地主さんのご家族でお爺さん以外の家族の方々が
誰一人ご存じなかった磨崖仏の存在が確認出来て
大満足で帰宅した前回。
この度更に掘り進める為に再度出かけて来ました。
まるで温泉にでも浸かっているように見えます。
では、掘っていきましょう。
水抜きをして掘り進めていくと舟形光背が現れ
続いて錫杖、上体部が姿を現しました。
持錫宝珠形のお地蔵さんですね。
三重県安芸郡安濃町草生
室町期
蓮華座まで掘り出せれば良かったのですが
足元に岩が挟まっているのと
どんどん水が湧き出して来る為これが限界。
でもこれだけ出ただけでも大満足です。
人生初の磨崖仏掘り出しでした。
この大岩は「よつばれさん」と呼ばれ
おねしょの神さんとして今でも信仰されています。
「よつばれ」は「よばり(夜尿)」の方言でしょうか。
脇を流れる水路をおねしょをする子供の靴で堰き止めると
その子のおねしょが治ると云われる民間信仰の岩。
今でも幾つかの可愛い靴が水路に残されています。
皆さんは「よつばれさん」は大岩の事だと思い
岩に向かってお祈りされていたようですが
本来はこの「よつばれ地蔵」さんに
子供のおねしょが治るように
お祈りしていたのだと思います。
近頃はお年寄りの大きな靴が増えたそうな・・・
快く掘らせて頂いた地主様及びご家族の方々の
ご厚意に感謝いたします。