Carpe Diem

シンシナティ大学で都市計画を勉強していた、ある大学院生の物語。現在はマンハッタンで就活。

日本は60歳?!

2011-08-26 18:56:36 | trip, event
「大災害を克服し、未来の建築・都市へ」という講演会に参加してきた。

そこでは多くの専門家の今回の震災に対する見識の広さや行動力に何度も驚かされた。なかでも特に僕にとって印象的だったのは2つある。伊東さんの行動力と日本の将来性についてだ。

まず伊東さんだが、震災の発生直後から被害を受けた自分の代表作でもあるせんだいメディアテークで営業が再開するまで閉じこもって尽力していたそうだ。その後、日本の代表的な建築家である隈さん、妹島さん、山本さん、内藤さんとKISYN(帰心)の会を設立し、建築家同士で話し合いながら被災地で何ができるかを模索している。また被災地の仮設住宅では被災者同士がコミュニケーションをとる場所として不十分だからということで、自ら「みんなの家」という被災者がふと訪れて会話をできる建物を設計した。また東北大の小野田先生が中心となって立ち上げた「アーキエイド」を通して、岩手県釜石市の復興計画にも取り掛かっている。伊東さんの主な震災支援活動を書き出しただけでこれほどにものぼる。僕が本当に驚かされたのは、伊東さんが震災の支援を一人の建築家として何ができるかと真摯に考えたことと、それを実行に移していく行動力だ。

そしてもう一つ強く感銘を受けたのは講演会の最後に一人ひとりから今後の日本や建築、専門家のあり方などのアドバイスの内容だ。というのは、震災を取り扱った記事の内容の多くは「この逆境を乗り越えて、世界に日本のすごさを発信しよう」というのが主だった(少なくとも僕が読んだ記事に関しては)。それに対して、この講演会で出た意見は「日本は人間にするともう50、60歳なのだから、今回の震災はこれからおとずれる終焉を見つめるいいチャンスだ。」「今回の震災で日本の経済構造の問題が明らかになった。でもその問題は解決に向かっていない。」「急激な人口の減少が災害によって突きつけられ、そこで将来の人口収縮した日本を見据えて設計できるチャンス。」といったことが挙げられた。これは以前の、ここから立ち直ればまた高度経済成長のような日本が復活するかもしれないという淡い幻想をいとも簡単に打ち崩した。もういくら頑張っても高度経済成長期のような、若々しいエネルギーの満ちた日本にはならないことが今回参加したパネリストの共通の認識だったようにさえ思えた。

今回の講演会では伊東さんをはじめとする各分野の専門家の震災に対する意識の高さと、僕の震災当事者として何かしようという意識の低さが浮き彫りになった。また日本のこれからどのような変化を遂げていくのかという予測も聴くことができた。これからは震災に対してできることを探りつつ、日本の将来を見守っていきたい。


 ←面白かったら、クリックをお願いします!

町に出よ

2011-08-24 11:45:01 | trip, event
8月23日に、街を歩きをする意義をもう一度考え直してみた。

日本建築学会大会の講演会「街を歩くことから始まる建築、都市の読み解きと未来への構想」に参加したことがきっかけとなった。このパネリストは薮野健さん、中谷正人さん、藤村龍至さん、そして司会は小笠原伸さんだ。それぞれが独自の視点から街歩きについて論じていた。参考として講義の中継「ツイート#aijaruki

特に大きな論点となったのは最近は以前に比べて街を歩かなくなった、ということだ。学生は家と学校とバイト先を日々往復するだけ。また海外旅行に行く人も減ったなどなど。これにはコンピューターの発達が関係していると藤村氏は言う。google mapなどのITの発達により、お金や時間をかけてその場所に行かなくなっても良くなったと。もちろん現在の日本の経済状況も大きく関係するはずだがそこは省略されていた。

でも僕はITがいくら発達しても街を歩くことはそれ自体に価値があるのではないかと考えている。ひとくちに街を歩くといっても一人ひとりで楽しみ方や方法はきっと異なるはずだ。上海にいた時はガイドマップを調べて有名なお店に行ってみたり、逆に何の目的もなくぶらぶらと歩き回ったりと。どちらも違った楽しみがあって新鮮だった。ただ建築や都市計画を学んでいるというのもあって、一番楽しいと思える方法は事前に行く場所の知識をつけてから行くのではないかと思う。

例えば僕は卒論で扱っていた横浜中華街を例にすると
「中華街大通りは2000年以降新らしく整備された。」
「中華街の中には9つの門が存在する。」

などの知識があると、じゃあ「他の通りと中華街大通りとでは何が違うんだろう?」とか「9つの門はどこにあって、デザインはどうだろう?」といった問題意識をもって行けるのでさらに別の発見ができる。またガイドブックやウェブではその街のことを視覚でしか捉えられないのに対して、街歩きでは五感で捉えることができ、視覚からの情報だけでは得られない発見や驚きが待ち受けている。その一つ一つの発見や驚きを積み重ねていくことでより街を歩くことが楽しくなるはずだ。

もしそのことがガイドブックの作成だったり、街づくりにかかわるといった仕事で活かせるなら、それも大きな楽しみになるのではないだろうか。


 ←面白かったら、クリックをお願いします!

2人からのメッセージ

2011-08-18 18:02:52 | daily life
今まで多くの人たちから思想や行動への影響を受けた。
それが家族だったり、親戚だったり、先生だったり、友達だったりと。
また小学校、中学校、高校、大学など様々な時期に。
昨日の夜は大学時代に僕に大きな影響を与えた2人に久しぶりに再会した。
2人に始めて会ったのはニュージーランドで1ヶ月間勉強していた頃のことだ。

一人目は1年のアメリカ留学を経て、北大で学んでるマナブ。
彼は勉強がよくでき、さらに色々な活動に積極的に参加してしている。
また他人に対する優しさがあり、みんなから好かれている。
二人目は現在は丸の内の商社で勤務しているタケ。
彼は人付き合いが上手で、彼の言葉には説得力があり、つい納得してしまう。
NZでは彼の周りに多くの友達が集まっていた。

僕は自分では保守的でずっと一つのことだけに集中しまい、
他のことをあまりやろうとはしない。
大学入学前から留学をしようと考えていたから頭の中に
「留学= GPA3.0以上= ひたすら勉強」のような構図ができてしまい、
ほぼ毎日図書館とかで授業の準備をしていた。
そして大学生活を留学するためだけの準備期間として捉えてしまい、
その2度と戻ってこない貴重な時間を楽しむのを怠ってしまった。

その2人はとても良い刺激を与えてくれた。
マナブからは "study hard, play hard"のスタイルを教えてもらった。
彼にとってはよい成績を取るのは当たり前で、
サークルやバイトもやり、マラソンや映画鑑賞など本当に広い。
タケからは今を一生懸命、楽しく生きるためのアドバイスをもらった。
彼は23歳といった脂ののりきった時期は1度しかないんだということを力説し、
いまは全てのことに思いっきりできるいい時期なんだと。

アメリカでの留学生活では大学の時より少ない時間で勉強の成果をあげ、
大学で遊べなかった分まで取り返すぐらい様々なことにチャレンジしたい。
ある英会話の広告にも
「私の人生が映画よりもつまらないなんて、そんなの許せない」って、あるしね。


 ←面白かったら、クリックをお願いします!







mt.fuji登頂記

2011-08-13 23:46:03 | trip, event
-友達と富士山に登ったときのお話-



僕たち19:30ごろに5合目から上り始めた。

順調に6合目、7合目と進んだ。

大体1時間半ごとに1合ずつ進んだかな。

でも8合目からは流れが変わった。

高山病と、人ごみによって。

頂上に着いたのは日の出のぎりぎり20分前、4:30。









日の出を頂上で見れて、本当に良かった。。。



あまりにも大きい噴火口にも感動。



周りは雲で囲まれて、まるで天国のよう。

ただ下りは結構大変。。。


追記)

上の写真のうち3枚は友人Sから提供です。Thanks!!

富士山登頂についてもっと知りたい人は
ブログ「UBC Planing留学記」の2009年8月も参考にして下さい!!


 ←面白かったら、クリックをお願いします!






留学準備 #3

2011-08-10 12:23:34 | study abroad
大学院の結果を発表すると言ってから、もう3ヶ月以上、、、
遅くなりましたが、受験した大学院とその合否を発表します!


■合否(月日は通知のきた日、○は合格)

2/12 The State University of New York, University at Buffalo

3/02 Cornell University

3/04 Rutgers, The State University of New Jersey

3/08 University of Illinois Urbana-Champaign

3/13 University of Cincinnati 

3/15 University of Illinois at Chicago

3/18 Iowa State University 

4/20 University of North Calorina Chapel Hill


■補足

1.日程

大学院の結果はだいたい3月に通知される。
SUNYは早かったのはSUNYは願書の締め切りが3月だったのに、
その2ヶ月前には既に出していたので、
他の応募者がいなくてすぐに返答が来たのだと考えられる。
またUNCが遅かった理由は知人のアメリカで教授をしている人が言うには、
補欠で合格させるかどうかを決めていたのでということらしい。


2.合否とTOEFL

アメリカ大学院の合否はTOEFL、GRE、GPA、エッセー、推薦状など
多くの資料から総合的に判断される(と書籍やHPに書いてある)。
しかし僕はTOEFLの結果が特に大きな比重を占めているのではないかと思う。

今回合格した大学でTOEFLの基準を満たしていないものはない。
つまりTOEFLの最低点に1点でも足りないものは全て落とされた。
僕のTOEFL-iBTのスコアは
R23 L26 W22 L19 (TOTAL90)
それに対して不合格だったCornell, Rutgers, UICでは
他のセクションのスコアは達成したが、
Speakingがそれぞれ3点、4点、1点と足りなかった。(大学のリンク参照)

またTOEFLのスコアさえ十分ならUNCのような名門でも
合格する可能性は十分にあるということだ。


■補足2

アメリカ大学院留学の情報源としてぜひ参考に!

あるらのアメリカ大学院留学記


 ←面白かったら、クリックをお願いします!