絆の法則

澤谷 鑛

岩に咲く花(3)

2015-05-28 | 牽引の法則
                        岩崎 裕繁

そして2015年の元旦に、
「よし!」
自分が本当に好きなことをするために、10年計画を立てよう! そう思い、紙にラフを書き始めた。

10年後はこういうライフスタイルでいたいなぁ。こういう状態でいたいなぁ。
逆算で始めた。
50歳でこういう感じだから、45歳でこういう感じだな。それで、42歳の時にこれを始められるように準備しよう。42歳でのこれというのは、スピリチュアルなことにかかわり、ヒーリング・カウンセリング・コーチングの分野の仕事がしたい、ということだった。
でもそれにはお金も必要だから、地盤を創っておこう。そのためにお店をあと2店舗作って、3店舗は頑張って作ろう。そうすれば収入も安定するから、たくさんセミナーにもいけるし安心だ。

そして年明け初仕事。
今のお店で一緒に働いているスタッフが、独立したいからやめたいといってきた。
「え? 俺はいずれお前にお店任せるからっていったら、お前も了承してたじゃん?」
「すいません……岩さんが長い計画を立てるといっていたので、僕も自分の事いろいろ考えたら、やっぱり独立したくて……」
「仕方がないな。じゃあおれも計画練り直すよ」
少しがっくりきた僕は、どうしよう? とまた計画を見直した。

するとあることを思った。
ん? 俺が一番やりたいことって、よく考えたらこの42歳からすることだよな。じゃぁ、それまでの2年の店舗増やすってなんのため? そのほうが安定するから……あれ? 俺、安定って……ようは、やりたいことがあるけど、今やるのは、もしも失敗したら怖いから、失敗してもいいように、保険かけてるんじゃないのか? うまくいかなかったとしても、生活に困らないようにしておこうと。それってすでに最初から、恐れからはじめてるんじゃないのか? そんな恐れから入ってる時点ですでに、自分ではうまくいかないと決めつけてるんじゃないのか?
そう思い、あらためて、自分ができる、できない、自信ある、ないに関係なく、やりたいこと。42歳まで待つ必要ないじゃん。今からやればいいじゃん。

なにか腑に落ちた僕は、どうしょうかなぁと、なにげにネットサーフィンした。
すると、あるスピリチュアルリーダーの方の「ライフコーチング養成プログラム」受付中というところに行きついた。
これだ!
っと思ったけど、そのあと不安が押し寄せてきた。
俺にできるのか? そんな安い金額でもない。うまくいかなかったら、お前いい歳していつまでもなにやってるんだよ。いいかげん現実みろ。今やってることから逃げてるだけじゃん。ただ楽したいだけだろ。せっかくのいままでのキャリア、もったいないよ。……いろんな声が心から湧き上がる。

いままでの自分なら、すぐに申込みをしたであろうがすごく躊躇した。
そして躊躇するということは、俺はやりたい事じゃないはずだ。ほんとにやりたいならすぐに申し込むはずだ。そう思わせあきらめようとした。でも、そのことが頭から離れない。焦りも出てくる。
今回応募しなくて、もし次回がなかったら、俺はチャンスを逃がしたことになる。でも、焦りがあるということは、損したくないと思ってるからだ。やっぱりこれは、やりたい事じゃないはずだ。

もうどっちかわからなくなってきた。
そんなとき、以前から本を読むのが好きだけど、なにかヒントがないかといろいろ本を読んでいた。
そして思った。
こうやってヒントを探している人にとって、こんな本は本当にありがたいよな。一筋の光がみえるよな。

そういえば……僕が昔から、後輩や知人と話をしていて、ただ一緒に共感したり、相手がなにかに悩んでいて、話をすることでその人に光が見えた時などうれしく思えた。
以前後輩が、自分は岩さんと出会えたおかげで今がある、と言ってくれたときもあった。
面接などで悩んでいる子がいれば、なにか気づけば励まして、相手が笑顔になるとそれがうれしかった。なにより自分が話していて楽しかった。

話しをしたいと言ってくれる人がいて、僕も人に勇気や光を与えたいなって思う。そんなこと言ってくれる人が少なからずいる。そして、それをしたい自分がいる。
やっぱり俺は、そういうことにかかわれることがしたい!

そう思えたとき、申込みをした。
半年間学んでそういう世界で生きると決めた。それと同時に今運営しているお店も売りにだした。
まだ1年もたってないきれいなお店なので少し高額。
今までの経験上、早めに売りに出さないと売れないよなって思い、夏くらいに売れたらうれしいなぁと思っていた。
すると、今はじめている「コーチング養成プログラム」を受けに東京に行く前に、買いたいという人が現れた。さすがにこんなに早くは予想してなかったから、びっくりしたけど、僕は、自分が進んでいるのは間違いなくいい方向なんだ、と感じることができた。

それでも、これまでのお店の売買を繰り返してきたことや、返済のために懐事情はいいわけじゃなく、小さい時の家庭の経済事情や破産の経験もあるから、お金に不安もある。

養成プログラムが始まるまでにいろいろと深めていこう。
そんなことを考えながら、いろいろと読書をしていた矢先、心屋仁之助さんの新刊『一生お金に困らない生き方』(PHP研究所)が発行されるのを知って、すぐさま読んでみた。
目からうろこな話が続き、僕もお金の前提を変えようって思えた。そして読むにつれて、目からもう一枚うろこがおちた。

え?
「澤谷……鑛?」
あれ?
……澤谷先生!
澤谷先生が心屋さんに話された釈迦の托鉢の指導のことが出ていた。

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