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姫路城英語ガイドのひとりごと

姫路城英語ボランティアガイドでの出来事や姫路城のあれこれを綴ります。

左右非対称

2008年08月18日 | 作事
英語ガイドを始めた頃、ある姫路城シルバーガイドさんに菱の門の前に立って教えてもらった事があります。
彼は電通に勤めていた人で、ポカリスエットやオートバックス等のCIを担当し、退職後大学でデザインを教えていた経歴を持っていました。残念ながら数年前他界されましたが、数10回以上ヨーロッパへ行っており、かの地のガイドの話を色々教えてもらいました。

彼曰く、「この菱の門をよく見なさい。左右対称ではないだろう。それに対して、パリの凱旋門は左右対称。欧州の美はシンメトリーが多いが、姫路城はそれを進化させ、シンメトリーじゃないところにその美しさがある」

そう教えてもらってから注意して城内の建物を見てみると、なんと左右対称のところは一つもない(多分)
シンメトリーが美しい天守閣、と書かれたものを読んだことがありますが、大きな誤り。よく見て下さい。小天守があるからシンメトリーでないし、東西南北どこから見ても左右非対称。大天守だけをみても、鯱の数が奇数、さらに窓の位置が微妙に違っています。

但し、窓の位置なんかは呪術的な意味合いが強いかもしれません。それにしてもそれが見事なバランスを保っています。また、左右非対称だから見る位置によって、違った顔をみせます。池田三左衛門輝政はすごいものを残しました。
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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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大天守のシンメトリ (ノビー)
2008-08-22 09:25:20
大天守の非対称については、一つ疑問を持っています。
11匹の鯱のため大手前通りから見ると大天守全体が右(東)にずれているように感じます。11匹にこだわるなら、なぜ一番下の一個の鯱を東側に置くように設計しなかったのでしょうか?
もっと安定感があると思いますがーー。
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