さとみん絵本の世界

さとみんおすすめの絵本や本(児童書が主)と、うずまいている日々の迷いや気づき!!

おやすみなさいフランシス

2006-01-16 | 子どもと読んだ本
親になって大変な仕事のひとつに「寝かしつけ」があります
別にほっといて 寝るまで待とうわが子ども でもいいのですが
小さい子にはそうはいきません。
寝る前の儀式なるものが多少どの家庭にでもあるのでは、と思います

この本は外国の家庭であることがひと目でわかります
こんな小さい子なのにひとりで寝ています
 
初めてこれを読んだときは
なんてけなげな子だろうとかわいそうな気もしました

聞いていた子どもも
ひとりで寝てえらいね、と言っていました

おやすみのキッスをしてもなかなか寝られないフランシスは
おとうさんにおんぶ(piggy back)してもらったり
あいうえおのうた(alphabet)をつくったりします

ガウンがおおおとこ(giants)に見えたり天井のひびから何かでてくる気がしたり
(Maybe something will come out of that crack)
何かがカーテンをゆらしているとかんじたりする
(Maybe there is SOMETHING waiting ,very soft and quiet)

そんな子ども時代を思い出すとドキドキします

また親の立場に立ってみると、
子どもの寝たあとでテレビを見ながらケーキを食べる幸せも納得します
でもこの親はフランシスにケーキをひとくちあげるのです、怒らずに
スゴイなー

でもさすがのお父さんも
いいかげんにしてくれよ~
という目でみている絵はなんか笑ってしまいます

とにかくフランシスのかわいいようすはたまりません!  

日本語版は2色刷りですが、洋書版はカラーでとってもきれいです! 


ラッセル・ホーバン:作/ ガース・ウィリアムズ:絵
  松岡 享子:訳      福音館

シュレッダーで日記を・・・・あぁ

2006-01-16 | 折り返した人生!
衝撃的なタイトル!
でもご安心を!
決して何か特別な事件があったわけでも感情的になったわけでもありません

ただ日記をシュレッダーにかけて「さよなら~わたしの高校生-さよなら~わたしの青春!」としただけ

思い起こせば小学3年生。その頃から「日記」を書くことを覚え、かれこれ○十年
今じゃ「ブログ」などという公開日記が流行るご時世。
パソコンコンプレックスの私もブログで日記を書いてしまう今日この頃・・・
私も成長しました

ブログ日記は「わたくし日記」とは違う。よおおくわかっています、たぶん・・

わたくし日記はひたすら自分の内部に向かっています。でもブログは内部に向かうこと+外部とのつながりや発信、交信という広がりがあります。
たとえ書き込みがなくとも気持ちは他者と共にあります。

あの「青い時代」の日記を少し読みつつ手回しシュレッダーにかける作業
折り返し人生には不可欠です。
忘れていた人の名前も自己嫌悪の日々も血文字もさよなら~

夕あかりの国

2006-01-16 | 読んでみて!
足の不自由な男の子が
山高ぼうしをかぶった小さな不思議なおじさんと
夕ぐれの空をとびます

もう二度と歩くことはできないと知ってしまいました

「ぼくは、どこへもいけないんです。足がわるいから」
「そんなこと、へいきだよ。夕あかりの国では、なんでもないんだ」

夕あかりの国で出会うものたちはもうこの世にいない人たち
夕あかりの国ではなんでもできる
おいしいキャンデーの木で好きなのを食べたり
電車やバスを運転したりショベルカーを操作してみたり

この絵本を読みながら、「銀河鉄道の夜」を思い起こしました
この本を読みながら「マリアンヌの夢」を思い起こしました

夕あかりの国は「ないないの国」ともよばれている
原書ではなんと書いてあるのか気になります

夕方、だんだん暗くなって部屋の「色」がなくなってくるころは
本当に不思議な時間
私もわざと電灯を点けずにいることがよくあります
夕方の空の色とその世界にとけこんでいってしまいそうです

作者は「長くつ下のピッピ」や「やかまし村のこどもたち」のリンドグレーン!!!


  アストリッド・リンドグレーン:作
  マリット・テルンクヴィスト:絵
  石井登志子:訳           徳間書店