室生ダム満水時には水没して、その姿を隠してしまう地蔵磨崖仏。
舟形光背外側の左右に閻魔王と太山王が線刻されているようですが
自然光では殆ど見えませんので、照明撮影してきました。
奈良県宇陀郡榛原町山辺三
建長六年甲寅 八月十五日造(1254年 鎌倉時代中期)銘
素晴らしい磨崖仏ですが、今回の目的は・・・
向かって右側に刻まれている太山王。
何とか分かるかな・・・
左側の閻魔王は照明でも撮影不可でした・・・
室生ダム満水時には水没して、その姿を隠してしまう地蔵磨崖仏。
舟形光背外側の左右に閻魔王と太山王が線刻されているようですが
自然光では殆ど見えませんので、照明撮影してきました。
奈良県宇陀郡榛原町山辺三
建長六年甲寅 八月十五日造(1254年 鎌倉時代中期)銘
素晴らしい磨崖仏ですが、今回の目的は・・・
向かって右側に刻まれている太山王。
何とか分かるかな・・・
左側の閻魔王は照明でも撮影不可でした・・・
暗越え奈良街道の西、藤尾峠に在る石佛寺
長らく秘仏になって居て拝観叶わなかった石造阿弥陀如来座像
写真家中淳志氏の熱意により
平成十三年に三十三年ぶりに秘仏公開になったそうです。
ずっと拝観叶わないものと思い込んでいた石造阿弥陀如来座像。
この度漸く拝する願い叶いました・・・
奈良県生駒市藤尾町 石佛寺
伊派の石工伊行氏作
光背部に観音・勢至菩薩を浮き彫りにして阿弥陀三尊としています。
上方から照明を当てる事により眼が浮かび上がり
本来の素晴らしい御尊顔を拝する事が出来ました。
七百年余りの時を経て今私の目の前に・・・
何時までも眺めていたい・・・
別石の光背は二重円光で頭光は八葉蓮華文を薄肉彫りしています。
別石で有るが故に一石彫りでは見られない頭部の後ろ側も刻まれていました。
光背部に浮き彫りされた蓮台をか捧げる観音菩薩と合掌する勢至菩薩の脇に銘文
永仁二年(1294年)甲牛二月十五日造立
大願主行佛大工伊行氏
撮影及びブログへの掲載を快諾頂いた
石佛寺のご住職に改めて御礼申し上げます。
熊野古道白藤峠地蔵峰寺の地蔵石仏に会って来ました。
伊行末派の石工行経(行恒)の代表作と云われています。
和歌山県海南市下津町橘本
和泉砂岩の石質を巧みに使い木彫佛に劣らぬ技巧が施されています。
当初から堂内に安置されて居た為、保存状態は良好。
光背の裏側に鎌倉後期元享三年銘
堂内には照明が設置されていますが下から当てられている為
どうしても目元がはっきりしません。
それではと持参の照明を上から当てさせて頂いたら・・・
この御尊顔を拝して、漸く行経作地蔵石仏の素晴らしさを実感出来ました。
諏訪集落から「平不動尊」の案内板に従い一粁余り山道を登りつめた所。
多くの巨岩が現れた辺りに不動の滝が在り
不動堂の奥、巨岩の壁面に不動明王が刻まれています。
ここから笹ヶ岳への登山道案内板もあります。
三重県上野市諏訪字敷岩
お堂と壁面の間の僅かな隙間から見上げる様にしか拝せませんが・・・
何とかよじ登って撮影してみました。
百五十年から二百年前のものと言われていますので
江戸後期から末期のものでしょうか・・・
不動尊の足元には蛇が刻まれています。
昨年11月末「石仏の辻」で紹介されていた久安寺の磨崖仏に会って来ました。
奈良県生駒郡平群町久安寺北垣内
久安寺の集落内は非常に道が狭く離合困難。
その狭い道沿いに在る大岩の傍らに、半ば埋もれて
阿弥陀と地蔵が刻まれた小さな磨崖仏が在ります。
この先には以前紹介した薬師石仏が祀られている薬師堂が有ります。
苔むしていますが右阿弥陀・左地蔵と分かります。
まるで温泉にでも浸かって居る様な・・・
大岩の裏側には欠損部がありました。
本来ならこの大岩に刻まれていてもおかしくないほど不自然。
もしかしたら道を拡張するのにこの大岩が邪魔になるので
阿弥陀・地蔵が刻まれた部分を割り取ったのか。
それとも自然に割れたのか・・・
そんな事は無いか・・・
嘗て、明日香村から多武峰へは山道を歩くしかなかったが
見瀬多武峰線が全線開通し、車で楽々山越え出来る様になりました。
そのおかげで今まで上(かむら)集落の人しか行く事のなかった
集落奥の薬師堂にもこうして行く事が出来る様になりました。
薬師堂から少し上った所に不動の滝が在り
滝の脇の岩肌に不動明王が刻まれています。
奈良県高市郡明日香村大字上
見瀬多武峰線が開通しなかったら出会う事は無かったであろう磨崖仏。
今までは集落の人々がお参りするだけで
他所物の知る所では無かったお不動さん。
時代の流れを感じずにはいられません。
以前多武峰西口の方に念誦崛までの間に三つの谷があり
それぞれの谷に不動明王の磨崖仏が在ったと聞いたことが有ります。
念誦崛不動尊とその先の不動磨崖仏は確認済みですが
三体目のお不動さんは見つかりませんでした。
もしかしたらこのお不動さんが三体目の不動磨崖仏なのでしょうか・・・
薬師堂
千戸の集落入口に青面金剛の磨崖仏が在るという事だけの情報を得
何度か探したが見つからない儘でいた庚申さん・・・
漸く出会うことが出来ました。
見付かった切っ掛けは、此処だと思い間違って入った集落内の
道に偶々出ておいでた方にお尋ねし
何度かのやり取りの末に庚申さんの場所がおぼろげに分かって来ました。
その辺りを探索するも発見に至らず
道路の反対側から眺めてみると
其処には花立らしきものが・・・
近付いてみると確かに何か彫ってある様ですが
これでは如何にもなりません。
で、お掃除させて頂きましたところ・・・
三重県阿山郡大山田村大字千戸字西山
雑木を払ったら青面金剛(庚申さん)が姿を現しました。
邪鬼を踏み付けていないのと、ショケラをぶら下げていませんが
とんでもない庚申さんが多い中で中々の出来だと思いますが・・・
足元には二鶏・三猿が刻まれています。
道路拡張工事の際に此処に移動し、祀られたようです。
これじゃぁ判る訳ないですね・・・
これを車中から発見するのは不可能に近いです・・・
年明け最初に出会えた地蔵磨崖仏です・・・
三重県那賀郡青山町大字種生字小河内(おごち)
不思議な事ですが、何と無く最初に探索に入った旧道に居られました。
まるでここに居るよと呼び寄せられたように・・・
近くの矢地の地蔵磨崖仏よりも更に良い出来のお地蔵さん。
紀年銘等は確認できませんでした。
穏やかなお顔が印象的です・・・
誰も来ない旧道を只々見守って居ます・・・
お地蔵さん・・・また来るからね・・・