〕フランシス・ルマルク、ポール・デュラン
〔ギャバンの役〕自転車屋ジャン=マリー・ペジャ
〔共演〕ピエール・フレネ、ノエル=ノエル、モナ・ゴヤ、イヴェット・エティエヴァン
〔封切〕1960年9月2日(仏)
〔日本公開〕なし
〔ソフト〕なし(仏版DVDあり)
〔注〕ギャバンがピエール・フレネと『大いなる幻影』以来の共演。これがフレネの最後の出演作になった。名優ノエル=ノエルとの共演も話題になった。
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(61)赤い灯をつけるな Le rouge est mis
1957年 黒白85分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔原作・脚本〕オーギュスト・ル・ブルトン〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ロベール・クラヴェル〔音楽〕ドニス・キーフェル
〔ギャバンの役名〕ギャングの首領ルイ・ベルタン
〔共演〕リノ・ヴァンチュラ、アニー・ジラルド、マルセル・ボズッフィ、ポール・フランクール、ギャビー・バッセ、ジーナ・ニクロ
〔封切〕1957年4月12日(仏)
〔日本公開〕1957年7月
〔ソフト〕ビデオ
〔注〕ギャバンがアニー・ジラルドと初共演。ギャバンの弟の恋人役に扮したジラルドは、男を手玉に取る知的な悪女。リノ・ヴァンチュラが辣腕警部役。監督のジル・グランジエは、ギャバンの映画を12本も手掛けた、いわばギャバンのお抱え監督。何でも屋で独特な作家性がない職人監督だったが、この映画は秀作の部類で、ラストが良い。また、脚本家のミシェル・オーディアールは、ギャバンの座付き作者で、ギャバンの台詞をずっと書いた人。
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(62)殺人鬼に罠をかけろ Maigret tend un piège
1957年 黒白119分
〔監督・脚本〕ジャン・ドラノワ
〔原作〕ジョルジュ・シムノン〔脚本〕ミシェル・オーディアール(台詞)、ロドルフ=モーリス・アルロー
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ルネ・ルヌー〔音楽〕ポール・ミスラキ
〔ギャバンの役〕警視ジュール・メグレ
〔共演〕アニー・ジラルド、ジャン・ドサイ、リュシエンヌ・ボガエル、オリヴィエ・ウスノ、ポーレット・デュボスト、リノ・ヴァンチュラ、ジェラール・セティ
〔封切〕1958年1月29日(仏)
〔日本公開〕1958年7月
〔ソフト〕DVD
〔注〕ギャバンのメグレ警視シリーズ第1作。ブログ記事あり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/67/3ca7ef8a6a7da5916433440820e75d2b.jpg)
(63)レ・ミゼラブル Les Misérables
1957年 カラー(シネスコ)180分(前篇85分、後篇95分)
〔監督・脚本〕ジャン=ポール・ル・シャノワ
〔原作〕ヴィクトール・ユーゴ―〔脚本・台詞〕ルネ・バルジャヴル
〔撮影〕ジャック・ナトー〔美術〕セルジュ・ピメノフ〔音楽〕ジョルジュ・ヴァン・パリス
〔ギャバンの役〕ジャン・ヴァルジャン
〔共演〕ダニエル・ドロルム、ベルナール・ブリエ、ブールヴィル、フェルナン・ルドゥー、ジャンニ・エスポジト、シルヴィア・モンフォール、ベアトリス・アルタリバ、セルジュ・レジアーニ
〔封切〕1958年3月12日(仏)
〔日本公開〕1959年6月
〔ソフト〕DVD、ビデオ
〔注〕撮影は57年4月から半年以上を要した。仏・伊・東独合作。オリジナル版は242分の大作だったが、ビデオ・DVDでは180分の短縮版になっている。1958年封切後の観客動員数は994万人という驚異的な数字を記録した(同年の興行成績第1位はハリウッド映画『十戒』で、『レ・ミゼラブル』は第2位)。ギャバンの出演映画で戦前戦後を通じ、最多の観客を動員した。
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(64)夜の放蕩者 Le Désordre et la Nuit
1958年 黒白90分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔原作・脚本〕ジャック・ロベール〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ロベール・ブラドゥー〔音楽〕ジャン・ヤトヴ
〔ギャバンの役〕刑事ジョルジュ・ヴァロワ
〔共演〕ナージャ・ティラー、ダニエル・ダリュー、ポール・フランクール、ヘイゼル・スコット、フランソワ・ショメット
〔封切〕1958年5月14日(仏)
〔日本公開〕1958年8月
〔ソフト〕ビデオ
〔注〕ギャバンの相手役はオーストリア出身の若手女優ナージャ・ティラー。ギャバンお気に入りのスター女優ダニエル・ダリューが殺人事件に関わる薬剤師の役で、刑事ギャバンと渡り合う。パリのバー、キャバレー、ホテルなどの雰囲気描写は巧みだが、犯人追跡のスリルと面白みがなく、緊迫感の欠ける映画になっていた。主役のギャバンだけでなく登場人物の設定に疑問を感じた。
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(65)可愛い悪魔 En cas de malheur
1958年 黒白(ビスタ)122分
〔監督・脚本〕クロード・オータン=ララ
〔原作〕ジョルジュ・シムノン〔脚本〕ピエール・ボスト、ジャン・オーランシュ
〔撮影〕ジャック・ナトー〔美術〕マックス・ドゥーイ〔音楽〕ルネ・クロエレック
〔ギャバンの役〕弁護士アンドレ・ゴビロ
〔共演〕ブリジット・バルドー、エドウィージュ・フイエール、ニコール・ベルジュ、フランコ・インテルレンギ、ガブリエル・フォンタン
〔封切〕1958年9月17日(仏)
〔日本公開〕1959年1月
〔ソフト〕You Tube
〔注〕原題は「不幸のときに」。シムノンの小説が原作だが、メグレ警視が活躍する探偵小説とは違い、フランス版「痴人の愛」といった話。中年男は著名な弁護士で、愛人は強盗未遂の不良少女。これをギャバンとブリジット・バルドーが演じた。当時バルドーはスター女優の道を驀進中で、ギャバンとの共演が話題をまいた。監督は文芸映画の得意なオータン=ララだったが、出来上がった映画は期待外れで、安直な三角関係のメロドラマにすぎなかった。ギャバンが若い女にのめり込むといった映画は50年代に数本あるが、なかでもこの映画は失敗作で、これに懲りたギャバンは、以後若い女を恋人にする役を一切演じることはなかった。
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(66)大家族 Les Grandes Familles
1958年 黒白(ビスタ)92分
〔監督・脚本〕ドニス・ド・ラ・パトリエール
〔原作〕モーリス・ドリュオン〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ルネ・ルヌー〔音楽〕モーリス・ティリエ
〔ギャバンの役〕ブルジョワ階級の家長ノエル・シュードレル
〔共演〕ピエール・ブラッスール、ベルナール・ブリエ、アニー・デュコー、ジャン・ドサイ、フランソワーズ・クリストフ
〔封切〕1958年11月19日(仏)
〔日本公開〕なし(NHK衛星第2でテレビ放映)
〔ソフト〕You Tube
〔注〕
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(67)浮浪者アルシメード Archimède le clochard
1958年 黒白79分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔原案〕ジャン・モンコルジェ(ジャン・ギャバンの本名)
〔脚本〕アルベール・ヴァランタン、ミシェル・オーディアール(台詞)
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ジャック・コロンビエ〔音楽〕ジャン・プロドロミデ
〔ギャバンの役〕浮浪者ジョゼフ・ユーグ・ギローム・ブティエ=ブランヴィル、通称アルシメード
〔共演〕ダリー・コウル、ベルナール・ブリエ、ガストン・ウヴラール、ヴィクトル・ラヌー、ドラ・ドール、ギャビー・バッセ、ジュリアン・カレット
〔封切〕1959年4月8日(仏)
〔日本公開〕なし(NHK衛星第2でテレビ放映)
〔ソフト〕You Tube
〔注〕ギャバン自身が原案を出して、脚本を書かせた映画。ギャバンがパリで生活する住所不定の老浮浪者をコミカルに演じた。名前のアルシメードというのはアルキメデスのフランス語読み。この主人公は、ギリシャの犬儒学派の哲学者ディオオゲネスをイメージしたものだろう。飲み屋で大暴れして刑務所に入ったり、取り壊し前のビルに住み着いて追い払われたり、迷い犬をブルジョワの家に届けて豪華なパーティに加わったり、あちこち歩き回るこの不思議な男がいろいろな人たちと出会い、繰り広げる人間喜劇である。この映画には、ギャバンの昔からの仲間の俳優が総出演して、次々にギャバンとからんでいくが、犬を何匹も連れた浮浪者ジュリアン・カレットとの掛け合いは抱腹もので、とくに面白かった。若手の相棒に扮したダリ―・コウルは当時売り出し中の喜劇俳優で、飄々とした特異な演技を見せていた。
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(68)サン・フィアクル殺人事件 Maigret et l'affaire Saint-Fiacre
1959年 黒白(ビスタ)97分
〔監督・脚本〕ジャン・ドラノワ
〔原作〕ジョルジュ・シムノン〔脚本〕ラドルフ=モーリス・アルロー、ミシェル・オーディアール(台詞)
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ルネ・ルヌー〔音楽〕ジャン・プロドロミデ
〔ギャバンの役〕警視ジュール・メグレ
〔共演〕ヴァランティーヌ・テシエ、ミシェル・オークレール、ロベール・イルシュ、ポール・フランクール、カミユ・ゲラン
〔封切〕1959年9月2日(仏)
〔日本公開〕1986年4月
〔ソフト〕DVD
〔注〕ギャバンのメグレ警視シリーズの第2作。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/59/08bf88b09b217213cad62d3968be5d94.jpg)
(69)プレリー街 Rue des prairies
1959年 黒白86分
〔監督・脚本〕ドニス・ド・ラ・パトリエール
〔原作〕ルネ・ルフェーヴル〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ルネ・ルヌー〔音楽〕ジョルジュ・ヴァン・パリス
〔ギャバンの役〕独身労働者アンリ・ヌヴォー
〔共演〕マリー・ジョゼ・ナット、ルネ・フォール、ロジェ・デュマ、ポール・フランクール
〔封切〕1959年10月21日(仏)
〔日本公開〕なし(NHK衛星第2で『子供たち』のタイトルで放映)
〔ソフト〕You Tube
〔注〕
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(70)ギャンブルの王様 Le Baron de l'écluse
1960年 黒白95分
〔監督・脚本〕ジャン・ドラノワ
〔原作〕ジョルジュ・シムノン〔脚本〕モーリス・ドリュオン
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ルネ・ルヌー〔音楽〕ジャン・プロドロミデ
〔ギャバンの役〕男爵ジェローム・ナポレオン・アントワーヌ
ミシュリーヌ・プレール、ジャン・ドサイ、ジャン=ピエール・ジョベール
〔封切〕1960年4月13日(仏)
〔日本公開〕1963年4月
〔ソフト〕DVD
〔注〕
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(71)古つわ者たち Les Vieux de la vieille
1960年 黒白(ビスタ)86分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔原作・脚本〕ルネ・ファレ〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ロベール・ブラドゥー〔音楽〕フランシス・ルマルク、ポール・デュラン
〔ギャバンの役〕自転車屋ジャン=マリー・ペジャ
〔共演〕ピエール・フレネ、ノエル=ノエル、モナ・ゴヤ、イヴェット・エティエヴァン
〔封切〕1960年9月2日(仏)
〔日本公開〕なし
〔ソフト〕なし(仏版DVDあり)
〔注〕ギャバンがピエール・フレネと『大いなる幻影』以来の共演。これがフレネの最後の出演作になった。名優ノエル=ノエルとの共演も話題になった。