関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

参院選結果、過渡的状況と見る!

2013年07月22日 | 政治全般

昨日投票がおこなわれた、参院選について感想を述べます。

まだ結果は確定していませんが(TBSで「残り13議席」)、自民党大勝と共産党前進が大きな特徴となったことは間違い有りません。

選挙戦での住民との対話でも感じましたが、「安倍内閣はアブナイ」という政権批判の高まりが共産党への支持につながりました。
それは、共産党の「正面から対決」という姿勢がブレずに一貫していたものであったこと、反対だけではなく対案を示してきたことにも支えられていたものと思います。
 
 ネット選挙が解禁されたことも、大手マスコミの報道を乗り越えて国民が真実をつかむ上でプラスになったのではないかと思います。
 まだ大きな影響とまでは言えないでしょうが、民主主義の前進の上で意義あることです。

一方、自民党が大勝した最大の要因は、言うまでも無く、民主党政権の余りにもひどい失敗(=二大政党制の崩壊)という敵失。

それから、今に始まった訳ではありませんが、大手マスコミの報道の歪みの深刻化。
 消費税増税、日米同盟優先(アメリカ言いなり)、TPP参加、読売新聞などは改憲も含めて、自民党政治の大枠を前提とする立場からの報道は、アベノミクスへの「期待」の演出を始めとして、政権を批判的に検証するというジャーナリズムの役割を放棄したものでした。
 今日のテレビでも、民放1社の解説者は櫻井よしこ、他1社では御厨貴。どちらも言いたい放題です。
 
 放送倫理基本綱領という文章には、「放送は、意見の分かれている問題については、できる限り多くの角度から論点を明らかにし、公正を保持しなければならない」とあり、新聞倫理綱領やらにも同様の文章が書いてあるようですが、いずれも死文と化しています。
 
 加えて、自民党をもっと右側から攻撃する第三極の登場とこれまたマスコミの礼賛という状況が、自民党を利したことも明らかです。
  
それでは、この結果をどうみるか。
私は、国民が新しい政治を模索する中で生まれた過渡的な状況と考えます。

この10年余りの「二大政党で政治はよくなる」という、体制側の大規模な攻撃の中で、小泉内閣が「ぶっ壊した」ハズの自民党政治は延命してきました。が、09年の衆院選で、国民は戦後ずっと続いてきた自民党政治に遂にノーの審判を下しました。

昨年の総選挙と今回の参院選で民主党が大敗したのは、自民党政治を変えることができなかったためです。
自民党は、総選挙では政策をまともに語ることを避ける戦術を取り、09年より得票を大きく減らしながら多数議席を獲得しました。
憲法改悪も、消費税増税の2014年実施も語らず、TPPに至っては「断固反対、ブレない、ウソつかない」と主張したのです。

戦後政治史上の大事件であった「政権交代」の失敗という、大きな失望の中で、多くの国民が「やっぱり政治は変えられない」という虚無感に襲われ、あるいは「民主党よりはまだマシ」という消極的な選択として自民党に票を投じたのではないか。
そのことも、私自身の選挙運動の経験からも感じています。

 衆参両院で多数を占めたとは言っても、安倍内閣の未来は前途多難です。
 進めようとする政策が、国民世論と相反するものだからです。
 消費税増税「反対」は「賛成」を凌ぎ、「原発再稼働反対」は5割超、「将来原発ゼロ」は8割、憲法九条改悪は「反対」と「賛成」が拮抗しています。
 政策を進めようとした途端に、安倍内閣は国民のたたかいに直面することになります。
 
 長い目で見ると、政治の転換を求める国民世論の傾向的発展、それを抑えるための二大政党制の破綻という大きな流れの中で、今回の衆院選・参院選の結果が生まれました。
 自民党の大勝は過渡的なもの、日本共産党への支持の高まりはまだ第一歩であり、これから発展する流れと確信しています。
 

自共対決も新たな局面に(今放送している民放番組から)

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