仙台では、この冬35㎝の降雪量に見舞われた。これは、78年ぶりの記録で
あったと、二月十日の新聞に掲載されていた。
あの日の夜、暖かな家の中から窓越しに深々と降りしきる雪を見ていた。
明日の朝の雪よけの大変さも、足元のすべりのことも、また、大雪がもたらす
雪害のことにも思いを致すこともなく、ただ雪の降るのを見ていた。
深く静まりかえった暗闇の中に点る家々の窓の灯りが雪の中に美しい。
翌朝、窓を開けてみると夕べからの雪はまだ降りやまず一面真っ白な銀世界。
家々の屋根にこんもりと積もった雪、車を丸ごと覆っている雪、綿帽子をかぶった
樹木の枝が重たげに垂れている。
それは、生まれ故郷の冬の風景を懐かしく映し出している。
雪国では長い長い間、雪に埋もれる季節を元気づけるような行事が沢山ある。
札幌の雪まつり、旭川の氷まつり、網走の流氷まつり、山形の樹氷見物などなど、
この時季、雪国各地で開催されている。
私には雪とともに過ごした楽しい思い出が数々ある。そんな思いでの一つが
スキー遠足。山の上から先生がみかんをまく。いっせいに生徒達が滑り降りながら
みかんを拾う。楽しかった。お昼には冷たくなったおむすびを頬張る。
母の作ったおむすびの中味は梅干しとチーズを一緒ににぎったもので、チーズは
雪山での元気のもとよ、と言っていた。そのとおり、私は転んでも、転んでも
雪まみれになって滑ったものでした。
こんな詩を見つけました。
❄雪の手紙❄ 西條八十
さらさらさらと 巻いてゆく 雪の手紙の長いこと
夜ふけの窓の 玻璃(がらす)ごし 甜菜畠(あまなばたけ)も 丘の木も
星もかくして 白々と 家のまわりを 巻いてゆく
誰に宛てての たよりやら 雪の手紙の 長いこと
なんと穏やかな雪のお手紙でしょう。
ほどほどに降る雪は私の心をほんわかと和ませてくれるのです。
あったと、二月十日の新聞に掲載されていた。
あの日の夜、暖かな家の中から窓越しに深々と降りしきる雪を見ていた。
明日の朝の雪よけの大変さも、足元のすべりのことも、また、大雪がもたらす
雪害のことにも思いを致すこともなく、ただ雪の降るのを見ていた。
深く静まりかえった暗闇の中に点る家々の窓の灯りが雪の中に美しい。
翌朝、窓を開けてみると夕べからの雪はまだ降りやまず一面真っ白な銀世界。
家々の屋根にこんもりと積もった雪、車を丸ごと覆っている雪、綿帽子をかぶった
樹木の枝が重たげに垂れている。
それは、生まれ故郷の冬の風景を懐かしく映し出している。
雪国では長い長い間、雪に埋もれる季節を元気づけるような行事が沢山ある。
札幌の雪まつり、旭川の氷まつり、網走の流氷まつり、山形の樹氷見物などなど、
この時季、雪国各地で開催されている。
私には雪とともに過ごした楽しい思い出が数々ある。そんな思いでの一つが
スキー遠足。山の上から先生がみかんをまく。いっせいに生徒達が滑り降りながら
みかんを拾う。楽しかった。お昼には冷たくなったおむすびを頬張る。
母の作ったおむすびの中味は梅干しとチーズを一緒ににぎったもので、チーズは
雪山での元気のもとよ、と言っていた。そのとおり、私は転んでも、転んでも
雪まみれになって滑ったものでした。
こんな詩を見つけました。
❄雪の手紙❄ 西條八十
さらさらさらと 巻いてゆく 雪の手紙の長いこと
夜ふけの窓の 玻璃(がらす)ごし 甜菜畠(あまなばたけ)も 丘の木も
星もかくして 白々と 家のまわりを 巻いてゆく
誰に宛てての たよりやら 雪の手紙の 長いこと
なんと穏やかな雪のお手紙でしょう。
ほどほどに降る雪は私の心をほんわかと和ませてくれるのです。