セーラの独り言2

お年寄りの独り言・・・・

緑あふれるこの季節に

2018-05-09 | 日記
 五月の木々の緑が若々しく溌溂としているのを見るにつけ、元気のもとを
戴いているように思うこの頃です。
ケヤキ並木の葉はもう空を蔽い始めている。メタセコイヤの木々も空に向って
真っ直ぐにすくっと立っている。銀杏の並木も一本一本三角形に刈り込まれ
お行儀よく並んでいる。これらの並木道を歩む時、若者達の進む道も真っ直ぐで
あって欲しいと切に願うのである。
都会の街中から離れた木々の葉は幸せそうに日の光を浴びて輝いている。
しかし、街中の木々の緑はどうであろう。
一日中、ひっきりなしに走る自動車の排気ガスにまみれたその木々の緑は
息苦しそう。
いろいろ困難な状況のもとにあえぎあえぎ順応しながら、けなげに生きようと
している姿に「生きることは何か」ということを私たちに問いかけているように
思える。
木々はしっかりと根を張り土を固めちょっとやさっとの大雨、大風にも耐えられる
ような役目をもっているはずである。昔の人の知恵はすごいものを持っている。
防波堤がわりに堤に桜を植えたり、松を植えたりして人びとが花見や物見よさんを
しながら、歩き回ると土は踏むことによって強い固い地盤が造られてきたはずである。
 人間は欲を満たすのに宅地を造る目的のために何年もかかり大きく育った木々を
いとも簡単に伐採し、山を切り崩すという愚かな行為をしている。
人間はしてはいけないことを沢山している。
 昨年も今年も大雨、大風で木々は根こそぎはぎとられ崩れていくさまを観ていて
胸が痛んだ。
つやつやとした緑の葉も根も泥まみれになり激しい濁流の中に流れていった。
なんと悲しい光景だったであろう。
育った木々を伐採する一方、こつこつと額に汗して植樹している人々がいる。
この方たちの植えた木々が一日も早く大きくたくましく育ってと願った。
緑あふれる季節にこんなことを心の片隅でひとり思ったことでした。