古民家SHIKIORI日記/Homenaje Project

アジア・アフリカ・ヨーロッパ、古民家SHIKIORIを舞台につながる音楽。
コントラバス奏者、松永誠剛のブログ。

アフリカンピアノ

2010-09-01 00:01:22 | Weblog
いよいよ、9月。
コンサートの準備を少しずつ、一歩ずつ。
ツアー前は色んな意味で不安があるけれど、スタッフや周りで応援してくれている人たちの事を思うと、自分がとてつもなく幸せな環境に居る事に気付かされる。


南アフリカ出身のピアニストの名前を日本で聞いた、
本当に素晴らしいピアニスト、音楽家。
僕も南アフリカに行く前から彼のファンで、尊敬している。


でも、彼の名前を聞くとケープタウンで感じた絶望を思い出す。

「(彼)がディレクターを務め、タウンシップ出身の子ども達のために政府から援助を受けて立てられた学校がある。」
圧倒的な格差社会に絶望的なカルチャーショックを受けていた僕はこの言葉を聞いて、希望を持ってその学校に足を運んだ。

ケープタウンの市庁舎の横に立てられた小さな音楽学校。
しかしそこには、管理人の女性一人が居るだけで、
ほとんど使われていない楽器が誰も居ない教室に広がっていた。

「誰も学校に来なくなってしまった。ここの子ども達には希望がない、音楽をやっても将来の仕事に繋がらないから」
「彼らにはヒーローが必要、お金で動かないようなヒーロー」


絶望的な気分で電車に乗り、帰宅した後、周りのミュージシャンに学校の話を聞くと、誰もが口を揃えて、
「マネー・ロンダリング・スクールだ」と語った。


何処までが噂で何処までが真実かは分からない、
唯一の真実は子ども達は幸せも未来も手に入れる事が出来なかったという事。


年を重ねたら、自分の価値観は変わるだろうか?
自分は自分の欲に自分を奪われるだろうか?

他人の幸せ、自分の幸せではなくて、
幸せを共有出来るように動けば良いのかな?

良い演奏家であるために、良い人間であれるように。


ソウェトの友人がソウェトで米を作ってみたいと言っていた・・・・
一歩、一歩。

良いエネルギーからは良い枝が生まれる、きっと。

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