Carpe Diem

シンシナティ大学で都市計画を勉強していた、ある大学院生の物語。現在はマンハッタンで就活。

Cincinnatiという街

2011-10-29 21:29:57 | daily life


Cincinnatiは日本人にはあまり馴染みのない名前かもしれない。
僕も今の大学に入るまではまるで聞いたことのない名前だった。

しかしアメリカではシンシナティと言えば大都市、少なくとも中都市呼とばれる。
シンシナティの南にはオハイオ州とケンタッキー州を隔てて流れるオハイオ川が位置し、
以前の重工業で栄えたシンシナティにはなくてはならない存在だった。
そのため日本でも有名なP&G(プロテクター&ギャンブル社)もここに本社を構えている。

そして最も人口の多かった時期には50万人もの人々がこの街を行き来していた。
その優雅な街並みからシンシナティは"Queen's Town"と呼ばれ親しまれている。
しかしその後の重工業の衰退に伴って街も次第に衰退していき、今は人口は30万人ほどになった。
その証拠に繁華街にはいたる所に空き店舗が見受けられる。
まるで過去の栄華がどこかに消えてしまったように、週末のダウンタウンでさえものさびしい。

上海などの成長する都市がある一方で、衰退していく都市があるという厳しい現実を突きつけられた。
日本でも東京や名古屋、大阪などの大都市の人口は増加していく一方で、中小の都市では
人口は減少していくということを大野氏の「シュリンキング・ジャパン」で読んだことがある。
シンシナティなどの都市の衰退のプロセスをどううまくデザイン出来るかどうかも、
僕たち都市計画に携わる人たちの仕事なのだということを繁華街を歩きながらふと感じた。


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