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「指導カルテ」西原町が廃止方針

2009年05月26日 | Weblog
県内すべての公立の小中学校が、児童・生徒の家庭環境などを記録するため作成している「指導・支援カルテ」について、西原町の教育委員会は、「保護者の信頼を得られない」などとして、廃止する方針を決めました。

「指導・支援カルテ」は、県教育委員会が、県内すべての小中学校に作成を依頼しているもので、児童・生徒の指導に役立てるためとして、担任の教諭が子どもたちの性格や友人関係、家庭環境などを記入しています。

このカルテについて、西原町の保護者のひとりから削除の申し出があり、町の審査会が検討した結果、5月19日、「個人情報を記載した文書を新たに作るときは事前に町長への届け出が必要などとした町の条例に基づく手続きがとられておらず、保護者などの同意を得ていない」として、記録を削除するよう町の教育委員会に答申していました。

これを受けて西原町教育委員会は、「条例に基づく手続きの不備があり保護者の信頼を得られない現状は見直す必要がある」として、町内の小中学校の児童・生徒あわせて3551人分のカルテをすべて廃止する方針を決めました。

県教育委員会は、「町教育委員会の判断は尊重するが、カルテは子どもを理解する上で意義あるもので、個人情報保護条例との整合性などを検討した上で今後も続けたい」と話しています。