林檎日記

わたしです

認知症

2006-03-29 20:03:54 | 認知症にまつわる話
 昨日、利用者Tさんの、息子さんの通夜だったんです。Tさんの、自慢の息子でね、大好きな息子だったんだけどね、、、。そんな大好きな息子がなくなったと知ったら、パニックに陥るかもしれないし、鬱になるかもしれないし、認知症も一気に進むかも知れないけど、「しばらく大変だと思うけど、自分の息子の死を知らないのもかわいそうだから、連れて行きたい」という、娘さんの希望で、昨日の夕方頃、お通夜に出かけました。で、夜中に戻ってくる予定で。
 大変になる覚悟はしていたんだけどね。今朝、出勤したら、どうも、普通なんだよね。どうも、忘れているっぽい。もう???あんなに大好きな息子なのに?
 なんかねー、かわいそうだなーと思って。多分、昨日のお通夜では、息子が死んだことはわかって、悲しんだと思うんだよねー。でも、忘れちゃうんだよ、認知症って。自分の大好きな大好きな息子が死んだことも忘れちゃうんだよー??!!それって、、、かわいそうだよねー、やっぱ。
 私達にとっては、よかったんだけどさー、大変なことにならなくて。本人にとっても、鬱になって、苦しい日々を送るよりは、忘れちゃったほうがよかったのかもしれないけど、、。、、、、。でも、やっぱ、私は、かわいそうだなー、って、思うんだよね。人間だもん。わかりたいよ、多分、悲しくても。
 だから、認知症って、悲しいなーって、思ったさ。

 でね、昨日からね、体験入居している人がいてね、初めての男性なんだけど。かわいー。おもしろいー。いや、本人は相当戸惑っていて、「まいったなー、こまったなー」と、ずっと言っているんだけど、、、。なんか、感じいいよ。私、すきなタイプの人間だ、多分。チャキチャキしてるんだよね、なんか。「江戸っ子ですか?」って聞いたら「チャキチャキの江戸っ子よ」だって。本当に、こんなに江戸っ子な人みたことないってくらいチャキチャキしていてね、面白い。本人は本当に真剣に話しているんだろうけれど、面白くて、私は随分笑ってしまったよ。「ちくしょー、せがれのやろう」ってだけで、だいぶん面白いんだよねー。いやー、笑った笑った

 さて、ターミナルケアに入っているHさんですが、もうね、もうね、かわいそうになってきた。昨日ねー、膣からの出血がすごくてねー、なんか、本当に体の中ボロボロなんだなって思ったら、なんかもう、これ以上生かしているのは、かわいそうだよ、、、。
 延命治療はしないとはいったものの、点滴はしているし、酸素もつけているし、薬も入れているから、ホーム長も「これじゃあ、延命だよね!?」って言ってた。ね。たぶん、もう、生きれない体なんだよ。これ以上、無理に生かしても、かわいそうだよー。あんなに血がでているんじゃ、苦しいよね、かわいそうだよね。なんか、早く死なせてあげたい、、、
 なんて思っているのですが、、、。
 「余命」って、どう判断するんだろう。何もケアしなくて余命一ヶ月なんだろうか、色々治療しても余命一ヶ月なんだろうか、治療しても治りようがないから余命一ヶ月なんだろうか。人間って、体はどういう状態で死ぬのが普通なんだろう。何もしなければ、あんなに出血する前に、亡くなっているよね、多分。だって、食べれないんだもん。でも、栄養不足、カロリー不足で亡くなるのもなんだから、点滴をやっているのだけれど。、、、点滴している事事態が、もう、内臓に負担なのかな?だから出血してるのかな?もしくは、酸素不足で亡くなるか、、、。それもなんだから、酸素つけてるんだけど、、、。酸素?呼吸器っていうのかな?でも、呼吸は自力だよ。普通の空気では酸素不足になるから、酸素を取り込みやすくしているだけだけど、、、。でも、やってなかったら、酸素不足で、脳死とかするのかもね、、、。「自然死」だったら、「何もやらない」って、わかるんだけど、「延命しない」って、その線の引き方がむずかしいね。私達は医者でもないし、家族でもないから、色々考えたところで、なにも言えないんだけどさ、、、。