白秋ながや文庫

日々の徒然。

林住期~カウントダウン

2007年04月18日 | インポート
  タイトルは五木寛之氏のベストセラーの言葉より引用です。
先日、TVで五木さんが山本晋也監督とのインタビュー番組を拝見した。今回の本の出版への思いを含めてのインタビューであった。五木寛之氏に興味を持つ私としては、いつもながら語り口調の訛りが我が故郷の筑後弁で親しみをおぼえる。余談だが鳥越俊太郎氏の訛りも同じである。
さて、「林住期」・・・
 私は今年の秋に林住期に入るものです。東京へ縁あって再上京しまして18年。
「一箇の人間の美しさや魅力は、若さを超える。挙止動作、服装、経験と包容力、スピリチュアルな深さ、知識、などなど、すべてのものが一体となって花開くのである。」(五木寛之著書、林住期より引用)
まさに「林住期」に、入ろうとしています。
好好爺然とした実りの秋。すばらしい作品を出す作者だなあと思います。又、装丁の絵は五木玲子氏だという。以前青山の個展に観賞に行ったことがあった。「ソウルアンドボディ」で痛烈なタッチで見るものに癒しに似た慈しみと悲しみそして潔さを感じさせる凛としたアートを感じた個展の記憶が蘇る。キングプロティアというタイトルは花を描いた作品であるが陰影だけでこんなに人の心を打つものだろうか?以前何かの五木氏ご両人の自己紹介かなにかの読み物で五木玲子氏は医師でもあると記憶にあったような?医学とアート、これをコラボレーションして実践できる人がこの世の中にもいるということがひとことで凄いです。
写実のデッサンならよくみかけるが、例えるなら?曼荼羅のような魂というか無意識の深層心理に治癒を与えるような作風なのかもしれないと私は見て感じました。類は類を呼ぶとよくいいますが、映像と文字の組み合わせだなとおもいます。世の中憂いと混沌の時代に殺伐とした時代に生きていると思いますが同時にデラシネからサドゥのように生きるいや生かされているエネルギーを認識させる五木ご両人の作品に今の時間のなかで心で触れられるというのは今の時間に生きていてよかったのかもしれないとも思います。「林住期」へのカウントダウンの寒い春の日の一言。

長い坂~幼き思い出。

2007年04月04日 | インポート
  山本周五郎の作品で初めて読んだのが「長い坂」でした。中学生のころ「ゲーテとの対話」「若きウエルテルの悩み」とかを読んでる頃にきっかけで上下巻を喘息で入院していた先の看護婦さんからもらった。哲学書より説得力があったのをおぼえています。