気の狂ったような猛暑が続いた夏がようやく過ぎ去ったようです。
湿気を含んだ風は肌をねっとりとベタベタにし、かえって暑苦しさをまし、
涼しくも爽やかさも少しも感じられない夏の風。
ここ数日、窓から吹き込んでくる乾いた風はサラサラとなんと爽やかで
心地よく肌に感じられることか、まさに秋の風。
人の心を落ち着かせ、しみじみ物思う秋がようやくやって来た。
季節に先がけて咲き始めた萩の花の赤紫が美しい。
つゆ草の瑠璃色が周りの草むらの中に目を惹き、一段と美しい。
桔梗、コスモス、女郎花、吾亦紅、撫子、すすき、竜胆、そして月見草など
秋の草花はどこかはかなげで抒情的、感傷的風情を漂わせて咲いている。
秋の草花を見かけた時、たまらなく故郷を思い出し涙するお人もあろう。
わたしは萩をみては父を思い、紫色の花を見ては母に思いを寄せる。
私の心に秋の風が密やかに優しく忍び込み、、秋の草花に目をやると
いつもより深く父母を恋しいと思うのである。
そう、私はいつもこの時季になるとオセンチなオールド乙女になるのです。
思い浮かぶのは竹久夢二の「宵待草」の絵と歌。
「宵待草」 竹下夢二・作詞 多忠亮・作曲
♪ 待てど暮らせど来ぬ人を
宵待草のやるせなさ
こよひは月も出ぬそうな♪
手には宵待草(月見草)を持ち、左手で顔を覆い、いまにも崩れ落ちそうな
華奢な女人。この絵をみていると、哀切をおびた調べが自然と口を衝いて出て、
恋しい人を待ちわびる切ない女の心情がより深く私の心に伝わって来る。
紅いショールは愛の証しなのでしょか。
待ち人は果たしてきたのであろうか、などとあれこれ想像した若い日があった。
秋の草花の持つもの寂しさは夢二の描くはかなげの女性象とぴったりと
相重なって見えてくる。
もう一曲私の好きな秋の歌。
「月見草の花」 山川清・作詞 山本雅之・作曲
♪はるかに海の見える丘
月のしずくをすって咲く
夢のお花の月見草
花咲く丘よなつかしの♪
童謡の歌詞には季節の状景が見事に表現されている。
この秋は秋の童謡、唱歌を探して歌ってみようと思います。
小さい秋みつけた・虫の声・紅葉・赤とんぼ・故郷の空・野菊・
どんぐりころころ・里の秋・夕焼け小焼けなどちょっと思い浮かべても
たくさん思いだしました。
湿気を含んだ風は肌をねっとりとベタベタにし、かえって暑苦しさをまし、
涼しくも爽やかさも少しも感じられない夏の風。
ここ数日、窓から吹き込んでくる乾いた風はサラサラとなんと爽やかで
心地よく肌に感じられることか、まさに秋の風。
人の心を落ち着かせ、しみじみ物思う秋がようやくやって来た。
季節に先がけて咲き始めた萩の花の赤紫が美しい。
つゆ草の瑠璃色が周りの草むらの中に目を惹き、一段と美しい。
桔梗、コスモス、女郎花、吾亦紅、撫子、すすき、竜胆、そして月見草など
秋の草花はどこかはかなげで抒情的、感傷的風情を漂わせて咲いている。
秋の草花を見かけた時、たまらなく故郷を思い出し涙するお人もあろう。
わたしは萩をみては父を思い、紫色の花を見ては母に思いを寄せる。
私の心に秋の風が密やかに優しく忍び込み、、秋の草花に目をやると
いつもより深く父母を恋しいと思うのである。
そう、私はいつもこの時季になるとオセンチなオールド乙女になるのです。
思い浮かぶのは竹久夢二の「宵待草」の絵と歌。
「宵待草」 竹下夢二・作詞 多忠亮・作曲
♪ 待てど暮らせど来ぬ人を
宵待草のやるせなさ
こよひは月も出ぬそうな♪
手には宵待草(月見草)を持ち、左手で顔を覆い、いまにも崩れ落ちそうな
華奢な女人。この絵をみていると、哀切をおびた調べが自然と口を衝いて出て、
恋しい人を待ちわびる切ない女の心情がより深く私の心に伝わって来る。
紅いショールは愛の証しなのでしょか。
待ち人は果たしてきたのであろうか、などとあれこれ想像した若い日があった。
秋の草花の持つもの寂しさは夢二の描くはかなげの女性象とぴったりと
相重なって見えてくる。
もう一曲私の好きな秋の歌。
「月見草の花」 山川清・作詞 山本雅之・作曲
♪はるかに海の見える丘
月のしずくをすって咲く
夢のお花の月見草
花咲く丘よなつかしの♪
童謡の歌詞には季節の状景が見事に表現されている。
この秋は秋の童謡、唱歌を探して歌ってみようと思います。
小さい秋みつけた・虫の声・紅葉・赤とんぼ・故郷の空・野菊・
どんぐりころころ・里の秋・夕焼け小焼けなどちょっと思い浮かべても
たくさん思いだしました。