ナオミちゃんは6歳、日本人の父と中国人の母との間に生まれた女の子です。今年の春に来日し、私の家の近くの小学校に入学したピカピカの1年生です。生まれは北京とのことで、標準語の北京語は話しますが、日本語はまったくわかりません。学校の先生方も、北京語がわからないので、授業がたいへんな状況であり、そこでボランティア活動している私の妻がお手伝いすることになりました。私の妻は、台湾出身なので、台湾語、北京語、日本語が話せます。授業を円滑にするため、ナオミちゃん専用の通訳として、授業に参加して、ナオミちゃんのそばに座って日本語教えてあげています。
ナオミちゃんはくりくりした大きな目で明るくてかわいい子ですが、性格には強いところもあり、妻がわかっていることを説明すると、ナオミちゃんは「わかってる!」といって説明を受けつけないところもあるとのことです。
あるとき、ナオミちゃんとお話しをする機会があり、わたしは妻の通訳で、いくつか質問しました。
「学校で楽しいことはなに?」と聞くと、
「ブランコとかすべり台」とこたえます。
「給食はどんな感じ?」
「みんなおいしくて、自分の家よりもおいしい。」とこたえます。
わたしはすこし考えてから、ナオミちゃんが日本についてどんな印象をもっているか聞いてみたくなりました。
「中国にいた時と比べて、日本は何が一番違いますか?」と質問しました。
ナオミちゃんは、すこし考えてから、
「トイレかな。」とこたえました。
台湾や中国のトイレ事情を知っているわたしは、興味を覚えて、さらにいくつか質問しました。
そのこたえは次のようでした。
ナオミちゃんは、日本に来る前は保育園に通っていたとのことなので、こたえの対象はその保育園のことのようです。トイレには、戸はなく、紙もおいてなく、まして水など流れようもないとのことで、トイレに行く時は紙をもっていくとのことでした。わたしにはある光景が浮かびました。戸のないトイレは男女の区別もなく、がらんとした木造の建物の一方の壁際に男子用の小便器が並び、その反対側には戸のない女子用の便器が並んでいます。はたして、白い便器などあるのでしょうか?
わたしは、20年ほど前に台湾南部の屏東県の山地の小学校に行ったことがありますが、そこで小用をたした時のトイレは、がらんとしていて男女の区別はなく、男子の小便器は、水が流れるように木を組み合わせただけあり、女子用は足を乗せる二本の板の間に、同じように水が流れるように木を組み合わせたものがあるだけでした。日本でみる陶器製の白い便器はありませんでした。
現在の台湾では、すっかり改善されて、昔の面影はありませんが、中国大陸はまだ遅れているようです。台湾のおばさん達が中国へ旅行に行った時の笑い話は、「トイレに行く時は、折り畳み傘を持参せよ。」というのがあります。つまり、中国のトイレには、戸がないので、パンツをおろしたときは、折り畳み傘を広げてガードするということのようです。中国のトイレにはご用心を! 以上
ナオミちゃんはくりくりした大きな目で明るくてかわいい子ですが、性格には強いところもあり、妻がわかっていることを説明すると、ナオミちゃんは「わかってる!」といって説明を受けつけないところもあるとのことです。
あるとき、ナオミちゃんとお話しをする機会があり、わたしは妻の通訳で、いくつか質問しました。
「学校で楽しいことはなに?」と聞くと、
「ブランコとかすべり台」とこたえます。
「給食はどんな感じ?」
「みんなおいしくて、自分の家よりもおいしい。」とこたえます。
わたしはすこし考えてから、ナオミちゃんが日本についてどんな印象をもっているか聞いてみたくなりました。
「中国にいた時と比べて、日本は何が一番違いますか?」と質問しました。
ナオミちゃんは、すこし考えてから、
「トイレかな。」とこたえました。
台湾や中国のトイレ事情を知っているわたしは、興味を覚えて、さらにいくつか質問しました。
そのこたえは次のようでした。
ナオミちゃんは、日本に来る前は保育園に通っていたとのことなので、こたえの対象はその保育園のことのようです。トイレには、戸はなく、紙もおいてなく、まして水など流れようもないとのことで、トイレに行く時は紙をもっていくとのことでした。わたしにはある光景が浮かびました。戸のないトイレは男女の区別もなく、がらんとした木造の建物の一方の壁際に男子用の小便器が並び、その反対側には戸のない女子用の便器が並んでいます。はたして、白い便器などあるのでしょうか?
わたしは、20年ほど前に台湾南部の屏東県の山地の小学校に行ったことがありますが、そこで小用をたした時のトイレは、がらんとしていて男女の区別はなく、男子の小便器は、水が流れるように木を組み合わせただけあり、女子用は足を乗せる二本の板の間に、同じように水が流れるように木を組み合わせたものがあるだけでした。日本でみる陶器製の白い便器はありませんでした。
現在の台湾では、すっかり改善されて、昔の面影はありませんが、中国大陸はまだ遅れているようです。台湾のおばさん達が中国へ旅行に行った時の笑い話は、「トイレに行く時は、折り畳み傘を持参せよ。」というのがあります。つまり、中国のトイレには、戸がないので、パンツをおろしたときは、折り畳み傘を広げてガードするということのようです。中国のトイレにはご用心を! 以上