ジャン・ギャバンと映画人たち

Jean Gabin et ses partenaires au cinéma

ギャバン出演映画リスト1961年~65年 Filmographie, 1961-65

2015-09-22 | ギャバン出演映画リスト

 
(72)大統領 Le Président
 1961年 黒白(ビスタ)110分
〔監督・脚本〕アンリ・ヴェルヌイユ
〔原作〕ジョルジュ・シムノン〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ジャック・コロンビエ〔音楽〕モーリス・ジャール
〔ギャバンの役〕元大統領エミール・ボーフォール
〔共演〕ベルナール・ブリエ、ルネ・フォール、アルフレ・アダン、アンリ・クレミュー、ピエール・ラルケー、ラウル・マルコ
〔封切〕1961年3月1日(仏)
〔日本公開〕なし
〔ソフト〕なし(仏版DVDあり)
〔注〕


 
(73)親分は反抗する Le cave se rebiffe 
 1961年 黒白(ビスタ)98分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔原作・脚本〕アルベール・シモナン〔脚本・台詞〕ミシェル・オーディアール
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ジャック・コロンビエ〔音楽〕フランシス・ルマルク、ミシェル・ルグラン
〔ギャバンの役〕フェルディナン・マレシャル、通称「おやじ」(ギャングのボス)
〔共演〕マルティーヌ・キャロル、フランソワーズ・ロゼー、ベルナール・ブリエ、モーリス・ビロー、ジネット・ルクレール
〔封切〕1961年9月27日(仏)
〔日本公開〕なし
〔ソフト〕ビデオ
〔注〕ギャングでもニセ札作りの指揮をとるギャバンが良い。手下たちの3人がボスのギャバンを出し抜いてニセ札を奪い取ろうとするのだが……。大女優フランソワーズ・ロゼーとギャバンの初共演が見せ場。


 
(74)冬の猿 Un singe en hiver
 1962年 黒白(シネスコ)99分
〔監督・脚本〕アンリ・ヴェルヌイユ
〔原作〕アントワーヌ・ブロンダン〔脚本〕フランソワ・ボワイエ、ミシェル・オーディアール(台詞)
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ロベール・クラヴェル〔音楽〕ミシェル・マーニュ
〔ギャバンの役〕ホテルの主人アルベール・ケンタン
〔共演〕ジャン=ポール・ベルモンド、ポール・フランクール、シュザンヌ・フロン、ノエル・ロクヴェール、ガブリエル・ドルジア
〔封切〕1962年5月11日(仏)
〔日本公開〕1996年12月
〔ソフト〕DVD、ビデオ
〔注〕日本ではギャバン没後20周年にフィルム上映で初公開された。ギャバンが人気絶頂のベルモンドと初共演した映画で、ギャバンはロケ撮影時にすっかりベルモンドが気に入り、オフの時もいっしょにサッカーや自転車競走を楽しんだという。ギャバンとベルモンドの共演作はこの1本だけに終ったが、ベルモンドはその後もずっとギャバンを敬愛しつづけた。映画は、過去の思い出に捉われた孤独な男二人の出会いと心の触れ合いを描いた秀作だったが、娯楽性に乏しく、興行成績は予想はずれだった。


 
(75)エプソムの紳士 Le Gentleman d'Epsom
 1962年 黒白82分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔脚本〕アルベール・シモナン、ミシェル・オーディアール(台詞)
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ジャック・コロンビエ〔音楽〕フランシス・ルマルク、ミシェル・ルグラン
〔ギャバンの役〕リシャール・ブリアン=シャルムリ、通称「司令官」(競馬の予想屋)
〔共演〕マドレーヌ・ロバンソン、ルイ・ド・フィネス、ポール・フランクール
〔封切〕1962年10月3日(仏)
〔日本公開〕なし
〔ソフト〕DVD、ビデオ
〔注〕フランスの競馬場の有様や馬券を買う人々の一喜一憂が明るく描かれていて、内容も喜劇で面白い。落ちぶれても元貴族の、かくしゃくとした主人公(ギャバン)が詐欺師まがいの予想屋で、顧客に依頼された馬券を裏で操作して、大損したりする。ルイ・ド・フィネスの大げさな演技も笑える。


 
(76)地下室のメロディー Mélodie en sous-sol
 1963年 黒白(シネスコ)118分
〔監督・脚本〕アンリ・ヴェルヌイユ
〔原作〕ジョン・トリニアン〔脚本〕アルベール・シモナン、ミシェル・オーディアール(台詞)
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ロベール・クラヴェル〔音楽〕ミシェル・マーニュ
〔ギャバンの役〕ギャング・シャルル
〔共演〕アラン・ドロン、ヴィヴィアンヌ・ロマンス、モーリス・ビロー、カルラ・マルリエ、ジョルジュ・ウィルソン、アンリ・ヴィルログー、ジェルメーヌ・モンテロ
〔封切〕1963年3月19日(仏)
〔日本公開〕1963年8月
〔ソフト〕DVD、ビデオ
〔注〕米国のMGMが製作に加わり、配給した。世界中で大ヒットした。フランスより日本の方がはるかに興行成績が良かったのは、アラン・ドロン人気があってのことだろう。ドロンが大活躍する映画で、ギャバンの出番は主に前半で、後半は車で待機するだけだった。ラスト・シーンのプールの場面は、この映画の圧巻で、いまだに語り草になっている。


 
(77)メグレ赤い灯を見る Maigret voit rouge
 1963年 黒白85分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔原作〕ジョルジュ・シムノン〔脚本〕ジャック・ロベール(台詞)
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ジャック・コロンビエ〔音楽〕フランシス・ルマルク、ミシェル・ルグラン
〔ギャバンの役〕警視ジュール・メグレ
〔共演〕フランソワーズ・ファビアン、ヴィットリオ・サニポーリ、ミシェル・コンスタンタン、ギ・ドコンブル、ポール・フランクール
〔封切〕1963年9月18日(仏)
〔日本公開〕なし
〔ソフト〕ビデオ
〔注〕ギャバンのメグレ警視シリーズ第3作だが、これが最終作となった。前2作はドラノア監督作品で心理サスペンスの色合いが濃かったが、監督がグランジエに代わり、凡庸なB級娯楽作になってしまった。


 
(78)ムッシュー Monsieur
 1964年 黒白(シネスコ)105分
〔監督〕ジャン=ポール・ル・シャノワ
〔脚本〕クロード・ジュヴェル、ジョルジュ・ダリエ、パスカル・ジャルダン(台詞)
〔撮影〕ルイ・パージュ〔美術〕ジャン・マンダルー〔音楽〕ジョルジュ・ヴァン・パリス
〔ギャバンの役〕銀行家ルネ・デュシェン、通称「ムッシュー」
〔共演〕フィリップ・ノワレ、ミレーユ・ダルク、リゼロッテ・プルファー、ギャビー・モルレー、ガブリアル・ドルジアット
〔封切〕1964年4月22日(仏)
〔日本公開〕なし
〔ソフト〕なし
〔注〕


 
(79)思春期 L'Âge ingrat
 1964年 黒白(シネスコ)95分
〔監督・脚本〕ジル・グランジエ
〔脚本〕クロード・ソーテ、パスカル・ジャルダン(台詞)
〔撮影〕ロベール・ルフェーブル〔美術〕ジャック・コロンビエ〔音楽〕ジョルジュ・ドルル
〔ギャバンの役〕エミール・マルアン(会社員)
〔共演〕フェルナンデル、マリー・デュボワ、フランク・フェルナンデル、マドレーヌ・シルヴァン
〔封切〕1964年12月23日(仏)
〔日本公開〕なし
〔ソフト〕You Tube
〔注〕ギャバンが人気喜劇俳優フェルナンデルと共同で作った映画会社ギャフェールの第一回作品。34年ぶりの二人の共演が話題をまいた。婚約したカップルの親同士が親戚つき合いをしようと夏のバカンスを一緒に過ごすが、親バカゆえ子どもの肩を持って大喧嘩し、混乱を巻き起こす喜劇。その父親にギャバンとフェルナンデルが扮し、パリ出身とマルセーユ出身の二人の言葉遣いと性格の違いが面白おかしく描かれている。ギャバンの娘役を演じた新進女優マリー・デュボワは、ギャバンの推薦によってキャスティングされたという。フェルナンデルの息子役には彼の実子で人気歌手のフランク・フェルナンデルが出演している。


 
(80)神の雷鳴 Le Tonnerre de Dieu
 1965年 黒白(シネスコ)91分
〔監督・脚本〕ドニス・ド・ラ・パトリエール
〔原作〕ベルナール・クラヴェル〔脚本・台詞〕パスカル・ジャルダン
〔撮影〕マルセル・グリニョン、ウォルター・ウォティッツ〔美術〕ロベール・クラヴェル〔音楽〕ジョルジュ・ガルヴァランツ
〔ギャバンの役〕農場主・獣医レアンドル・ブラサック
〔共演〕ミシェール・メルシエ、リリー・パルマー、ロベール・オッセン、ジョルジュ・ジェレ、ポール・フランクール、ダニエル・セカルディ
〔封切〕1965年9月8日(仏)
〔日本公開〕なし
〔ソフト〕You Tube
〔注〕1965年度、フランス国内での興行成績第7位、400万人以上を観客動員して大ヒットした。