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台湾大好き

台湾の自然や歴史についてのエッセーです。

礁渓温泉の足湯

2013年05月14日 | 温泉

 礁渓温泉には足湯が多いが、「湯圍溝温泉公園」の「日式裸湯」つまり日本スタイルの温泉に併設されている足湯には金魚がいた。

 これは礁渓温泉の名物なのであるが、3~4cm位の金魚が、足湯の中を無数に泳いでおり、そこに足を入れると、金魚たちが足に吸い寄ってくる。人間の足のかすなどを食べているのだろうが、ちょこちょこ食らいつく感じが、くすぐったくもあり、気持ちよくもある。

 水温は35度位だろうか、長時間いても冷たさを感じないし、金魚もこれくらいの温度なら十分生きられるのだろう。

 足湯の料金は、NT80(約240円)、その近くには体長10cm位の魚がいる足湯もあったが、そんな大きな魚に足をつつかれる感覚はどうだろうなどと考えながら、わたしは40分位足を入れていた。

 遊楽客が多くカラオケのような音楽が流れている。聞きなれた歌声だと思っていたら、五木ひろしの声だった。何かのCDであろうが、日本のヒット曲を一人でカバーしている。印象に残っているのが、橋幸夫と吉永小百合のデュエットソング「いつでも夢を」だった。

 日本の歌がどれほど台湾の人々に親しまれているかは想像を超えるものがある。


礁渓温泉

2013年05月13日 | 温泉

  礁渓温泉は、台湾東北部、宜蘭市にある賑やかな温泉街だ。街の中心にある「湯圍溝温泉公園」は湧き出た湯が街中を流れ、その小さな湯川に沿って遊歩道が続き、温泉を楽しむ人々がゆっくり散歩をする。ところどころに足湯があり、そのそばには飲み物やフルーツのかき氷などを売る屋台がならび、日本の温泉街を思わせる。

  その温泉公園のなかにひと際目立つ大きな看板を掲げている温泉施設があるが、その看板には「日式裸湯」と書いてあった。この日帰り温泉は、水着で温泉を楽しむ台湾では珍しく,文字通り日本人のように裸で入る温泉なのだ。

 入浴料はNT100元(日本円300円位)、日本の地方の公共温泉施設位の料金だが、台湾の物価と比べると高い気がする。建物は男女別に分かれており、木造のモダンな銭湯という感じだ。入口の暖簾をくぐり、靴を下駄箱いれて、一歩足を踏み入れるとそこはもう脱衣場だった。衣類を入れる四角の棚がならび、壁には大きな鏡、番台がないことを除けば、日本の銭湯と変わることはない。

 ガラス戸の向こうには、大きな浴槽があり、みな裸で湯につかっている。もちろん、タオルを浴槽に入れるのが禁止であるのは、日本と同じだが、そこの人達は、タオルそのものを浴槽に持ち込まず、日本式の入浴ルールはかなり厳格に守られていた。彼等は手ぶらで大事なところも隠そうとはせず、湯船の周りを堂々と闊歩していた。洗い場には石鹸やシャンプーが置かれているが、タオルはないので、すべて手で洗っているようだった。

 湯は無色透明、日本で一般的なアルカリ単純泉だろうか。わたしはタオルを頭に載せて湯につかっていると、「日本人?}といって、人のよさそうな中年の男が話しかけてきた。彼は、北京語や日本語それに英語をとり混ぜて、いろいろな情報を教えてくれた。この温泉は宜蘭市営であること、新婚旅行で日本に行ったこと、、湯には水を加えていないこと、この温泉の近くには、雰囲気の良いクラブのような店があること、自分は郵便局長で、宜蘭市の第二支局にいるから、暇があったら遊びに来ないかなどと話してくれた。

 おかげで、退屈もせず、楽しい時を過ごせたわけだが、帰り際に郵便局長さんは近づいてきて、自分の名前をいってくれた。そういえば、わたし達は、初めての出会いではあるが、自己紹介もしていなかったのだ。彼の名前は、黄さん、宜蘭の郵便局にいると念を押していた。チャンスがあれば訪問したいと思った。

以上