さとみん絵本の世界

さとみんおすすめの絵本や本(児童書が主)と、うずまいている日々の迷いや気づき!!

おじいちゃんがおばけになったわけ

2006-11-29 | 子どもと読んだ本
なかよしだったじいじが死んじゃった
あの世に行くまでのたのしい時間?!

key word・・・死ぬこと じいじのわすれもの いきてる


だいすきなおじいちゃんが死んでしまった。
ママは天使になるといい、パパは土になるという。
でも
夜エリックの前にあらわれたじいじは
いつもとおなじかっこうをしている
生きていたときと同じように
ふたりではしゃいじゃう

かべを通り抜けられるおばけワザやおばけ声は
エリックをよろこばせる

生きていたときのふたりの思い出の回想も
しめっぽくなくて
すごく自然
こんな「死」の受け止め方ができたら
しあわせだな

エリックの無邪気なこどもらしい顔と
所在なさげなおじちゃんのようすは
おとなとこども、という関係より
なかよしなふたり
という関係

さすがデンマークの絵本!って思う


  キム・フォップス・オーカソン/文 エヴァ・エリクソン/絵
  菱木晃子/訳

雲の彫刻

2006-11-28 | うずまきな日々
すごかった
美しかった
天使やどうぶつ、たてものなど
雲で空に彫刻
もくもくの雲が
まるで彫刻のように
空に陳列されている
でも誰ーれも気づかない

みてみて!
わたしは1歳になるかならないかの
我が子をだいて
ビルの屋上へと昇っていった
下がみえないくらい高い屋上

ほかの人はわからないんだね
でもいいよ
みてよ
こんなすごいことあるんだね
天使の像があんなにやさしい
女神さまもいる

あれ、屋上にちゃあんと
彫刻家がいるじゃない
知らなかった
こんなところで
みんなに知られずに
ステキな仕事してるんだね


楽しかったー
わすれられない


この日のわたしの
 ゆ・め
でした
        

ん?なんだかいいにおい

2006-11-25 | うずまきな日々
くたくたになって仕事から帰ると

ん?なんだかいいにおいがする

まさか

うっそーーーー

我が子三人がにこにこしてこっちみてる

しかもそれぞれ手を動かしながら

 おふろ入る?

 ごはんもうすぐ炊けるよ

なんて言う

台所は食器がかたしてあって

おなべにはおいしそうな

クリームシチュウ!!!

洗濯も干していて

アイロンがけも終わっている

  おっどろいた

  うれしかった

  うれしすぎて涙が出そうになった


こどもって大変だけど

こういう思いがけない事があると

やっぱ産んでよかったかなーなんて単純に思う



男の子女の子に関係なく

「生活をすることを大事にすること

 生活はサヴァイヴァルを学ぶこと」

というのが私の「子育て&人が育つため」の信念なので

また、たびたびやってもらいたい!

 

 ありがとー!  サンキュウ!!  

エヴァ ~ 花の国

2006-11-11 | 読んでみて!
 わたしのいる場所への旅

key word・・・生きるまなざし 孤独 みなしご

 十歳のエヴァは、両親が死んでしまってからは
 モーリスさんにひきとられ
 夜に花売りをして生きています

 子どもの寝静まっている夜中に
 生きるべくサヴァイバルを
 たくましくみにつけたエヴァ
 しかし
 その姿は哀れなものではない
 エヴァのまなざしは
 本当のひかりの世界をみている

 現実と折り合いをつけて生きていくことは
 なかなかむずかしい
 夢を忘れるか
 現実を捨てるかの
 どちらかになってしまう恐れもある

 エヴァは
 モーリスさんがもう帰ってこないと
 わかってからは
 自分をしばっていた暗やみの世界から
 野の花があるひかりの世界へと
 自分の足で 
 もう一回
 生きていこうとした


 けなげなエヴァのすがたに
 とても励まされる
 深くてかなしい絵本である

 何度も何度も読み返すと
 そのたびに
 いろいろなことに気づく



 
 
 1980年代に「エレンディラ」ガルシア・マルケス/作
 という映画を観ましたが
 その印象とものすごくダブってしまいました・・・



  ラスカル/作  ルイ・ジョス/絵
  山田兼士/訳   セーラー出版

ゴールディーのお人形

2006-11-03 | 読んでみて!
 ひたむきに自分を何かにささげる
key word・・・木の人形づくり こだわり 出会い 中国製の陶器のランプ


   
両親がいなくなってからひとりぼっちになった女の子は
木の人形作りを続けます
森で拾った気に入った木でないと
人形を作る気になりません
生きているかんじがしないからです

こころを込めて一体一体をつくりあげます

あるお店で自分のつくった人形を
大事にかかえている子どもをみかけたとき
ただ黙ってうれしそうにみていたゴールディー
そんな気持ち、わかる気がします
あえて自分を名乗らないことは
本当に人形に気持ちをこめて作っているからでしょう

そんなゴールディーはある日
時代も国も越えて自分と同じような「たましい」に出会います
こころがひとめぼれしてしまったのです

中国製の陶器のランプ

それをつくったたましいと夢で出会います


(一時はあまりに高価なものを買ってしまい
自分を恥じ、後悔してしまうのですが・・・)


ゴフスタインはあとがきでいいます
 人生において価値のあることは、
 そして本当にしあわせなことは、
 仕事をすることであり、
 もし何かひたむきに自分を奉げるものがなければ
 その人生はつまらない・・・


 私が本の中で表現したいと思っていることは
 自分が信じるすばらしいなにかを作り出すために
 黙々と働く人の美しさと尊さでです




 
  M.B.ゴフスタイン/作  末盛千枝子/訳
  すえもりブックス

うちの梅酒

2006-11-01 | うずまきな日々
今年は夏前に
うめシロップと梅酒をつくった
つくったといっても超簡単!
買ってきた青梅を洗って
乾いたらヘソをとって
切れ目をいれて
順番に材料をホイホイと
保存ビンにいれていくのだ

そ・れ・と
おいしくなるように
魔法の呪文を唱えます!!

あとは「じかん」がおいしさを作り出していきます
熟成っていうのかね

いま
我が家の長男がこの梅酒を気に入っていて
よく飲んでいます!
まだ未成年なので
いちを私も親としての建て前として
ダメヨ~、ちょっとにしておきなさい
 (ちょっとはOKだよねー)
などと言っていますが

‘うちのがいちばんおいしいねー‘
なんて言われると
‘そうぉ?‘
と、うれしくなる

梅シロップも作ったが
とっくになくなっている
残ったうまみたっぷりの梅で
梅のおかしでも作ろうか・・・・


エレーナのセレナーデ

2006-11-01 | 読んでみて!
ガラス吹きの名人になるの!
    私にしかできない夢のメロディー

key word・・・メキシコ 太陽のような女の子 ジェンダー 夢にむかって生きる


エレーナはおとうさんみたいにガラス吹きになりたいと思った
でも
まだ小さすぎるとか
女の子だからダメだ
と言われてしまう(ふんっ)
エレーナは男の子に変身して
修行の旅にでかける(よっし!)
旅ではロバやミチバシリという鳥にであったり
コヨーテやふくろう、こうもりなどに
ステキなメロディーを聞かせてあげたりした

そしてガラス職人たちのところで
旅の夢がつまったエレーナのガラス吹きで
びっくりすることがおこる!
エレーナの夢は少しずつ現実となって
まわりのひとたちにも
みえてくるのだ
よろこびとして感じられてくるのだ



いつまでも
こころのなかに
エレーナがいますように!!


 キャンベル・ギースリン/文  アナ・ファン/絵
 小島希里/訳  BL出版