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関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

「福祉用具貸し剥がし」問題を取り上げました

2006年10月08日 | 医療・介護・福祉など社会保障

またしてもご無沙汰してしまいました。申し訳ありません。
またこの間、コメントの投稿を頂いておりましたのに気付かず、大変失礼なことをしてしまいました。重ね重ね申し訳ありません。
先月末までおこなわれておりました9月定例議会に、「死力を振り絞って取り組んでいた」と思って頂ければ幸です。これから毎週更新致すべく頑張ります。

さてそれで、9月議会ですが、H17年度決算、補正予算、条例改正などの当局提案、市民からの請願などで、私はそれぞれについて調査し発言しました。
 一般質問では次の二つの問題を取り上げました。
①介護保険制度改悪によって、福祉用具貸与の対象が狭められ、これまで貸与を受けていた人が「貸し剥がし」にあっているという問題
②国の増税の影響で国保税が一層重くなったことと、保険証取り上げが強化された問題

 まず、福祉用具貸与の問題についての質問の要旨をお知らせします。

○関 昨年10月の介護施設の利用料大幅引き上げに続き、ことし4月から実施された介護保険制度改悪のさまざまな矛盾が利用者に降りかかっている。 
自立支援をうたった新たな予防給付が開始された。全国的には約1割の市町村が導入を見送ったが、鶴岡市では開始を選択をした。開始した市町村では、要介護認定が一部変更され、これまで軽度の要介護と認定されてきた方の多くが要支援1または2という新しい区分に移された。
 要支援では、アセスメントが厳しくなる、介護報酬に制限を設けられるなど、さまざまな仕組みでサービス利用を抑制する仕組みがつくられている。 

 その中で、福祉用具対応制度の改悪の問題、特に特殊寝台=いわゆる介護用ベッドの貸与の対象から外されてしまう軽度者に対する救済措置の問題について伺う。 介護保険で貸与される用具は9品目だが、このうち介護用ベッドなど5品目が、要支援1、2、要介護1の方は4月から借りられなくなった。それまで貸与を受けていた人は、経過措置があったが今月いっぱいで打ち切られ、10月から文字どおり福祉用具を取り上げられることになった。
 用具を使ってやっと生活することができている、そういう方々から用具が取り上げられてしまうという今回の制度改正について、市がどのように認識しているか、見解を伺う。

 第一に、電動車いすについて。 7月の段階では、「軽度の方がそのまま貸与を続けるのは困難」という説明だったが、その後、8月3日に介護保険事業者連絡協議会の福祉用具部会から要望書が出される、18日と25日には「介護保険をよくする市民の会」から要望書が出され(私も同席)、新聞各紙にも取り上げられ、そういう中で「厚生労働省の通達を適用できる人には継続貸与していく」という回答が(当局から)示された。軽度の方で70人余りの利用者がいるが、10月以降どうなる見通しか。 

 第二に、介護用ベッドの影響人数、貸与打ち切りの対象となる軽度者の人数、及びその方々が10月1日以降どうなるか、その見込みを伺う。 
 第三に、市は今回の制度改正をどう認識しているのか。
 厚生労働省は、「要介護1、要支援1、2でも例外的に貸す人もいる。『日常的に起き上がりが困難』か、『日常的に寝返りが困難』な人」という内容の通達を出した。つまりそういう人だけが「本当に必要な人」ということだが、多くの利用者、家族の方はそうではないと言っている。厚生労働省が言う以外にも必要な人がいるがその人たちが貸与を打ち切られる事態となっている。

 一例を示す。ひとり暮らしの70代の女性で経過的要介護。10月の審査では要支援となり、つかまれば何とか起き上がることもできるので、「例外的に借りられる人」にも該当せず、10月からベッドがなくなってしまうという方だ。
 起きられなくはないが腰痛がある。ベッドなら、柵につかまりながら足を下におろして起き上がり、そのままつたい歩きをすることができるが、布団生活になれば起き上がりは大変な重労働。腰に負担もかかるので介護度が悪化するという可能性も増大。布団にひっかかって転倒する恐れも出てくる。


 他にも例えば、嚥下障害(食べ物をのみ込むことが困難な状態)の人であれば、上半身をちやんと起こすことが求められ、医師からは、「何度の角度で起こす」という詳しい指示もある。上体を起こす機能=背上げ機能というのがついたベッドが必要となる。「何かにつかまって起きれればベッドは要らない」というものではない。
 また、頻尿(おしっこの回数が多い)の方では、1時間に何回もトイレに行くという方もいる。布団では、その都度起き上がって用を足していくというのは困難となっていく。誰かが常時ついて介護するか、できなければ紙おむつということにもなる。
 時間の関係でこの程度にとどめるが、ベッドがあればこそトイレも頑張って自分で行ったりして自立して生活をしている、そういう人たちからベッドを取り上げるということになっている。

 私は、今回の改正は矛盾に満ちた、道理もない大改悪と思っているが、市は先月18日に「介護保険をよくする市民の会」がこの件で交渉を行ったときには、「利用者から特に要望もないため、制度の変更は理解されていると思う。本当に必要な人は借りられる」。そういう認識を示したため、参加者の方々から抗議の声も上がった。「実態を調査する」ということも付言されたので、実態を踏まえてあの時点での認識が変わっていることを期待しつつ見解を伺う。

○健康福祉部長 最初に、制度変更については、介護保険制度は保険料や公費により支えられている制度であり、将来にわたり制度の維持、可能性を高めるためには、よりサービスの必要性の高い中重度の方に対する支援を強化重点化することが必要
 また、用具貸与は、もともと「便利だから利用する」というものではなく、体の状況に応じて必要と判断される方が利用できるサービスであることなどから、利用できる条件が変更される。
 既にサービスを利用される方は、この4月から6カ月問の経過措置が講じられ、この10月から新たな条件が適用になる。
 変更の対象は、議員からもあったが、車いす、特殊寝台(ベッド)、床ずれ防止用具、体位変換器、排回感知機器、移動用リフト。
 車いすは、本市の場合は要介護1までの軽度者の利用は、本年6月利用分で70名・全利用者の13%。10月からの変更は、介護認定調査結果及びサービス担当者会議で判断され、「日常的に歩行が困難な方」「日常生活範囲における移動の支援が特に必要が認められる方」は、引き続き利用が可能。
 2点目の特殊寝台は、同じく295名・全利用者の25%。利用できる条件とその判定は、サービス担当者会議等での判断の余地はなく、介護認定調査の結果で決まる。 「日常的に起き上がりが困難な方」「寝返りが困難な方」のいずれかに該当する方のみ利用可能となることから、軽度の利用者の多くは、今回介護給付から外れることが予想される
 3点目、このたびは大きな改正だが、平成16年6月にこのたびの基準に準じた選定の判断基準が示され、各介護支援専門員がその基準によって福祉用具の貸与を行ってきた。この4月から6カ月の経過措置も講じられたことから、ケアプランを作成している各介護支援専門員が、早い段階から利用者への説明と10月以降の対応を利用者と相談している。従って、現段階では大きな混乱もなく、スムーズな移行ができると考えている

○関 電動車いすについては、「日常的に必要とする」人は使用できるということが、8月14日付の厚生労働省の通達の中で明記されているが、直前になって通達が出されたということは、全国の利用者、家族の怒り、介護関係者の確保の運動の広がりによって引き出された成果。
 いずれにしても、実態としては70名の方の多くが確保されていく見通しであると認識している。このことは確認しておきたい。
 次にベッドの影響は大変な数になっている。これだけ多くの利用者や家族の方が10月からどうしたらいいかと不安に駆られて、ケアマネジャーにすがりついて苦渋の選択をしている。こういう事態になっているのに、10月からこれらの方々がレンタルを受けるのか、購入をするのか、それともあきらめるのか、そういう、どうしていくのかということについて市が具体的に把握していないということは問題
 それから、先ほどの答弁で「中重度に重点を置いていく」「便利だから利用するというものではない」という話があったが、そもそも新予防給付の考え方、「自立支援」でベッドを貸すとは軽度な方に貸すということではないか。重度の寝たきりの方では、自立支援にならない。
 ベッドがあるから頑張って自立している、こういう方からベッドをとってしまって要介護度の悪化すら懸念される事態を引き起こすということがどうして自立支援と言われるのか、私は理解ができない
 ベッド貸与を受けるためには要介護度が2以上にならないといけない、これでは要介護度が重くなることを期待してしまう
 それから、ベッド貸与にかかっている(介護保険財政からの)費用だが、軽度の方だと1人平均で月額12000円弱。これで毎日使っている。ベッドがなくなって、毎日ヘルパーを頼む、家族が仕事をやめる、こんなふうになるよりもずっと効率的でもある。

 そこで、再質問の第1点。市の認識についてさらに伺いたい。
 市長は3月の議会で新予防給付の開始について「自立を促進するという精神は適切なもの。制度の適切な運営を期待する」と述べた。福祉用具の今回の事態についても適切な運営ということになるのか。これからの施策の前提になることなので伺う。  

 それから負担の問題。先ほど紹介した70代の女性は、ベッド、マットレス、柵、これら3点セットで650円で使用しているが、保険の対象外となれば安いレンタルのベッドでも2150円=10カ月で2万円もかかるならもう買ってしまうということで、介護用ではない普通のベッドを購入することになった。「何だ、買えるじゃないか」と思ってはならない。収入は、国民年金だけで、お子さんもいない。それで、手すりもない介護用ではない普通のベッドしか買えなかった。
 今鶴岡では、レンタルで月2500円とか3150円とか、そういう案内が業者の方から出されている。購入となれば、介護用だと安くても15万円から高いものは30万円以上する。
 高齢者の2割近い方が年収100万円以下、4割が200万円以下、国民年金平均額46000円、こういう状況を考えれば、この負担の重さというのは見過ごすことができない
 東京豊島区・北区など、今、全国各地で独自制度を創設したというニュースが伝えられている。これまで市では、例えば国の利用者減免が不十分だと考えれば独自に制度の拡大も行った。紙おむつ支給制度は、保険料にはね返らないように、保険外の一般財源の支出ということも行った。そういう政策が市民にも喜ばれてきたし全国的にも評価をされている。
 また、旧藤島では保険外の福祉施策として用具貸与制度を設けてきた。合併によって廃止するとされているが、こういう精神は生かしていくべき。

 そこで、再質問の第2点、貸与の対象から外される軽度の方々に対して、介護保険外の福祉制度として用具・ベッドを貸与する、購入も補助する、そういう市独白の制度を創設するべきだと考るがどうか。

○健康福祉部長 議員には、いろいろと事例を上げて質問いただいたが、市としても今回の改正について、6月に市内全事業所参加の連絡協議会と、8月には福祉用具貸与部会と意見交換、さらに居宅介護支援事業所・地域包括支援センターの定例会議などでも意見聴取等を行いながら状況把握に努めている。
 今後とも実態の把握に努めながら、福祉用具の安価な貸与やレンタル料金への助成などについて、全国の事例等も調査しながら、その必要性の有無も含めまして研究して参りたい

○関 「事業所連結協議会と意見交換した、用具部会とも協議した」ということだが、用具部会の方からはぜひとも独自制度を設けてもらいたいという意見、用具部会長名での申し入れまでして、強く求めていると聞いた。
 それから、「利用者の方から特に御意見無い」という話があったが、「健康福祉部に電話してください」ということになっていないから来ないのであって、現場のケアマネジャーの方々は利用者から、「何でこういうことになるのか」、「何とか用具貸して頑張らせてもらいたい」と言われていると私は聞いている。
 「まず、必要性の有無も含めて検討する」ということだが、必要性は明白。どう応えるかという姿勢で大急ぎで検討してもらいたい。10月1日に用具を取り上げられる方については、残念ながら今回救済するということにはならなかったが、今からできるだけ早く、切実な御要望におこたえする施策を検討してもらいたい

以上です。
福祉用具貸与制度の問題では、介護保険を良くする市民の会から請願が提出され、その討論も私がおこなっていますので、引き続きお知らせします。


福祉用具取り上げは、「自立支援」?

2006年08月29日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 ちょっと日が空いてしまいましたが、前回の続編。8月18日に介護保険良くする会が鶴岡市と交渉をおこないました。そして今日その継続で再交渉がおこなわれました。
 既報の通り、今年4月から実施された介護保険制度「改正」で、福祉用具貸与を受けていた人の内、「軽度」とされた方は10月から用具の利用ができなくなります。(「取り上げられる」と言うしかありません。)
 現在貸与されている用具は、「車イス及び付属品」「特殊寝台及び・付属品」「床ずれ防止用具及び体位変換器」「認知症老人徘徊感知機器」「移動用リフト」「手すり」「スロープ」「歩行器」「歩行補助つえ」の9種類に分けられますが、このうち最初の5種類が「軽度者の方については、身体の状況に照らして、一定の条件に当てはまる場合を除き、介護保険での保険給付がおこなわれません」とされてしまいました。 

 鶴岡市でも、貸与の対象から外される可能性のある方が、車イス74人、ベッド321人、床ずれ防止用具10人、移動用リフト20人などとなっています(5月利用分。徘徊感知機器は0)。

 こうした中で、良くする会が要望した事項は概略以下のようなものです。
 ☆福祉用具貸与の制度変更を利用者に対して、市として責任を持って説明すること。
 ☆制度変更の影響をただちに調査すること。
 ☆給付の判定にあたって、用具使用の必要性を国の指導で機械的にうち切るのではなく個別的に十分考慮すること。
 ☆車イスの貸与は、厚労省通達を弾力的に運用して、救済を図ること。
 ☆給付の制限を受けて介護用ベッドを使用できなくなる人に、無償又は安価で貸し付ける制度を設けること。

 良くする会からは、実際に用具貸与を受けている方(82才、視覚障害の男性)も参加、
 「要介護1・片麻痺の66才の女性は、ベッドと手すりの貸与を受け、身体機能を維持したいという一心でリハビリを頑張っている。『ベッドを取り上げられ、リハビリ通院も制限されたら・・』と希望を失いかねない
 「寝たきり予防のための改正などと言うが、ベッドや車イスを取り上げて寝た切り予防になるのか?
 「要支援にされて用具が取り上げられる人が、『要介護度が重くなって(用具貸与が継続されて)良かった』という話になっては本末転倒ではないか。」
 「救済制度を設けるのに必要な財源は数十万円で済む(今年度)」
などなど、実例も示し、介護保険制度のそもそも論から説き起こして市に迫りました。

 市は「良くする会以外からは、要望が無いので、制度改正は市民に理解されていると思う」
「介護保険の判定基準を変えて救済することはできない」などとも述べましたが、「(介護保険制度外の)独自制度の創設は研究していきたい」
車イスは、日常的に使用している人には、貸与が継続するようにしていきたい」と回答、重要な前進となりました。

 私は、この問題でケアマネージャー、ヘルパー、利用者など、多くの方々の声を聞き、こんなにひどい改悪をよくも「寝たきり予防」などと強弁して推進したものだと、怒りとともに、心底あきれてしまいました。
 「誠実な言葉で語ること」は、政治家に第一に求められることであり、今回の自体(そして小泉内閣の政治全般)はその最低限の条件を満たしていないと感じました。   


「改正」ですか、介護保険

2006年08月21日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 8月18日(金)、「介護保険良くする会」が、福祉用具貸与をうち切られる人への救済策や制度変更の十分な説明などを求めておこなった緊急の対市交渉に参加しました。この件をご報告しようと思ったのですが、そのためには、昨年来の介護保険制度改悪について整理する必要がありますので、今日はそのご報告。

 介護保険では、「要介護度」を軽い方から1~5に区分し、要介護1に至らない人を「要支援」としていました。今四月から、これまでの「要支援」と「要介護1」の大部分の人が「要支援1、2」という区分に変えられ、従来のサービスである「介護給付」とは別枠の「新予防給付」に移行されることになりました。
 新予防給付は、受けられるサービスが限定されるとともに、将来的にサービスが切り捨てられていく仕組みになっています。

 1)新予防給付開始の困難
 新予防給付を受けるためには、「予防プラン」を作成してもらわなければなりませんが、体制が無い(のに開始した)ためにかなり遅れを来しています。
 都市部では、遅れどころか「プランを立ててくれる人が無い」という状況も広がり、「予防プラン難民」という言葉も飛び交っているそうです。

 2)負担増による施設退所
 昨年十月から施設入所者に居住費・食費が自己負担とされ、退所者が増加しています。保険医団体連合会の調査から推計すると、全国で3200人程度の人が退所を余儀なくされたと見られます。 山形県では、57人の退所が明らかになっています。 
 私も市内の老人保健施設をいくつか視察しましたが、「個室だと月15,16万円」と聞いて、入れない市民が多いだろうなと痛感しました。

 3)保険料アップ
 今年の四月から全国で「第3期介護保険事業計画(3ヶ年)」が始まりましたが、介護保険料は、92%の自治体で引き上げられ、平均で24%引き上げられました。 鶴岡市では、基準額で月3271円が4158円に引き上げられました。
 さらに、高齢者大増税の影響で介護保険料が増加した(段階が上がった)人が約5800名にのぼり、増税額は約8800万円にもなっています。

 4)生活援助の削減 
 新予防給付では「自分でやる」ことが基本とされ、家族や近所の助けなども無いような人でないと生活援助が受けられなくなりました。通院の支援も外されました。 介護給付(要介護1~5の人が対象)でも、ヘルパーの生活援助の報酬が一時間でうち切られるため、実質的に一時間で制限されました。「買い物を頼んだら『筋トレをやれ』と言われた」などという利用者の嘆きも紹介されています。
 福祉用具では、車イス、介護用ベッドなど五種類が貸与打ち切りの対象となりますが、鶴岡では打ち切りの対象となる人(福祉用具を借りている人の中で、要介護1、要支援1・2の人)は4~500人にのぼると見られ、影響は深刻です。

当初の「理念」はどこに??
 介護保険制度は、「利用者が介護サービスを選択できる」「介護を社会化し、家族の負担を無くす」などと言う触れ込みで開始され、新たに介護保険料が徴収されるようになりました。それまで福祉で無料で受けられた人も「利用料」が取られるようになりました。「お金を払うと、権利意識が高まる」などとも言われたものです。「介護度」は1から5まで設け、該当する人に介護を提供するということになりました。
 ところが今回の改悪では、折角「選択」した施設からは追い出され、介護予防を受けるための計画さえ立ててもらえない状況が広がっています。福祉用具が無くなって家族の介護が必要となる人も出ます。介護度も「1の人はやっぱり対象から外します」などということが簡単に決められていいのでしょうか。しかも、保険料は引き上げです。
 介護保険が始まってたったの5年(昨年時点)、最初の「理念」なるものがいかに薄っぺらなものであったか明らかです。だから政治が信頼されないんですよね。
(薄っぺらいのは、理念を真剣にめざした関係者の方々ではなく、国の社会保障支出削減という動機を「理念」でコーティングしようとした人々の「理念」です。)

 以上を前置きとして、対市交渉の内容を後日ご報告します。


療養病床削減してもいいんですか?!~ダイジェスト~

2006年06月27日 | 医療・介護・福祉など社会保障

昨日の投稿をダイジェストにしました。文字色など、私です。

 <意見書案> 割愛 

<佐藤博幸議員反対討論要旨>
  ☆平成12年に始まった介護保険制度は、介護の受け皿を整備することによっ   
   て、医療費を抑制することが目的の一つだったが、当時はまだ介護基盤の整 
   備が十分でなかった。  
   ○そのため、療養病床の一部で、
    「入院して治療を続ける必要が無くなったのに退院しない」
    「介護する人手がいない」などいわゆる社会的入院や、
    「冬の間だけ入院する」ー越冬入院の受け皿となってきた。 

  ☆一人当たり一ヶ月にかかる費用は、  
   有料老人ホーム25万円前後、  
   特別養護老人ホーム32万円、  
   老健施設33万円  
   介護型療養病床は44万円、最も高い医療型療養病床は49万円 

  ☆中央社会保障医療協議会の調査では、
   「医療がほとんど必要ない人と、週1回程度でよい人」で8割近く  
   ○こうした人たちは、必要に応じて医師の診察を受けた上で、看護師が対応す
    れば十分であり、入院する必要性が無い。  
   ○本当に必要なのは、生活を助ける介護や機能回復訓練なのに、病院では薬
    漬け・検査漬け
、身体拘束・床ずれも多い例がある。  

  ☆医療費高騰の要因として、欧米に較べて病床数が3倍、入院期間が3倍、医
   療従事者が3分の1と言われる。 

  ☆療養病床廃止というが、実際は病院から介護施設への衣替え。  

  ☆この改革が避けて通れない理由は   
   一、社会的入院を無くさなければならないこと、   
   二、高齢者は介護施設などで生活し、専門の職員にお世話をしてもらう方が、
     質が高く快適に過ごせる可能性が広がるし、使える部屋も介護施設の方が
     病院より広く、生活の場に相応しいこと、   
   三、給料の高い医師や看護師の配置が、介護施設の方が少なく、コストが低く
     て済む
こと。   

  ☆本市には、療養病床192床あり、内介護型病床は5施設81人定員。   
   ○現在療養病床にいる高齢者にとっては、病院が介護施設になったり、病院か
    ら介護施設に移されたりすれば、医療やサービスの負担がどうなるのかという
    不安もある。受け入れてくれる代わりの介護施設があるのかという不安も残
    る。   
   ○政府は、丁寧な説明をし、十分な受け入れ施設を準備した上で進めていくこ
    と、合併症などにより全身の医療管理が必要な人には、医療の必要度に応じ
    た評価区分を、実態を十分反映したものになるようにすることを要望する。

<関徹賛成討論>  
 ☆療養病床削減計画は、現実の医療の状況、療養型病床の状況を考えれば、決
  して実施されるべきではないし、実施することのできるはずのない、極めて危険な
  計画。
1)第一の問題は、「社会的入院が半分もいる」などという主張自体が誤りであること。    
 ☆7月1日から実施される診療報酬の改訂で、入院患者をADL区分で三段階、医  
  療区分で三段階に分け、一番低い区分の診療報酬を、とても病院が経営してい
  けないほどの低い水準に引き下げた(「追い出せ」ということ!)。   
  ○日本療養病床協会がおこなった調査では、最も低い医療区分Ⅰに該当する患
   者が49.9%
山形県保険医協会の調査では45.8%。この区分の患者の状
   態を見ることで、政府の言う「社会的入院」なるものの実態を知ることができる。  
  ○療養病床協会は、5930人の患者から250にのぼる症例を報告。 
    「末期癌で転移があるが癌性疼痛はない」 
    「四肢麻痺であるが頭部外傷による」
    「胃ろうがほどこされているが、発熱は無い」などなど、
    区分Ⅱ、Ⅲの19疾病及び状態から外れる人はすべてⅠに分類される。 

 ☆軽度とされる方も、看護師を始めとする専門職が配置をされている療養病床だ
  からこそ、「軽度」の状態
が保たれている。  
  ○「口腔ケアによる肺炎予防」
   「尿量測定等の観察などをもとにした尿路感染予防」などなど、
   介護施設や、ましてや在宅では、困難なケア。
  ○そうしたケアが失われれば、容易に重症化するというのが、療養病床の大半を
   占める高齢者の特徴。 

2)二つ目に、療養型病床が削減された後に、退院患者が安心して療養できる場所が
 確保される見通しが無い。
  
 ☆今でさえ、特養待機者が全国に34万人、鶴岡でも500人超。介護基盤の整備
  はまだまだこれからの課題。療養型を減らした分、どういう施設整備をするのか
  が無い。 
 ☆「老人保健施設や老人ホームへの転換を支援する」などと言っているが、療養病
  床と一人当たり病床スペースが異なる老健施設などへの転換は、大きな改造を
  必要とし、おこなえる病院は限られる。  
 ☆しかも、医療的処置を要するような人は、老健や特養などでは対応が困難だとし
  て、受け入れが厳しく制約されており、現行の療養病床が仮に介護施設に転換し
  たとしても、受け入れが困難な方々が多く発生
する。 
3)第三に、医療費抑制策の誤り。   
 ☆政府は、「医療費が増大して医療保険制度が破綻する」などと主張するが、そも
  そも日本の医療費は、GDP費に占める医療費の割合が、OECD加盟国中18位
  であることに示されるように、世界的には低い水準にある。   
  医療には一層の財源を投入して、安全・安心、ゆとりの医療を築いていくことこそ
  が国民の願い。  
 ☆「療養型病床削減による医療費削減」には重大な問題が隠されている。   
  ○「療養病床で一ヶ月約49万円かかる」?   
   →一年以上入院している患者は、その約7割(33万円)程度
。   
  ○「特養は32万円、老健が33万円」?→実際には、35~40万円   
   →介護給付に加えて、療養病床の費用計算と同じように、減価償却等資本費
    や医療費・自治体の超過負担を計算すれば、35~40万円程度、  
  ○在宅でも本当に必要な介護をおこなえば療養病床以上にかかる
  (以上、日本福祉大学の二木氏の研究など。)
 ☆つまり、療養病床削減による医療費べらしは、削減される23万床の患者の少な
  くない部分が、施設にもいかず、在宅でも十分なサービスを受けないことによって
  初めて可能となる
。 
 ☆なお、「病院では薬漬け・検査漬け」などと言ったが、療養型は「包括払い」であ
  り、いくら投薬をしたり検査をしても収入は増えない。
  どこにそういう事例があるのか?  
4)山形県・庄内の特殊性を見なければならない。 
 ☆山形県の65才以上人口10万人比療養病床数は 648床で47位。最も多いの
  は、高知県の 3980床。  
 ☆一方で、特養・老健・軽費老人ホームの三つ合計は、全国平均超=山形県で
  は、社会的入院なるものの割合が全国で最も少ないと考えられる。  
 ☆高齢化率、高齢者のみ世帯数、所得水準の低さなどの条件も考えれば、療養病
  床が削減された時に、最も深刻な問題が発生すると考えられる地域。  
 ☆市長が「お医者さんの治療が必要無い方が半分ぐらい、病床が消えてなくなる訳
  でない」と言ったが、その主張が誤りであるだけでなく、この地域の実情は、どこ
  にも増して深刻。  
 ☆鶴岡には、医療型、介護型合わせて388の療養病床。この間、医師、看護師、
  事務管理者のお話を聞き、鶴岡の療養病床の多くの患者さんが「社会的入院」な
  どとして追い出しのターゲットにされている
、大変な事態だと痛感。 

 ☆主に以上の4つの点から、鶴岡市議会としては今次意見書を是非とも採択し、
  法が改悪されたもとでも、その具体化を許さないために全力を尽くしていくべきで
  あると強く訴える。  


療養病床削減してもいいんですか?!~市議会で討論しました~

2006年06月26日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 先週閉会となった6月定例市議会に、政府の療養病床削減計画に反対し、入院・介護施設の充実を、鶴岡市議会として政府に求めるという内容の意見書を提案しました。 
 賛成したのは日本共産党の3人と無会派の1人で、新生(自民)、黎明公明(保守系・公明)、連合(社民系・民主系)の32人(議長は採決に加わらず。一名は体調不良で退席)が同調しなかったために、賛成少数で否決されてしまいました。 

 議会の中ではこういう結果ですが、議論の内容がどうであったかご覧頂きたいと思い、佐藤博幸議員(新生)の反対討論と、私の賛成討論を掲載します。

<意見書案> 
  療養病床削減に反対し、入院・介護施設充実に関する意見書 政府・厚生労働省は医療制度改革の一環として、療養病床の内、医療型を25万床から15万床に削減、介護型13万床は全廃しようとしています。 厚生労働省は、入院患者は介護施設へ移行し、施設は老健施設や有料老人ホームに転換すればよいなどと説明していますが、特別養護老人ホームの待機者も年々増加の一途をたどって既に38万人にも達していますし、そもそも療養病床に入院されている方の多くは医療を必要としている方であり、介護施設での対応は困難です。 このように介護施設の基盤整備が遅れた状況の中で、療養病床が削減されれば、「入院難民」「介護難民」が広がり、本人と家族に耐え難い負担が強いられます。 
 つきましては、療養病床削減計画をやめ、必要な入院・介護施設の整備を進めることを要望します。 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

<佐藤博幸議員反対討論> 
 療養病床削減に反対し、入院・介護施設充実に関する意見書の提出に関する意見書の提出について、新生クラブを代表して、反対の立場で討論します。

 厚生労働省は、(中略)患者の状態に即した機能分担を推進する観点から、医療保険、介護保険両面に渡って一体的に見直し、平成24年度までの体系的な再編を進める、療養病床将来像をまとめました。 
 再編計画では、医療型療養病床は医療の必要性の高い患者を対象として、25万床から15万床に減らし、医療保険制度に位置づける一方で、医療の必要性の低い人が入院している療養病床は、平成24年度に廃止をし、介護型療養病床13万床は、23年度までに全廃し、介護保険施設の老人保健施設、有料老人ホーム、ケアハウス、グループホームなどに転換するものです。 

 これはかつて介護施設が少なかった頃があり、昭和48年の老人医療費無料化以来、長年療養病棟は、病院で寝たきりなどの高齢者介護の受け皿となってきました。 入院して治療を続ける必要が無くなったのに退院しなかったり、介護する人手がいなかったりといういわゆる社会的入院や、冬の間だけ入院する越冬入院と呼ばれるものです。 
 平成12年4月に導入した介護保険制度は、医療と介護の機能分担を明確化し、介護の受け皿を整備することによって、高騰する医療費を抑制することがその目的の一つでした。 
 しかし、当時はまだ介護基盤の整備が十分でなかったこともあり、当面の対応として病院である療養病床の一部も介護保険施設として位置づけざるを得ない状況でした。  
 現在、一人当たり一ヶ月にかかる費用は、有料老人ホームは25万円前後、特別養護老人ホーム32万円、老健施設33万円であるのに対して、介護型療養病床は44万円、最も高い医療型療養病床は49万円もかかり、特別養護老人ホームなどと比べると17万円も高くなっております。 
 中央社会保障医療協議会の調査では、医療がほとんど必要ない人と、週1回程度でよい人と合わせると実に8割近くとあります。こうした人たちは、必要に応じて医師の診察を受けた上で、看護師が対応すれば十分であり、入院する必要性が無いと指摘されています。  
 本当に必要なのは、生活を助ける介護や機能回復訓練なのに、病院では薬漬け、検査漬けがまかり通り、身体を縛る拘束もあり、床ずれも多い例があるなどと言われています。 
 医療が必要で無い療養病床を無くし、多数の高齢者に介護施設に移ってもらえば、こうした医療と介護の混在は無くなるはずです。 
 わが国は、医療費高騰の要因として、欧米に較べて病床数が3倍、入院期間が3倍、医療従事者が3分の1と言われる、医療費のあり方が厳しく指摘され、これを期に30年来の課題解決に向けて大きく進んでいくものと考えます。 

 療養病床を廃止するということでありますが、実際は病院から介護施設への衣替えになります。 政府は転換のための対策を、転換支援の助成事業などをおこなうとともに、老人保健施設、特別養護老人ホームなどの設置基準の見直しをおこなうとしています。 
 これから一層厳しくなる医療財政や、利用者の立場を考えれば、この改革は避けて通れないと考えます。
  その理由の 
  一つ目は、社会的入院を無くさなければならないこと、 
  二つ目は、高齢者は介護施設などで生活し、専門の職員にお世話をしてもらう方     
   が、質が高く快適に過ごせる可能性が広がるし、使える部屋も介護施設の方が  
   病院より広く、生活の場に相応しいこと、 
  三つ目は、給料の高い医師や看護師の配置が、介護施設の方が少なく、コスト
   が低くて済む
ことです。  

 本市には、平成17年4月1日現在、療養病床が192床あり、内介護型病床は5施設81人の定員になっております。 現在療養病床にいる高齢者にとっては、病院が介護施設になったり、病院から介護施設に移されたりすれば、医療やサービスの負担がどうなるのかという不安もあるでしょう。 
 介護施設が無いのでやむを得ず療養病床を利用している人たちにとっては、受け入れてくれる代わりの介護施設があるのかという不安も残るでしょう。 
 こうした不安に政府は、丁寧な説明をし、十分な受け入れ施設を準備した上で進めていくこと、療養病床については、合併症などにより全身の医療管理が必要な人には、医療の必要度に応じた評価区分を、実態を十分反映したものになるようにすることを要望して、この度の、療養病床削減をやめ、必要な入院・介護施設を整備することを要望した意見書の提出について、反対の討論と致します。

<関徹賛成討論> 
 日本共産党議員団を代表して、療養病床削減に反対し、入院・介護施設充実に関する意見書に賛成の立場から4点申し述べます。  
 今通常国会で与党の多数により可決成立した、医療保険制度大改悪法案の中で、療養病床削減計画が示された訳ですが、この計画は、現実の医療の状況、療養型病床の状況を考えれば、決して実施されるべきではないし、実施することのできるはずのない、極めて危険な計画であります。

 第一の問題は、「社会的入院が半分もいる」などという主張自体が、誤りであるということであります。 
 この7月1日から実施されました診療報酬の改訂では、療養病床の入院患者をADL区分で三段階、医療区分で三段階に分け、一番低い区分の診療報酬を、とても病院が経営していけないほどの低い水準に引き下げるという改訂を行いました。 
 日本療養病床協会がおこなった調査の中で、最も低い医療区分Ⅰに該当する患者が49.9%を占めたことが報告されています。山形県保険医協会の調査では45.8%です。 
 この区分の患者の状態を見ることで、政府の言う「社会的入院」なるものの実態を知ることができますが、療養病床協会は、5930人の患者から250にのぼる症例を報告しています。
 末期癌で転移があるが癌性疼痛はない方、四肢麻痺であるが頭部外傷によるもの、胃ろうがほどこされているが、発熱の無い方などなど、区分Ⅱ、Ⅲの19疾病及び状態から外れる人はすべてⅠに分類される、驚くべき事態となっています。 
 また、軽度とされる方も、看護師を始めとする専門職が 配置をされている療養病床だからこそ、「軽度」の状態が保たれているのであります。
 口腔ケアによる肺炎予防、尿量測定等の観察などをもとにした尿路感染予防などなど、介護施設や、ましてや在宅では、困難なケアであり、そうしたケアが失われれば、容易に重症化するというのが、療養病床の大半を占める高齢者の特徴でもあります。 

 二つ目に、療養型病床が削減された後に、退院患者が安心して療養できる場所が確保される見通しが無いという問題です。 
 今でさえ、特養待機者が全国に34万人、鶴岡でも500人を超えています。介護基盤の整備はまだまだこれからの課題なのであります。参酌標準なる基準が設けられ、施設の増設には待ったがかけられているというのが今の実態であります。 
 社会的入院の是正などを口にするのであれば、必要な介護施設の整備にこそ取り組むべきでありますが、療養型を減らした分、どういう施設整備をするのか、それがまずもって示されなければなりません。 

 また厚労省は、「老人保健施設や老人ホームへの転換を支援する」などと言っていますが、療養病床と一人当たり病床スペースが異なる老健施設などへの転換は、大きな改造を必要とします。 
 多くの病院がまだ今の療養病棟をつくった時の支払いも進まない状況の中で、新たな改造をおこなえる病院が限られることは火を見るより明らかでありす。 
 しかも、今医療区分Ⅰに分類される方々の中で、先にあげたような医療的処置を要するような人は、医師・看護師などの数が少ない、老健や特養などでは対応が困難だとして、受け入れが厳しく制約されているのがこの地域でも実情であります。 
 つまり、現行の療養病床が仮に介護施設に転換したとしても、受け入れが困難な方々が多く発生するということであります。 

 三つ目に、医療費抑制策の誤りです。  
 政府は、医療費が増大して医療保険制度が破綻するなどと主張をしていますが、そもそも日本の医療費は、GDP費に占める医療費の割合が、OECD加盟国中18位であることに示されるように、世界的には低い水準にあるというのが客観的な事実です。 
 医療には一層の財源を投入して、安全・安心、ゆとりの医療を築いていくことこそが国民の願いであります。 
 
 さて、療養型病床削減による社会的入院是正自体が、そのことを通して医療費を削減することを狙うものですが、ここには重大な問題が隠されています。 
 「療養病床で一ヶ月約49万円かかる」こういう主張がありますが、一年以上入院している患者は、その約7割(33万円)程度にとどまるのであります。 
 一方、例えば特養では、介護給付に較べまして、特養は32万円、老健が33万円というようなデータも出ている訳ですが、介護給付に加えまして、療養病床の費用計算と同じように、減価償却等資本費や医療費・自治体の超過負担を計算すれば、35~40万円程度要するということ、在宅でも要介護5の方を介護するために必要な費用は358300円の介護給付だけでなく、本当に必要な介護をおこなえば療養型に入院している以上の費用を要するのだということが、日本福祉大学の二木氏の研究などで明らかにされています。 

 反対討論の中で、「病院では薬漬け・検査漬け」などという見解も示されましたが、療養型は包括払いですからいくら投薬をしたり検査をしても収入は増えませんので、そういう事態は今の状況では無いのではないかと思うのであります。 

 「療養病床から退院した方が、特養などの施設に行っては、却って費用がかかる」ということは、療養病床削減による医療費べらしは、削減される23万床の患者の少なくない部分が、施設にもいかず、在宅でも十分なサービスを受けないことによって初めて可能となるという、恐るべき計画であるということであります。 

 四つ目に、山形県・庄内の特殊性を見なければならないということであります。
  65才以上人口10万人対比での療養病床が最も多いのは、高知県の 3980床でありますが、一方山形県 はその16%に過ぎない648.2床で47位 にとどまっています。庄内はさらに少ない訳であります。
 一方で、特養・老健・軽費老人ホームの三つ合計は、全国平均を超えているということでありますから、山形県では、社会的入院なるものの割合が全国で最も少ないと考えられる地域なのであります。 
 そして、高齢化率、高齢者のみ世帯数、所得水準の低さなどの条件を考えれば、療養病床が削減された時に、最も深刻な問題が発生すると考えられる地域であるということであります。 

 今議会の総括質問に対する答弁の中で市長が、厚労省の主張を引いて「お医者さんの治療が必要無い方が半分ぐらい、病床が消えてなくなる訳でない」と述べられましたが、厚労省のその主張が誤りであるだけでなく、この地域の実情は、どこにも増して深刻であるということであります。 

 鶴岡には、医療型、介護型合わせて388の療養病床がありますが、私はこの間、療養型病床を持つ病院の医師、看護師、事務管理者の方々のお話を伺ってきました。
 鶴岡の療養病床の多くの患者さんが「社会的入院」などとして追い出しのターゲットにされている。大変な事態だと痛感をしたところであします。 

 主に以上の4つの点から考えて、鶴岡市議会としては今次意見書を是非とも採択し、法が改悪されたもとでも、その具体化を許さないために全力を尽くしていくべきであると強く訴えるものであります。

<終わりに>
 議会本会議での意見書に関する討論は、反対の人が先に意見を述べますが、それが終わるとすぐに賛成討論となりますので、「反対意見の批判」という形にするのはなかなか困難です。
 今回の反対討論に対しては、すべての主張ついて批判を展開したいところですが、残念ながらそうなっていないのは、以上の事情によります(それでも今回は、反対討論を聞いて気づいた点をいくつか自分の討論に盛り込みましたが)。

 しかし、私自身は、反対討論を聞いていて、政府・厚生労働省の主張(そしてそれが市長の主張)をなぞっているだけで、鶴岡の療養病棟の現実はちっとも知らないナと思いました。
 それでも、「多数決」で決めてしまうというのですから困ったものです。
 ご覧になった皆さまはどうお感じだったでしょう?