Carpe Diem

シンシナティ大学で都市計画を勉強していた、ある大学院生の物語。現在はマンハッタンで就活。

面白さ。

2013-08-22 16:38:44 | daily life
一ヶ月間のインターンシップ、最初は回り道のような気がした、
でもそれを通して少し仕事の面白さというのが分かった気がする。

1ヶ月の間に2件の小さなプロジェクトを任されて、研修というのは全くなく、
全部自分でどうにかできる限りのことをしようと模索していていた。
一件は地元のレストラン&バーの内装と外装のデザインで、
主に僕は店長の話を聞いてそれで自分なりの案をgoogle sketchupとvrayを使って、
いくつかのアイデアを実際に見えるようにvisualizationするのが仕事だった。
もう一件は昔の銀行をレストランと住宅に転用するために2階部分の防火用の
対策としてどういう方法があるかということを調べろといったものだった。
結果としては最初の一件は満足してもらえ、もう一件はあまりいい成果は出せなかった。

その満足してもらえたのとしてもらえなかったのは知識や技術もあるけど、
やっぱりモチベーションが大きな違いだっただと思う。
バーの方のオーナーがどう自分の店を変えたいかという強いビジョンを積極的にぶつけてもらえたから、
話を聞いていて面白かったし、それを少しでも実現できる手伝いができたらと思って、
積極的に自分から会いにいって、何度もデザインし直して、もう何度も作品を見せにいった。
時間はかかったけど、とてもやりがいがあって面白かった。
もう一件の防火対策は残念ながらオーナーに会えず、メールでやりとりしていたせいか、
いまいちこっちとしても何ができるのかも分からずに今日まで来てしまった。
そして今日、僕の最後のインターンの日にミーティングでようやくそのオーナーに会って、
すごい熱意のある人だと気づいた時にはもう僕にはどうも手伝うこともできなかった。

もしかしたら今回のインターンの(僕にとっての)大発見は、
どうやったら仕事を通じて人を笑顔にできるかだった。
昔から僕は漠然と人を笑顔にしたい、喜ばせたいと思っていたけど、どうすればいいか分からないでいた。
でも今回はバーのオーナーに喜んでもらえて、もしかしたらこれなのかもと感じた。

自分なりに順序だって感じたことをちょっと。
まずは相手がどうしたいのかという意見を聞く。
そして自分のできる限りの、今までの自分ができる以上の仕事をする。(自分を満足させる)
相手の期待以上の水準まで何度も時間とお金の許す限りチャレンジする。(相手を満足させる)
そうすると相手が嬉しくて笑顔になり、自分も笑顔になる。
最後にそれに見合ったお金をもらう。
本当にすごいシンプルな法則だけど、漠然とただ社会にいいインパクトを与えたいと言いつつ、
まったくどうすればいいのか分からないでいた謎がやっと解けた。

頭のいい人はその頭の良さで、力のある人はその力で、優しい人はその優しさで、
知識のある人はその知識で、技術のある人はその技術で、
自分ができる限りのベストを尽くせばいいんだ、きっと。

僕にとっては今回の作品は人と関わりながら作った最初の建築の作品。
5年後、10年後にまだ建築をやっていたらきっとこれを見返した時にクオリティの低さに笑うかもしれない。
それでも最初にやった、今のベストを尽くした大切な作品。
遠回りだと感じた今回のシンシナティへの一ヶ月の滞在は、
もしかしたらいい方向に向かっていくきっかけだと信じたい。








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